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第2話 見知らぬ町
某という男がいる。無論俺、山田某のことだ。
15の俺の出身の小学校は普通の公立校であった。
夢か? そうだそうだ、夢を語らなきゃいけなかったんだな。
そう、夢の舞台はその小学校だった。
給食の運搬でしか見かけないエレベーターがあって、「左」「中央奥」「右」に分かれていた。
俺が帰る道は右だった。
そして低いタイムカウントが始まる。
0になったとき 左と真ん中が吹っ飛ばされた。爆弾かなんか、埋まっていたのかな。
目が覚めた。
あの事件のことを俺がいうと、母が背中をさすってくれた。母がわらって、「桜山? あれは大変だったからねえ」といった。
はて、なんで母は俺の夢を知っているのだろう?
そんなことが二回もあって、俺が怖くて跳ね起きると、俺が今まで現実だと思っていた世界も夢のうちなのだった。