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魔導具の使用感

 強化されノール達のやる気は増したものの、相変わらず魔石稼ぎに勤しむ日々。

 今日も狩りが終わりついでとばかりにエステルと冒険者協会へ向かうと、ちょうどディウスとミグルちゃんが建物から出てきた。


「おう、ディウス。依頼でも終わったところか?」


「大倉か。そうさ、ちょうど今報告したところでね。今日はエステルちゃんと一緒なのか」


「わー! エステルちゃんだぁ! 今日も可愛いねぇ!」


「ええ、ありがとう。2人とも久しぶりね」


 ミグルちゃんはエステルを見て眩しい笑顔を浮かべている。

 この前魔導具店で会ったけど、あの時はエステルがいなかったからな。

 それから他愛ない雑談をしていたが、途中で俺達の作っている魔導具の話になった。


「最近は依頼がスムーズに終わるから助かるよ。これもミラの魔導具店のおかげだね」


「魔導具店以外のお店も入ってるから、あそこだけで大体揃っちゃうから助かるよねぇ。冒険者割引もあるから本当にありがたいよ。汎用系の魔導具も売ってくれないかな」


「恐らくあえて売ってないのさ。あれで他の店みたいな魔導具まで置いたら同業者から反感があるだろ。少し前に魔導具工房と揉めたって噂があるしね」


 アーデルベルさんの店はミラって店名で複合施設的な感じだから、その中に入っている何々店って言われ方をしている。

 なので市民の間でミラの魔導具店って言えば通じるようだ。

 それにしてもディウスの奴、結構鋭い読みをしているな。


「ディウスは結構その手の話に詳しいのか?」


「冒険者間の情報さ。これでも付き合いは多いから情報共有をしているんだ。今は大体あの魔導具店の話ばかりだけどね」


「へぇ、そんなに噂になっているのね」


「エステルちゃんも魔導師だから興味あるよね? あそこは特に支援魔法の魔導具が評判だよ。あっ、でも私はエステルちゃんの支援魔法派だから安心してね!」


「そ、そう……一応喜んでおこうかしら」


 あのエステルが迫り気味で来るミグルちゃんに若干引いている。

 うん、ある意味同じエステルの支援魔法なんだけど気が付いてはなさそうだな。


「大倉達もあの店の魔導具は使っているのかい? 支援魔法とかはエステルちゃんがやってくれるだろうけど、通話魔導具はあると便利だよ」


「俺達も使っているぞ。他の冒険者とはどういう話をしているんだ?」


「んー、そうだねぇ。魔導具の使い心地や活用法かな。あとは会員になってランクを上げると買える特殊な魔導具の話だね。それとシルバーランクになると貰える魔物探知機が特に凄いよ」


「あれ本当に凄い物だよね。作ってくれた魔導師様を崇めたくなっちゃったもん。きっと想像できないぐらい凄い人なんだろうなぁ」


 その凄い人が目の前にいるんですけどねぇ。

 エステルも満更じゃないのか、黙ってはいるがニコニコと笑顔を浮かべている。

 というか、魔物探知機が凄いだと?


「ディウス達はもう魔物探知機を持ってるのか。シルバーランクって結構あそこで買い物をしないとなれないよな?」


「ああ、でもメンバー分の各魔導具とかを用意してたらあっという間だったよ。支援魔導具もいくらあっても困らないしね。おかげで狩りの効率も上がって報酬も増えたよ」


「あら、上手く活用できているのね。他の冒険者の人も同じ感じかしら?」


「支援魔導具だけでも前より遥かに魔物を狩りやすくなったよ。CやDランクだとメインアタッカーだけ使って節約したりするみたいだけどね。駆け出しから熟練者まで幅広い層で使われているよ。魔物探知機持ちは希少なドロップアイテム狙いをするパーティーも出てきたね」


