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さっちゃんは不幸です。
2号さんだったお母さんに捨てられ【しせつ】にあずけられたかわいそうな子らしいです。
さっちゃんはぼくと同じ、いじめられっこです。
お父さんもお母さんもいるぼくがこんなにツライから、さっちゃんはもっとツライだろうなぁ、とぼくは思います。
ぼくはすこしあたまが悪いです。なんだか難しいびょうきで、みんなみたいにかしこくなれません。
だからともだちができません。
そんなぼくを、さっちゃんはともだちだといいます。
だからさっちゃんにもともだちがいません。
さっちゃんに、いったことがあります。
「さっちゃんはぼくのせいでツライでしょ?」
さっちゃんは笑いました。
「リョウのせいじゃないのよ。」
それからなんだか本当に痛そうなかおをして、
「因果応報なのよ。」
といいました。
「いん、がお、うほう?」
さっちゃんは、バカなぼくにほほ笑みながら昔のおはなしをします。
さっちゃんが生まれるずっと前のおはなしを。




