其の弐
其の弐
abaudo;アバウド
空高く狼煙が昇ると、前線の武士は銃を構え、将軍の命令で一斉に撃ち始めた。
まず一発、横に並んだ武士が前から後ろへと移動をした。
そして二発、次の列にいた武士たちが銃を撃ち、また後ろの列へと移動をした。
その繰り返しで、向かってくる敵はバタバタと倒れていく。
しかし黒蓮堂も負けはしない。
黒蓮堂の後方の魔術師が、数人で一つの大型魔法陣を展開させている。
「あれは、人間の技か!?」
黒蓮堂に有利な聖魔法を放つつもりか?
でも、展開など勿論させない。
空に黒く染まった雷雲が広がり、相手の陣地に広がる。
そして地が悲鳴を上げるように、地鳴りと地震が起きた。
血の様に赤黒い雨が降り始める。
「ラズ殿、何を?」
――暗黒のスターダスト!
黒雲を突き破って、数センチほどの隕石が数千の単位で落ち、向かってくる敵も、大型魔法陣も次々に破壊していった。
やむことのない敵の悲鳴...砂や土が舞い上がっている見えないが非惨な画になっているに違いない。
見るも無残な光景が、今俺たちの前に広がっているのだ。
その時、体長の大きな戦士が砂の壁を突き破って俺に剣を振りかざした。
「ラズ殿!?」
とっさにレベネートブレーカー剣を弾くが、剣士は弾かれた勢いのまま空中を一回転して、俺の背後まで飛んだ。
落ちるところを先読みして紅魂ノ斬印で肩から斜めに斬りつけたが、剣士は斬られてもよろけもしない。
九条が丁度、敵の背後から抜刀同時に斬りつける。
すると剣士の右腕が切り離されて飛んでいった。
これをチャンスに、敵の胸をバツ印に斬りつけた。
それでも倒れない。
なんてしぶとい奴なんだ!
それから二度も三度も九条と斬りつけて、やっと剣士は倒れて死んだ。
それと同時に暗黒のスターダストの効果も切れた。
一体どれほどの敵を倒しただろうか。
ラズアスタ Lv184→Lv253 up 134p
P/189370 [-----] M/169324 [-----]
回復量
P 2.192/s M 1.96/s
攻撃/20093 防御/9452 疎攻撃/34253 疎防御/52589
炎属性耐性― 水属性耐性― 風属性耐性―
暗黒属性耐性↓ 光属性耐性↓ 空間属性魔法↑
無属性魔法↑ 物理耐性↓
獲得スキル
櫻剣
樹齢千年の桜の木で作られた剣。
非常に硬く岩をも真っ二つに切る切れ味がある。
スキルの発動者以外は持つことが出来ない。
スキル使用中はこのスキルを重複して発動することは出来ない。
効果時間は一時間。
零鳴絶衛
超音波により破壊不可能の壁を構築する。
効果時間は、消費魔力×1s。
霊水の流れ
召喚魔術による消費魔力が10%減少。
ラフウォーター
水が膝までの高さがある場合に発動可能。
発動すると敵や自身が浸かっている水が荒れ、足元がとられる。
自身は影響を受けないが、自身以外は影響を受ける。
四散裂傷
一体の敵を一定の間隔で斬る魔法。
効果時間は爆炎拘束と同じ。
蟻地獄
範囲内の敵を砂の雪崩によって落としていく。
効果時間は三分間。
聖魔の天死
ハフメリアンだけが使用可能の魔術。
ゼイラグトオーバーが発動しやすくなる。
セヘル∞オーバーの発動効果時間が長くなる。
味方全員の攻撃力と防御力を、自身の攻撃力×10%の法則で向上させる。
紅骨の戦士
自身が力尽きるまで戦い続ける紅色の骨をしたアンデッドを召喚する。
一体に付き、消費魔力は100。
ステータスは自身のステータス×50分の1。
雷爆
空間で雷爆発を起こす。
レベルを上げることにより爆発の威力が上がる。
暴虐
体力を犠牲に攻撃力を最大二倍まで向上させる。
亜空間真絶斬り
剣で空間を斬り、離れた敵に攻撃することが出来る。
ただし敵に攻撃が届くまで、若干のラグが出来る。
レベルアップによってラグの時間は少なくなる。
Rolling over gravity
反転重力。
重力を反転させて、敵を空中へ舞い上がらせる。
その後一定の高さまで持ち上げると、地面への重力を八倍まで高め落とす。
ただし空を飛ぶ敵には効果が無い。
バーストブレイク
敵の耐性を最大十分の一まで下げる。
最初の一分間が十分の一で、十分後には効果が無くなる。
一分ごとに効果が一段階落ちる。
最大十体の敵に同時発動可能。
装備スキル
白砕レベネートブレーカー Lv2。
ジャック・ベア・リシアタン
紅魂ノ斬印 Lv Max。
「しかし砂が邪魔で敵が見えないな...ラズ殿、この砂どうにか出来ないか?」
「あ...あぁ、悪い」
たしか水魔法と風魔法で竜巻が出来たはず。
――竜巻。
砂嵐の真ん中に竜巻を出現させて、舞い上がった砂を西へとながす。
すると舞い上がった砂が吸い込まれるように竜巻に集まっていく。
喜ばしい事に、その砂嵐が敵の陣を乱している様だ。
「そうだ。 ラズ様、あの竜巻に敵を斬るような魔法を撃てませんか?」
「敵を斬るような魔法?」
斬風とかで良いのか? それともこの“亜空間真絶斬り”とかかな?
「将軍様、それなら私にお任せを」
そう言った九条は、腰の刀を抜刀する構えを取り、その瞬間瞳を赤く光らせた。
「真間斬り!」
そして抜刀した瞬間、白光りした刀の刃を一直線に竜巻に飛ばした。
それは竜巻に巻き込まれ、回転しながら敵を斬りつけて行く。
「九条様、ありがとうございます。 それでは私は北を見に行きますので...戦いが終わりましたらまた合流をしましょう」
「あ、将軍!」
「はい?」
「美乃たちは?」
「美乃様たちは北を守ってくださっています」
将軍は一礼して去って行った。
ここは任せたという事か...
「それじゃ九条...指揮は頼んだ...」
「ちょっと、ラズ殿!?」
九条に後を任せて、俺はワープで敵の陣地のど真ん中に移動した。