「アンブラウルペス辺りは狙い目かな。発見し辛い魔物の位置がわかるおかげで狩りやすくなったもん。おかげで毛皮の流通量が最近増えたよねぇ」


「あと弱体ボールは地味だけど凄いな。支援魔導具と併せると強い希少種相手でも楽々倒せてしまう。あれが自分達の実力だと勘違いしそうで怖いぐらいだよ」


「初めて使った時は驚いたよね。固い魔物は軟らかくなるし、動きも遅くなるしで一方的に攻撃できちゃうし。Bランク複数パーティー推奨の魔物でも楽々狩れて助かるよ。あれどうやって作ってるんだろう」


「魔物を弱体化させる魔導具は今までなかったから見当もつかないな」


 ディウス達はもう魔導具を色々使いこなしているようだな。

 魔物探知機も若干想定とは違っていたが、積極的に魔物を狩るために使われてはいるのか。

 弱体ボールも有効的に使われているようだしマルティナが聞いたが泣いて喜びそうだ。


「それと通話魔導具も狩りで活用するようになって、連携が更に取れるようになったよ」


「えっ、通話魔導具を狩りで使っているのか?」


「ああ、前より広がって動いて魔物を追い込めるようになったよ。別のパーティーと臨時で組んだ時も、通話のおかげで前より動きやすくなったね。離れた場所から瞬時にお互いの情報共有できるのはかなりの強みさ」


「そういう使い方もしているのね。私達は別のパーティーと組み機会が少ないから縁がなさそうだわ」


「なら私達とまた組んでどこか狩りに行こうよ! あっ、プライベート用としてお揃いの通話魔導具買ってあげる!」


「そ、それは遠慮しておくわ……」


「そんなー」


「僕も通話魔導具で知り合いといつでも会話できるようになったから、前より会う頻度も増えたよ。一部の冒険者は冒険者協会に専用の通話魔導具を置くようになって、依頼があるとすぐ連絡が来るようになった。協会に限らず似たようなことをする人も増えているらしい。なんと言うか、世の中が大きく変わりつつある感じがしているよ」


「ホントそれだよねぇ。ついつい冒険者仲間の子と長話しちゃうもん。私なんてもう2つは通話魔導具使い切っちゃったよ」


「2つって……あの魔導具それなりに長持ちするわよね」


 エステルが呆れを通り越してもはや感心している。

 通話魔導具は数日フルで通話しても持つ耐久力があるはずなんだが……。

 それにしても通話魔導具だけでも想定以上の使われ方をしていそうだな。

 

 そりゃ手紙や直接会うのが主な連絡手段だったのに、突然携帯電話が登場したようなもんだしこうなるか。

 その後もディウス達と少し雑談をしてから彼らを見送った。


「よしよし、冒険者の間じゃもう必須アイテムと言っても過言じゃなさそうだな」


「ええ、お兄さんの目論見通りに進んでいるわね。でも予想以上に色々な使われ方をされているみたい。試作で作った多人数向けの通話魔導具もあった方がいいかしら?」


「うーん、話を聞く限りその方が良さそうだな。このままだと普通の通話魔導具を買い占められそうだし、冒険者協会みたいな集まり向けに少数生産はありか」


「そうね。こうやって実際に使っている人達の話を聞くのはやっぱり参考になるわ」


 エステルの言う通り実際の使用感を聞くと、どんな風に使われているかわかりやすいな。

 現状でも十分かもしれないけど、冒険者から欲しい魔導具の案を聞くのもいいかもしれない。

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― 新着の感想 ―
ディウスとミグルちゃんは平八から指輪を貰っているから、魔道具の製作者に気付くとおもったが、気付かんかったのね。 たしか購買実績によって指輪も買えたような??? 魔物探査機を買えるなら、それももう買える…
いよいよ情報革命になってきた! 次はインターネットかな(笑) いや、その前にテレビやラジオか(笑)
2026/03/13 12:24 にゃんこ聖拳
使い切った通話用魔導具を再び使える様にするサービスをやったらかなり儲かりそうだな♪~(´ε`)
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