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異世界転生?・・・してませんよ!  作者: 美都崎 里美
第5章3学期そして2年生
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第1話 スノボも役に立ったみたい

オリビアがスノーボードを始めた日

いつものメンバー

アリア・シャーロットそしてプリシラに手紙を出しておきました。

もちろん直接行けばその日のうちに連絡が取れますが、そこはやはり貴族!

それもオリビア、アリア、シャーロットは高位貴族です。

緊急時でも無いのに、連絡無しに遊びに行くのは、あまり感心出来ません。

(但し、サリバン家もラッセル家も、オリビアなら平気で直接来ること言う認識があるので、いきなりたずねて言っても、あまり驚かれることはありませんが)

どのみち、3人用のスノボがデキルのは一週間後

それまでに連絡が付けば良いのですから、今回は急ぐ必要がありません。

一週間後に宿泊準備をして、レイエス家に集まるよう、手紙を出しておきました。



そして一週間後に遊びに来た3人

アリアとシャーロットはしっかりと宿泊準備済み。

一番近くのプリシラは、ほとんど手ブラに近い状態で飛行具に乗ってきました。

「プリシラも泊まって行きなさいよ」

幼なじみ組のアリアがそう言うと、持っていた荷物をレイエス家のメイドに渡します。

「そうよ、手紙に泊まる準備をしてって書いておいたのに」

オリビアも、すぐに同意します。

「そんな毎回、ご迷惑ですよ」

学校に入ってから、それもクラスが違うので、自習室で一緒に魔法の練習をするようになってから仲良くなったプリシラです。

今年の夏に、一緒にサーフィンをして居たので、レイエス家の家族ともだいぶ親しくなりましたが、元はそれほど面識がありません。

いつも自習室に一緒に来るアメリアとノアにはようやくなれたところですが、男爵家のプリシラが、公爵家にお邪魔するのは少し気後れするところがあるのです。

「そんな事気にすること無いんだけど、一番近いって言ってもバーンズ家からココだと1時間半くらい掛かるわよね」

「そうですね、対面の海岸から海岸なら比較的すぐだけど、家からココだとそれなりに掛かるのよね。でもオリビアのおかげでこんなに飛行具乗れるようになったから、すぐにこれるんですよ」

