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本当の主人公  作者: 正さん
蛇足
80/87

旅行3日目

明「…なあ」

智「うん?」

明「絆創膏ある?指切った」

朱「あるよ…はい、どうぞ」

明「ありがとう」

晶「明人がお礼言ってる…!?」

明「僕だって礼くらい言うわ、悪いか」

晶「そっか」

明「お前には言わないけど」

晶「言えや」

明「嫌だわ」

晶「言えや」

明「嫌だわ」

龍「ちょっとうるさいよ…集中できない…」

彩「ごめんね」

智「なんで彩ちゃんが謝るんだよ」

龍「ほんとに、なんで?」

彩「条件反射?」

智「……ふふ」

彩「沢田の坊っちゃん笑わせた、私天下獲れる」

智「獲れねえよ、俺結構ゲラだし」

晶「なあ!待って!?やっぱ勉強会ってあかんと思うわ!一緒にいるのが楽しすぎて進まんもん!ずっと話してたくなる!」

龍「確かに…待って、ノートに晶さんが言ってる言葉そのまま書いちゃった」

智「マジ?マジだ…マジで「話してたい!」って書いてる…」

龍「狭山先生これ見たらビックリしちゃうかな」

晶「お間抜けさんやな……あ、お間抜けさんって書いちゃった」

明「笑わせんな、貼る場所ミスっただろ」

朱「一人で貼れる?」

明「大丈夫、貼れた」

朱「貼れてないよ」

彩「不器用だね」

明「黙れ、あ、黙れって書いちゃった」

龍「明人君までふざけないでよ!!」

明「明人が大覚醒した」

彩「自分で言わないで」

晶「お前基準で行くと大覚醒やない、大暴れや」

明「なんで僕基準?覚醒と大暴れの違いは何?」

朱「動かないで、貼れないから」

晶「明人めっちゃ陰キャやん」

朱「貼れたよ」

明「違う」

晶「せや」

明「違う」

晶「せや」

朱「あ、せやって書いちゃった」

智「流石にわざとだろ」

彩「あ、流石にわざとだろって書いちゃった」

明「あ、流石にわざとだろって書いちゃったって書いちゃった」

彩「マジでしょーもない」

明「お前が始めた物語だろ(?)」

晶「明人が大暴れしとる」

龍「今日何があったか聞かれたら「明人君が大暴れした」って言お」

智「誰に?」

龍「え?……あー……」

晶「おもろい人言うて、誰やねんって人」

龍「………あー」

明「無茶振りすんな」

智「龍馬無理すんな俺の名前言え俺の名前」

龍「……ひじき」

智「大滑りしてんぞ松田」

朱「友達やめよ」

晶「失望したわ」

龍「なんで!晶さんだったらなんて言う!?」

晶「え?あー…うー、うちは……」

龍「僕を越えるくらい面白いこと言ってよ」

智「マイナスだから何言っても勝つぞ」

龍「親友やめよ」

晶「……おとうさん」

朱「マイナスの更にマイナス叩き出した」

晶「言うなればプラスや」

龍「そういうのマジでおもんない」

晶「傷付いた、明人言ったれ、誰に言う」

明「彼氏」

晶「おらんやろ」

彩「お、ちょっと面白い」

朱「流れ変わった」

龍「朱里さんは誰?」

朱「明人君」

龍「あー、同レベル…智明は?」

智「もうそろそろ課題やる時間終わろうぜ」

龍「言うまで終わらないよ」

智「は?あー、じゃああれだ、あれ」

龍「誰?」

智「……隣のクラスの宮部」

明「誰?」

龍「誰?」

朱「誰?」

晶「あの子か~」

智「一回話したことあってさ」

晶「宮部は良いセンス、あの子なら面白い」

龍「知らないから何も言えないよ」

明「マジで誰なんだよ」

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