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あらゆるスキルの保持者、創造と破壊の魔術 ~俺だけ悪魔~  作者: abaudo:アバウド
主従関係・大切な仲間
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髪型

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abaudo;アバウド


「う...うぅん」

真っ暗だった視界の真ん中からいきなり閃光が漏れだして、何本もの光の柱が立っている。

重い瞼を開くのと同時に、白光をまとった美乃が俺に呼び掛けていることに気付いた。

「ラズ?」

不安げな顔を向けて、指を組んで目をぱちぱちさせている。

なんだか頭が痛い...それに身体がだるいし、吐きそうだ。

「...」

あれ? 声が出ない...

何度か声を出そうと試みたが、喉の奥に何かがつっかえている様で、ほんの少しの息が漏れる程度だ。

「どうしたの?」

今度は全身が燃えるように熱い。

まさに体中の熱が沸きあがっているかの様だ。

「あ...」

「あ?...つい?」

美乃は眉間を上げて、首を傾げながら聞いて来た。

「わかったわ...それじゃ...」

美乃は俺の服を、へそより上に持ち上げた。服を脱がしてくれるのか?

しかし、へそまで持ち上げたはいいが、それから腕を止めてもぞもぞしてから、自分の服を捲し上げた。

え...なんで美乃が脱いでるんだ?

「...あ」

「わかってるわ...男の子だもんね」

そして、全裸の...一歩手前になる。

前に全裸を見たとはいえ、これはこれで...

特にこの胸の曲線。

小さくも無ければ、大きくもない。

しかも全体がすべすべで紅色に色付いて、光の反射なのか若干輝いてさえ見える。

太ももは案外細く見えて、とても触れていいような物ではない。

まさに、この世が作り上げた幻想...

そしてたまにぴょこぴょこ動く耳が、物凄く可愛らしいのだ。

前世では絵のなかだけの世界だと思ってたけど、いざ目の当たりにすると...素晴らしい。

生きている感覚が判る。

とにかく生きてりゃいい事あるぜって感じだ。

そんな馬鹿な事を考えていると、俺の身体がまたもや光りだした。

すると、全身に鈍い痛みが走り、今度は麻酔を打たれたかのように感覚を無くす。

五感が奪われたのか、何も感覚がない。

眠気はないのに、寝ろと言われた気がする。

「...今度こそ、成功ね」

目の先は真っ暗ではなく、赤、もしくは黄金色に見えていた。

視界を完全に奪われて、何が起こっているのかわからないくなる。

ただ、生きているという事だけが、強く誇張されていて、なんだか暖かい気持ちになった。

そして、赤さも黄金色も薄くなって黒が視界を染色して行く。 その時俺はやっと五感を取り戻して初めて異変に気が付いたのだ。

立った時の視界の高さが圧倒的に違うのだ。

「おぉ...あなたって、意外と...」

あと、頭が重たい。

頭の動きを重さで固定されているような。

俺の真っ黒な髪の毛が、目元より下にある事がわかる。

筋肉も肥大化しているのか、腹筋が服の上からわかる。

これは...

「完全復活だ!」

「いぇーい!」

美乃には感謝だ!

前の子供姿も、可愛くて女子受けしただろうけど、今のこの姿の方が圧倒的にモテルだろう。 そうに違いない。

「そうだ」

美乃が何やら閃いたようで、両手をパチンと鳴らした。

「髪を切ろうよ...」

「まぁ、確かに...なんか知らないけど、髪もめっちゃ伸びてるしな」

本当は自分の姿を、鏡かなんかで見たい気もあるが、身だしなみをちゃんとしてからの方がいい気もする...

「それじゃ、元の姿で髪は切るわね?」

「元の姿?」

そう言うと、美乃から多大なる魔力を感じた。風が吹き白虎の姿に戻る。

「魔力が安定してたからな...どっちの姿にも簡単に切り替えられる」

「あの...出来ればでいいんだけど...人間の姿で...」

「では、行くぞ!?」

だめだ...全く人の話聞いてない。

白虎は鋭利に尖った爪で、俺の髪を何回も引っ搔いていく。

寸の所で爪は俺の肌には触れない。...が、もしかしたらいつか引っ掻かれるんじゃないかと思って、ひやひやした気持ちで身体を硬直させている。

ああ! 俺の髪の毛...

一体どうなるんだろうか...やめて! そんな怖い姿で俺の髪を切らないで!

襲われている様にしか思えない...

「出来た!」

その言葉と共に、白虎は可愛らしい獣人の姿に戻った。

「ほ、本当に?」

少し涙ながらなのは、仕方がない。

誰でもあんなことされたら、仕方ないだろう...

「じゃ、はい手鏡」

手渡された手鏡で自分の髪型と、顔を見る。

「...結構、イケてるな」

「でしょ?」

なんだか無駄に怖がらせられた気がして、無性に腹が立つ。

「ムッ...シャイニングライト!」

「何で!?」

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