男爵家のバーンズ家では、飛行具に乗れるのはプリシラだけです。

その為、海上を自由に走れるサーフボード(ジェットサーフ)には、興味津々!すでに来年分として10枚以上の依頼が来たほどです。

「そうなんだ、でも明日は泊まる準備してきて、防寒具がよく出来ていても、ヤッパリ寒いから」

「そうよ、それに今回私達を呼んだの、又面白い物を作ったからでしょ?当然サーフィンの時みたいに練習する必要があるのよね」

「私もそう思う。今回も期待しているから」

子どもの頃からオリビアを良く知っている二人は、ある程度オリビアの考えが分かっています。


「それでは、明日は遠慮無く、ほんとに良いの?」

「もちろん!」

「少し気になったんだけど、しばらく宿泊するって言ってたけど、アリアもシャーロットも荷物少ないわよね」

本当は最初から気になっていたことでした。

プリシラとしては、おそらくしばらく泊まると言っても、実際は一泊程度、だから簡単な荷物だけと思っていたのですが、どうやらそうでは無いようです。

「ああ、私達はほとんどの物はオリビアの所に置いてあるから」

「私も」

幼なじみの二人、サリヴァン家とラッセル家からレイエス家の距離はあまり変わりません。

レイエス家は、二つの領地の中心くらいの場所に、有るからです。

当然二人ともレイエス家に集まることが多くなってしまったのです。

そして、レイエス家は成り上がりと言われている公爵家

マナーに厳しい自分の家よりも、居心地が良いと言うこともありました。


「じゃあ早速行こうか!防寒用の手袋だけ持ってね、服装はこのままでイイカラ」

そう言うと飛行具に跨がるオリビア

「オリビアの言っていた、すのぼ・・・は?」

何の準備も無く行こうとするオリビアに疑問を持つシャーロットです

「ジョンソン兄弟が先に持っていって待ってる」

なるほどと言った顔をする幼なじみズ

「じゃあ行くわよ!」

颯爽と飛行具に乗るオリビア

「アア!待ってよ」

慌ててオリビアの後を追いかけました。



オリビアの作ったゲレンデには、すでにジョンソン兄弟が待っていました。

「「おはよう御座います」」

元気よく挨拶をする3兄弟

すると、上からかなりの勢いで一人のボーダーが滑ってきました。

滑ってきた小柄な人影は、みんなが集まっているところ迄来ると、派手な雪煙を上げてヒールサイドブレーキで止まります。

「おはよう御座います!」

元気に挨拶したのは、弟のリアム

この一週間でかなり腕を上げたようです。


前世のゲレンデと違って、登りもスノボで登っていきます。

幅は狭いのですが、きちんと整備された通路のようなライン

それなりのスピードで登ることが出来ます

そして飛行具に乗れないリアムは、屋敷からゲレンデに来るのもスノボに乗ってくるわけです。

滑っている時間はダイタイ半日ほどですが、前世の1日分あるいはそれ以上滑ることが出来ます。

オマケに魔方陣と言っても魔法があります。

バランスもスピードも、いざとなれば調整することが出来ます。

その分思いっきり滑ることがデキルので、上達も早いようでした。


「どう?ねえさん」

「リアム上手くなったわねぇ~」

「もう姉さんとほとんど変わらないでしょ」

(全く一週間でここまでデキルとは、いくら魔法があるからって、ノア兄さんとイイ、我が家の男どもはどうなっているのか?)


「じゃあ俺たちも滑ってくるよ、お嬢様達のボードはここに置いておきます」

オリビア以外の貴族令嬢には、マダマダ緊張してしまうジョンです。

変な敬語でボードを渡すと、なれた仕草でボードを付け、登りラインに向かっていきました。

いつのまにかリアムもその後に続きます。


「オリビア、さっきのリアム君みたいに斜面を滑る物なのね」

「最初はその為だけに作ってもらったんだけど、平民の移動手段にも使えそうなの、ほら、みんなあそこから登っていくでしょ、リアムもマダ魔法はほとんど使えないから、魔方陣付きのボードを使っているの、もちろんジョンソン兄弟もね、それでもあんな風にスイスイ登れるじゃない。冬場の平民用の交通手段として使えそうなのよね」

オリビアの言葉に、登り用の通路を勢いよく上る4人に目が行く3人

「簡単に上っていくわね、サーフボードも海の移動手段として早く欲しいって、うちの漁師達に頼まれて、お父様が何枚か来年の分頼んでるけど、コレも欲しがりそう」

湾の逆側、海産物が領地の経済を支えているバーンズ領

サーフボードの便利さに、真っ先に目を付けました。


「でも、ヤッパリこのスノボの面白さは勢いよく斜面を滑り降りるコトなのよ!じゃあみんな、バインに靴を取り付けて。まずは平らなところで練習するわよ!」


それから一週間、サーフィンの様にスノボにはまったお嬢様達は、毎日のようにレイエス家特設ゲレンデに通うのでした。




みんなでスノボの練習をしている内に、長いはずの冬休みもあっと言う間に終わりました。

今日から魔法学校の3学期です!

