記録の本
記録の本
abaudo;アバウド
「ねえ、さっきの神詠の図書ってなんなんだろうね?」
授業中にも関わらず、餅付さんとシリアは先生の前で堂々と話を始めた。
「さっき見たけど、なんか内容変な文字が並んでいるだけで、全くわからなかった」
「へ~、じゃあさ、またあの兵士についていけば神詠の図書見えるかな?」
まさか、二人共さっきの男の人がどういう目にあったのか、察してもいないの!?
先生の様子を見た限り、あの書物は国家機密のものなのではないのかな。
...いや、そんな国家機密的な物を、どうやってこの二人は手に入れたの?
そう言えば、兵士が落としたとか言ってたような。
そんな国家機密の本を、そこら中を歩き回っている兵士が持っているわけがあるのかな。
そう考えれば国家機密でも無いのかも...
いや、でも...さっきの先生は...
「コウサキ? 早く読め」
「...ん? えっ!? な、なんでしょうか」
「ったく、先生の話しぐらい聞いておけ...はぁ、まあいい、わからないなら後ろのモチヅキ...」
恥ずかしい...
私は自分の身体が熱くなったことを実感しながら椅子に腰かけた。
「はい...わかりません」
何故こうも堂々とモチヅキさんは言えるのか...
その勇敢さを私に分けてほしい。
「...じゃ、シリアお前が...」
「すみません...よくわかりません」
何でs○riみたいな声で言う...?
シリアは最近ちょっとダメな方向に行ってしまっているというか...モチヅキさんの不思議度が反映されている気が...
「どうしてお前ら三人は、人の話を聞かないんだ...お前ら三人放課後居残りで、廊下雑巾がけな」
ちょ...え...
「「はーい」」
え...なんで二人は楽しそうなの?
「ったく、返事だけはいいんだから...それじゃ、シラガキ」
「はい」
先生の注意が白垣さんの方へ向いた時、後ろにいる二人が耳元で囁いて来た。
「今日は一緒に学校探検しようね...神詠の図書を探しに」
「んあ? お前らナニ話してんだ?」
丁度先生が振り向いた。
先生は笑顔を絶やさずに、私達の前に立った。
「いい度胸だ。 その度胸を見込んで、今回の授業をまとめて、放課後雑巾がけの終わりに持ってこい...いいな?」
えぇ...なんで私まで巻き込まれてるの?
「「...はい」」




