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リョウが死んですぐ、全部があきらかになった。
私の母が見つかった。
県のはずれにある、森の奥の寂れた廃屋から白骨で。
殺したのは、リョウのお父さんだった。
リョウのお父さんこそ、私の父であり、母の不倫相手だった。
母が死んだ理由は、あまりに情けなく自業自得なものだった。
母が奥さんを突き落としたとき、奥さんのお腹にいたのは、リョウだった。
赤ちゃんは死んでなんかいなかった。リョウは、その事故の後遺症を持って生まれた。
母は逃げるように町を出て、その4ヶ月後、私を産む。それから6年の間は、平穏に月日が流れた。
ある日、街中で母は幸せそうな家族を見つける。家族3人で、幸せそうに笑う彼らこそ、リョウの一家だった。
きっと母は嫉妬したのだ。
6年間の苦労が走馬灯のように駆け巡ったのだろう。本来なら、私が手にしてもいい幸せだった。と、勘違いして、母は私を捨て復讐しようとした。
リョウを誘拐した。
森の奥のあの廃屋で、リョウを殺そうとした。だけど何をどう間違えてか、階段から落ちそうになったリョウをかばい、母は、意識を失う。
まだその時、母は生きていた。
リョウがいつも身につけていたGPSを頼りに、リョウの両親は廃屋に着く。そこで、血を流し倒れている母を見つけた。
すぐそばで遊んでいるリョウを抱きしめ、父親はすべてを理解した。彼は、母が、奥さんを突き落としたことに気が付いていた。
「このまま放っておいたら家族が危ない。」
そう思ったらしい。気が付いたら、血まみれのオブジェを持った自分と、生き絶えた母がいた。
奥さんが、死体を廃屋の奥に隠す事を勧めたらしい。
まだ幼い子供がいるのに、旦那が殺人犯だなんて耐えられない、と。
そして、彼らは母が持っていた私の写真をみつける。




