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転生

最初に目に入ってきたのはどこまでも続く平原だった。


「・・すげぇ」


これが人の手の加わっていない自然なのか。

どこまでも限りない草が風に揺られている。空気の吸い込んでいると肺が浄化されていくようだ。


「こんなに自然が美しいなんて思ったことなかった。」


翔太はしばらく目の前の絶景を眺めていたがふと空腹を感じて我に帰った。


「そういや向こうで夕飯食う前にこっちにきちゃったんだっけ。」


今でも信じられないがこの圧倒的な光景がけして夢出はないことを教えてくれる。

側を見渡すととても巨大な樹木がそびえていた。恐らく30メートルはあるだろう。


「見た目はなんか見たことがある気がするな、バオバブの木だっけ。」


ひとまず辺りを見渡して川を見つけたのでまずはそっちに足を進めていく。

「ステータス」


アズリエルに言われたことを思い出して魔法を起動してヘルプをタップする。

すると脳内に直接響くように彼女の声が聞こえた。

「遅い、待たせ過ぎ」

第一声がそれだった。

まー確かに自然に見とれていて時間をとったのは俺のほうか。

「ごめんごめん、でどうすればいいの?」


「反省の気持ちが足りないわね。」

わーめんどくさいパターンだ。

「すいませんでした。」


「よろしい」

なんだかすごく偉そうだった。あ、けど本当に死を管理しているのなら偉いのか。

「最初は川沿いに道を下って王都の冒険者組合(ギルド)にいくといいわ。」

ひとまず会話をしながら川沿いを歩く、なんだか妙に体が軽く感じる。

Lv99になったせいだろうか。

「冒険者?」

よくファンタジー小説にでてくる対モンスター傭兵やダンジョンに潜ったりするあれだろうか。


「そう、その冒険者よ。貴方はLv99だから充分活躍できるはずよ。」


「とかいっても俺、戦いなんてしたことないぞ。」

「まーなんとかなるでしょ。」


「アバウトだなー」


「まー例えば身体能力。後ろを見てみて」

言われた通りに振り向いてみるとあまり時間がたってないのにあの高い木が遥か先に見えた。

「うそ!?」


「貴方はあんまり自覚ないかもしれないけど相当身体能力は上がってるのよ。最悪適当に武器を振り回すだけでも大抵のモンスターは倒せるわ。」


「なんだそりゃ」

ゲームだったら絶対買わないな、最初からレベルカンストなんて詰んでるのと変わらない。


「そーだ、さっきいった武器ってどこにあるんだ。」


「ん?教えてなかったっけ、まあいいわ『インベントリ』と唱えてみなさい。」


また魔法かよ、便利にできてるな。


「インベントリ」


魔法の発動とともに空間が小さく歪み手を入れれるぐらいの穴ができた。

それと同時にステータスに持ち物の表示がでてくる。

「そこから必要なものは大体出せるしよほど大きいものでない限りしまえるはずよ。」


「四次元ポケットみたいなものか。」


スクロールして確認すてみるがほとんどのものがどのような用途に使うかわからない。


「まーひとまずこれ出すか、『神刀 月詠』」


タップしてからインベントリに手を突っ込むと確かに重い手応えがあった。


引き抜いてみると銀色を基調とした見事なデザインの刀がでてきた。

「ん?」

よく見ると刀身が白いオーラにおおわれており難しい漢字が刻まれていた。

「まー一回試してみればいいわ、そーね。近くの岩にむかって全力で素振りしてみて。」


言われて辺りを見ると明らかに場違いなほど大きい岩があった。


「こーだよな?」

刀を両手で握りしめ、振り上げて大上段で構えた。そのまま全身の力を集約するように降り被った。

すると爆音とともに切った空間に沿うように風景がずれて一瞬でもとに戻った。

それと同時に遠くにあった大岩が真っ二つになってしまった。

「月詠は次元を斬る刀、その軌跡がとおったところは全部切れちゃうわよ?」


「それ先にいえよ!」


正直本気でびびった。なんだこれ、剣撃の衝撃波だけでそこら辺の草がなくなってる。威力的には爆弾以上じゃねえか。


「決めだ。俺当初の予定通り料理人になる。」


「食材を集めるんだったら冒険者だと便利らしいわよ。」


「なら冒険者は副業だ。」

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