生きる屍
生きる屍
abaudo;アバウド
「ごめん...セラ」
小さな女の子。
数か月前に、もう会えないんだと思っていた幼馴染。
とても、とても大切で...俺が復讐すると決意した、鍵の様な人物だ。
生きているのか?
俺はセラの脈と息を調べる。
息はしていないし、脈もない。
そう簡単じゃないか...
「話せるなら、もう一度だけで良かったから話したかった。」
まぁ、あれから会えなかった人の、綺麗な死に顔をまた見れただけでも...良かったか。
「喋れるよ...」
「!?」
...噓だろ?
死んでいるはずのセラが、目を開けて座っているのだ。
確かに息してなかったし、脈も無かった。
なのに、なんで座って喋れるんだ!?
「...あなた、何か大切な人...でも...思い出せない」
セラはうつむいて、頭を振った。
「思い出さないと、いけない人...でも、わからない」
...どういう事だ?
俺の記憶が無いというより、記憶がバグってるようだ。
しかし本当に驚いた。
こうやってセラとまた話せるなんて...
「あなた...セラの...なに?」
「お、俺はセラの...」
なんて言えばいいのかわからなくなって、黙り込んでしまった。
喉がつっかえて、何も言えない。
「あなたはセラの...なに?」
前とは違う、生きた感情のない声。
そんなセラが、不思議そうに立つ。
背伸びして、また聞いた。
「あなたはセラの...なに?」
「お...お友達...だよ?」
「あなた...セラのお友達?」
「そうだ......お友達だ」
なんだろう。この不安な気持ち。
「違う。 あなた、もっと親密だった気がする...」
幼馴染と言って通じるか?
なんか幼馴染だという事を言うと、なにか悪い事が起きそうだ。
俺の第六感がそう叫んでいる様に思える
「ほ、本当に...お友達だよ?」
「そうなんだ...良かった...」
続けてセラは言った。
「もしあなたが...セラが死んだのを見た人だったら...セラ、泣いてた」
「な、泣いてた?」
「そう...少し記憶ある...特に最期に会った人...大事な人」
最期に会った人................俺の事か?
だとしたら...複雑な気持ちだ。
「セラ、なんでここにいるんだ?」
「それは................」




