40話:銀十字の魔法使い―捜査
Scene龍輝
俺は、みんについての情報を集めてみたものの、素性、経歴等は不明で、入団(騎士団のためのこの表記)推薦も、実力だけで入っている。
パートナーの佐薙悠は全く知らないようだった。
となると、もう手がかりは、あの篠宮ショウキという少年しかいない。あの少年にあたってみるべきか否かは、随分と悩んだものの、仕方ないので今日あったてみることにした。
朝は、おそらく学校なので、放課後になった時刻を見計らって、少年の下へと向かった。
「篠宮、話がある?」
「【黒減】?」
彼と一緒にいたのは、この間の雷帝を除く三人。
「あの会社を破壊した魔法使いについて、少し聞きたいんだが」
「はあ?俺は、全く情報なんて持ってないぞ」
「コイツなんだが?」
俺は、篠宮ショウキに写真を見せた。
すると、少年の様子が変った。目を見開き、驚いたような顔をする。その横から、炎魔が、呟いた。
「へ~、あいつってこんな顔だったんだ。すっと、ローブかぶってたから、知らなかったわ。男か女かも分からなかったもの」
「今代は、男女パートナーほとんどいない」
俺も、九重とは、仕事上組んでいるだけで、パートナーは別にいる。みんと舜だってそうだった。
そして、ようやく、少年が口を開いた。
「ミク……リ。な、なんで……」
ミク、リ?あいつは海藤ミクだぞ。リは何処から、追加された?
「コイツは、佐神美狗里。俺の親友だ」
佐神、ミクリだと。海藤ミクという名が偽名だったのか。
「他に、知っていることは?」
「【終焉】の魔法使い。奴はそう自称してた。だけど、俺の夜の魔法に巻き込まれて消え去ったはずだ」
消え、去った?だが、奴は実在していたぞ。どういうことだ?
「どうなったかは知らない。それが、俺の知っていることだ」
「つまり、コイツを消し去ったから、今まで魔法を使えなかったの?」
「そういうこと」
よく分からない内輪同士の話が始まったので、俺は去ることにした。
公式魔術協会、長の雷導寺凛菜の下を訪れた。
「だいぶ解明されたぞ、本名とかな」
「そう、それで、どうだったのかしら?」
「本名、佐神美狗里。魔法は終焉だそうだ。情報源は確かだから安心しろ」
しかし、始まりに対する終わり。つまりは終焉だ。そう、あの呪印は、まさしく始まりの魔女の逆。それは終焉を示していたのか。しかし、いまいち能力が分からない。地下の爆発にしても、別に火系統でなくとも、起こす事は可能だ。魔力を凝縮させれば、大体で出来る。能力が分からない以上かなり、危険だと思う。
「終焉とはいかなる能力かしら?」
「分からないが、奴が何かするのは確かだ。おれは、九重が回復し次第、あいつを潰しに行く」
「了解したわ。気をつけてね、龍輝」
「……分かってるよ」
奥歯を噛み締めながら、俺は、前に進む事にした。奴、みんが何をしようとしているのかは知らないが、とりあえず、奴を止めなくてはならない。