3学期は授業がほとんど有りません。

なんと言ってもメインは学年末試験

それも学力だけでは無く、魔力検査もあります。

入学時のように魔力測定だけでは無く、制度、使える魔法の種類、等など

この1年で学んだ魔法の扱いがどれだけ上達したかを試されます。


そして、魔力、魔力制御の成績で、上のクラスへの編入、ごくまれですが下のクラスへと言う生徒も現れます。

一般教養はクラスによる違いは無いので、クラス分けは魔法の成績だけで分けられます。

但し、あまりにも学課の成績が悪いと下のクラスに落とされてしまうこともあります。

今までそんなコトになった生徒は1人も居ませんが、ノアはかなり危ない所です。

冬休みに、みんながスノボを楽しんでいる中

アメリアに監視されて、学期末試験の勉強をさせられていました。




「いよいよ明日から試験だね」

いつもの食堂、いつもの場所、そしていつも通り大人数でテーブルを囲むオリビア達です。

「ノア!本当に大丈夫なんでしょうね!」

冬休みにノアの指導をしていたアメリア

間近で見ていても危ない印象は拭いきれないようでした。

「大丈夫だよ姉さん、最後にテストしてくれたじゃないか」

「それがかなりギリギリだったから言っているの!成績でクラスが下がったなんて事があったら、前代未聞!レイエス家の恥ですよ!」

「兄さんそんなに危ないの?」

「もう毎年のコトよ!4年になるとサラに難しくなるからもうギリギリ!!」

厳しい顔のアメリアを見て、なんとか励まそうとしていたアリアも、口を閉ざしてしまいました。

「オリビア達もスノボばかりしていたじゃないか、大丈夫なのか?」

なんとか矛先を変えようとするノアですが

「私達は夜みんなで勉強会していたのよ」

全く相手にしないオリビアです。

そして

「ノアとは違うのよ、ノアとは!」

アメリアが厳しくノアを叱咤します。

(あれ?この台詞?どこかで聞いたことがあるような?)

又一人違うことを考えているオリビアでした。

「数学と自然科学はオリビアが教えてくれるから助かったわ」

やはりサラッと成績を攻められているノアから、話を切り換えたのはアリアです。

「その代わり私はアリア達に国語と歴史なんかを教えてもらっていたから」

オリビアの学力は、自他共に認めるもの凄く偏った実力です。


「教えたって言っても、ほとんど暗記もんだから」

「どちらかというと、オリビアの字の練習に付き合った感じよね」

やはり、少しばかり辛辣なシャーロットでした。

「オリビアが何で主席じゃ無いのか凄く疑問だったんですけど、ようやく理由が分かりました」

オリビアの悪筆を今まで知らなかったAクラスのプリシラでしたが、やっとその理由が分かったようです。

実際、この冬に一緒に勉強して最初はかなり驚いていました。


「誰しも得手不得手はある物よね、明日から頑張りましょうね、兄さん!」

「分かったよオリビア、オリビアが励ましてくれれば、なんとかなりそうな気がする」

オリビアに励まされ、あっと言う間に元気になるノアでしたが

「なんとかなるじゃなくて、絶対になんとかしなさい!!」

再びアメリアに怒られるノアでした。




一週間が経ちました

試験は全て終わり、今日は結果発表

掲示板に張り出された成績表の前に沢山の生徒が集まっています。


「ヤッパリ主席はアビーか」

「筆記はほとんど満点に近いものね」

「でもオリビアもずいぶん迫ったんじゃない?今回は国語で、あまり足を引っ張らなかったみたいじゃない」

Sクラスの成績は、オリビアも頑張った物の、元々優秀な生徒の集まり。

順位は全く変わりませんでした。

魔力と魔力制御はオリビアがダントツ一位でしたが、日頃の授業を通じて、全員の魔法の腕前をきちんと把握していたオリビアは、桁違いの結果が出ないように調整しながら、魔力検査を受けたので、魔力は僅差で一位、魔力制御に関しては、かなりばれてしまっているので、Sクラスのメンバーが把握している程度の制御を見せて、ギリギリ桁違いでは無い程度の一位

その結果、ある程度常識の範疇ギリギリで、ダントツ一位という結果になりました。



そしてもう一枚張り出されている、新学期からのクラス分け、こちらには大きな変化がありました。

「ウソ!私新年度からSクラスになってます」

沢山の生徒の中で一番驚いているのが、平民出身のエマです。

「凄いわ!本校始まって以来、平民からのSクラスよ」

「でもプリシラだって史上二人目、ミラ様以来!男爵家からのSクラス昇格じゃないですか」

「それもコレもオリビアのおかげよね」

「私は夏も冬も、オリビアの作ったボードで遊んでいたから、あのおかげで魔力が伸びたんだと思う!だから、エマはもちろん凄いけど、自分で魔力を伸ばしたどエミリーも凄いわ!」

