ふたりの召喚者(断片メモ01)
部屋を片付けていたら昔考えていた話の断片が出てきました。
設定などすっかり忘れているものも多いのですが、捨てるには惜しく・・
供養させてください。
いつか続きが書けると1番いいのですが。
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1章【もうひとりの主人公】
突然光の輪が出現し、僕は目を見張った。
(ーーありえないーー)
そう、思った。
この世界で魔力もなしに、しかも陣を前もって構成せずに魔法を使うなんてできないからだ。
そしてもうひとつ。
黄金色に輝くそれと、目の前で展開されていくその構築式、共に見覚えがあるのだ。
"召喚魔法"
しかも、このタイプは異世界から人を呼ぶ為のもので……
(誰がどこでこんなものを?)
そうちらっと考えた時だった。
「はっ!? 吉川冬樹!?」
僕は召喚された人物に大いに驚き、思わず叫んだ。
「ん? お前、だれ?」
焦げ茶色の髪にイタズラ好きそうな茶色い瞳。
ーーもっとも今は怪訝そうな色を浮かべているがーー
実際に会ったことはない。
前の世界で時々姿見と共に報告されていた。
いつの間にか現れ、いつの間にか消えてしまう彼の存在を。
(何でこいつがここに……)
「失礼。僕の名前はセイクリッド。セイクリッド・フォレライン」
「あ~丁寧にどうも。すでにご存じのようだけど、俺は吉川冬樹だ。冬樹がファーストネームね」
僕はうなずいた。
聞いたことがある。彼の者の名前は特殊だと。
「でさ、聞きたいんだけど。俺ら初対面だよな?」
「あぁ、会うのは初めてだ」
「会うのは……ね。何で俺のこと知ってんの?」
「それは……前の世界でーー」
そこまでいいかけてハッとした。
僕は何を言おうとしている?
"転生者"それを今までひた隠しにしてきたはずなのに。
「前の世界? んーっと、それってどこ?」
「はっ?」
「俺さ、"夢渡り"っていうんだっけな。その力?能力?で、いろいろ他の世界を旅したことがあるからさ」
『この能力についても、どっかの世界で聞いただけだから詳しいことは分からないんだけどな、ハハハ・・・』と笑う彼を僕は唖然として見つめた。
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ノートに書いてあったのはここまでです。
どういう展開にするつもりだったのか。
ほとんど覚えてないんですが、朧気ながら覚えているのは、
・主人公がふたりだったら楽しそう!
・転生者と召喚者が主人公だったらどうなるんだろう?
・召喚者は、今度はほんとに召喚されて帰れないとかあるといいよね
設定が他者作品と被ってるきがしなくもないですが、
ノートのデザインが、某弁当会社とAKB48のコラボのやつだったので、考えたのは5年以上前?かなぁ。