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病気が治った今、僕はいつかのぼくに戻りたいと思っている。
あの頃のぼくは何も知らずに、何にも気が付かずに、ただ単純にさっちゃんの側にいたかっただけ。
賢くなった僕は違う。
いつも、欲張りすぎる。
君に触れて、暖かい温度を感じたい。君が壊れるくらい抱きしめたい。
そんなことを望んじゃいけない人間なのに。
何にも目を向けずにいれたあの頃のぼくはもういない。
もう僕は、君にどう笑っていいかわからない。
「やっぱり、さっちゃんを不幸にしたのは僕だよ。」
誰もいない。そんな部屋の中で声に出したら、もう僕はダメで、泣いていた。
「さっちゃん、ごめんね?」