夏休みの自由研究は、サーフボードを操ることで、魔力と魔力制御の両方が高まることを発表したプリシラ。

冬休みには宿題はないのですが、スノボを操ることで、同じように魔法の腕が上がったことを体験していました。


「確かにプリシラはオリビアと一緒に居る時間が私達より多かったわ。でも私が練習出来たのは、オリビアが自習室で教えてくれたのと、飛行具の乗り方を教えてくれたから。そのおかげで凄く魔力が伸びて魔力制御も上手くなったの。だから飛行具を使えるように教えてくれたオリビアのおかげなの」

「私もです、飛行具に自由に乗れるようになったので、家の手伝いが出来ました。それが魔力と魔力制御の伸びに繋がったんです」

元Aクラスの3人は全員大喜びです。


そして心配されていたノアも、比較的安全な成績を筆記試験で取ることができました。


その他のクラス変動は

3人女性が抜けたAクラスにはBクラスから男子2名女子1名が入り、9人のママ変わらず

BクラスにはCクラスから男女2名ずつ、合計11人となりました。


例年クラスが上がるのは1から2年になる時だけ。

もちろん2年で魔力が上がれば、上のクラスに行くことが出来ますが

やはり魔力が大幅に伸びるのは、魔法を習い始めた1年の時だけのようです。

それでも、Sクラスの昇格は通年であれば1名いるかいないか

Aクラスへは2~3人

一番多いのはCクラスからのBクラスへの昇格です。

今年はSクラスへの昇格が3人

本校始まって以来です。

オリビア達は、仲良くなったプリシラ達が同じクラスに上がってきたことを単純に喜んでいましたが、オリビアの友達3人が揃ってSクラス編入、男爵からのSクラスは史上二人目、平民のSクラスは学園始まって以来、そして1度に3人の昇格も新記録!

(二人という年もありませんでした)

オリビアの周りだけ、いつもと違うことが起きていました。


「来年の2年Sクラスは女子生徒が7人になるんですね」

「兄上」

掲示板を見ていたルーカスに声を掛けてきたのは、兄のオーウェンでした。

「オリビアの友達ばかりですね」

「確かに異例なことですけど、入学前と違って、全員きちんと魔法の教育を受けていますから、オリビアだけ特殊な教育を受けているわけでは無いんですよ」

「タダ、なんでオリビアの周りだけ魔力が伸びたのかは分かりますよ。」

「そうなのか?」

「オリビアはあんな感じですけど、驚くほど魔法を教えるのが上手いんです。理論に関しては教師が舌を巻くほどですね。ですから仲の良い友達だけでは無く、Sクラス全員が例年より魔力と魔力制御が伸びていると、ミューラー先生から聞きました」

「それは僕も聞いた、教師でも、なるほどそう説明すれば、そう思えることを、いとも簡単に説明してしまう・・・とね」


「ルーカスはオリビアが王妃に向いていると思うかい?」

突然そんな話をし出すオーウェン、それでも、ルーカスはある程度予想していたようでした。

「Sクラスのみんなには言いましたけど、1学期の頃からオリビアが一番良いと思っていました。それにオリビアと兄上が結婚したら、向かうところ敵無しなんじゃないかってね。それで、兄上はどうなんですか?」

少しばかり悪戯っぽい顔で聞くルーカス

「向いているかいないかはマダ分からないけど、あんなに面白い娘は居ないよね」

「それって、もの凄く気に入って居るってコトですよね」

「さあ?」

何となく、王子的な笑顔ではぐらかすオーウェンですが、ルーカスから見れば気になってしょうがない

そう思っているとしか見えませんでした。

やっと1年が終わりました

雪遊びを堪能したオリビア

雪が無くなってその次は

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