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こんな従兄弟を俺は知らない  作者: 空未知遼
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1・俺の平凡な日常。

高校2年の夏……

俺、宗谷隼人は中学生の時と、なんら変わらぬ日常を過ごしていた。一日の内容と言ったら、寝て起きて、飯食って、そのあとはゲーム。あとは幼いころから日課となっている散歩くらい。


散歩をする理由は至って不純な動機である。


ライトノベルとか、ゲームでよくある、運命的な出会いが起きるかもしれないと期待して散歩している。

当然何も起こるはずないのだが……


まあ、そんなこんなで、誰から見ても正真正銘クソつまらない平凡な日常なのは間違いない。


ある日、リビングのソファで寝そべっていると、


「ゴツゥン!」


と鈍い音が振動共にした。


誰かがソファを蹴ったのだ。

しかし、もう犯人は割れている。こんな平日の昼間に家にいるのは、俺と母さんしかいない……


「あんた、勉強する気ないなら、友達とか誘って何処かに遊びに行ったらどうなの?そんなんじゃ、一生彼女なんてできないわよ??」


母さんは怪訝そうな顔で俺を見ながら言ってくる。


(またか……)


母さんに言い訳をしたら、まさに火に油。

とりあえず適当に返事をして受け流す。


この後の展開は百も承知だ。



まず、防犯のサイレンの音が段々とうるさくなっていくように、母さんのトーンも上がっていく。


それと同時に、相当俺に対して、不満が溜まっているのであろう……日頃の愚痴をひたすら吐き出していく。


顔面はまさに鬼そのものだ。


こうなったらもう誰にも母さんを止めることはできない。外に避難して、お怒りが鎮まるのを待つしかない……


しかし、外に避難するのにも一苦労である。なぜなら、逃げようと思っていても、母さんの愚痴は留まるところを知らず、俺に向けられてくる。


もし仮に、母さんを無視して、この場から離れようとでもしたら、母さんのドロップキックがお見舞いされよう……


ただ、俺には絶対的な自信があった。

そう……長年の経験から、母さん攻略方法はわかっているのだ!!


母さんは愚痴から次の愚痴に移行するとき、ほんの僅かな息継ぎ《インターバル》がある。つまり、そこさえ見逃さなければ、あとは対処のしようがある。


そんなことを考えていると、鬼の声のトーンが下がり、息遣いが荒くなっていることに気づく。


(ここだっっ!!!)


俺は見逃さなかった。


「あぁー、はいはい、ごめんなさい、ごめんなさい、僕が悪うございました。今すぐ母さんの目の前から消えて差し上げますから、どうか許してください」


今の牽制で、母さんの愚痴が一時的に途絶えた。


(これでうまくこの場から逃げれる……)



俺はササッと財布と携帯を回収し、そうっとドアを開け、散歩へと向かう……






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