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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

鬼集う

作者: フランex

 (キーンコーンカーンコーン)

チャイムが鳴った。

帰り支度をして、今まさに帰ろうとした時、幼馴染のさとしが声をかけてきた。

「なあなあ 遊星(ゆうせい)

「何?」

「ちょっと、お母さんから聞いたんだけどさ。この村に鬼神神社(おにがみじんじゃ)ってあるじゃん?」

「うん」

「それでさ。その神社、ちょっと面白い伝説があるんだって」

「どんな?」

「ちょうど、5日後の2月24日に鬼が集うって伝説があるんだって」

「それがどうかしたの?」

こういうさとしのテンションの時はいつも厄介ごと。

いったい、いつまで付き合わされるのか・・・

「だから、今度行こうぜ!!」

出た。やっぱり、こう来たか。

「いやいや、一人で行けよ」

「皆で行った方が楽しいぜ」

「皆って俺とさとしの二人だけだろ?」

「遊星の好きなひなちゃんも来るのに?」

「え?」

「どう? 行きたくなった?」

危ない危ない。ちょっと、行きかけた。

でも、ちょっと行きたいかも。

「ちょっと、考える」

「おーけーおーけー。それじゃ当日までに考えといてくれよ」

「はああい」

「ひなちゃんも二人くらい友達連れてくるらしいし」

「へえ」

「なんだよそれ。興味なさそうに」

そういうと、さとしは早々に教室から去って行った。

まぁあいつらじゃ、心配だし。俺も行くか。

「ひ、ひなちゃんが行くからじゃないからな」

そう自分に言い聞かせて、教室を出る。


 

 5日後。午後10時

「よし。皆集まったな。司会はこの俺さとしが努めまぁす!」

「元気なのはいいけど、

 親にばれたらやばいんじゃないのか?」

「大丈夫大丈夫。言い訳は俺が考えとくって」

「さとしの言い訳何かあてにならないよ」

「ふふふ。本当に遊星君とさとし君って仲いいんだね」

「いやいや、仲よく何かないよ。

 さとしのせいで、親に一日中怒られる事だってあるし。

 それより、ひなちゃん。本当に来て大丈夫なの?」

「うん。いつかこういう肝試しもしたかったし。

 それにこんな時間に外出ることないし、凄くワクワクする」


 ひなちゃんに見惚れてると、さとしが当日来ると言っていたひなちゃんの友達を紹介してくれた。

浩史(ひろし)君とゆいちゃんと言うらしい。

軽く自己紹介も終えて、懐中電灯を手に夜道を歩く。

朝だと、田んぼがはっきり見えて清々しいのに、夜だと違う所を歩いているようだった。


 神社はここから500m近くにある。

道の真ん中に突然出てくる神社は何とも怖い雰囲気を放っていた。

目の前までついた俺達は周りに誰も居ないか確認して、神社に入る。


するとさとしが

「やっと、ついたね」

「うん。ついたな」

そして、さとしはこんなことも言った。

「そういえば、この神社って大人にならないと入っちゃいけない洞窟みたいなのあったよね」

「ああ。確かにあったな」

何考えてるんだ? さとし。

「そこ、入らない?」

僕を含めて残りの3人は、あまり乗り気じゃなかったけど、なんとなく入ることにした。

先が全く見えない洞窟を前に恐怖が押し寄せる。

このまま、入ると一生抜け出せない気がした。

ここで、引きとめても無駄な気がした俺は仕方なく入ることにした。

特に何もなく洞窟を進むと、懐中電灯の明かりよりももっと強い明かりが洞窟から見えた。

俺達はその明かりに向かって走った。

すると、ここまで一直線だった洞窟が左右に分かれていた。

俺達は明かりのついていた、右の方に行くことにした。

すると、そこにはなんとも残酷な光景が広がっていた。


 村の人が数人掛かりで男の人をバットで殴っていた。

辺りには、血が飛び散り、村の人の目は鬼のようだった。

殴られていた男の人は顔が腫れあがり、右手がちぎれ、見るも無残な姿だった。

俺達はばれないようにずっと、その光景を見る事しか出来なかった。


「良し。ここらへんでいいだろう」

「この男は俺達の村で強盗を繰り返してたんだ。

 これくらい、当然の報いだ」

村の人はそう言った。

鬼とは人間。

人間とは鬼。

小さいながらも俺はそう思った。


「ひやあああああああ」

耐えられなかったのかひなちゃんはたまらず大声を上げた。

村の人の目がこっちに向いた。

俺達は慌てて逃げた。

先につかまったのは、ひなちゃんの連れてきた友達二人だった。

「まさか、子供に見られるとは」

「ひなちゃああん。助けてええ」

涙を浮かべ助けを求める友達を後ろに俺たちは逃げる事しか出来なかった。

 

 急いで洞窟の外を出て、村唯一のコンビニに一旦逃げることにした。

三人とも何も喋らなかったが言いたいことは分かった。

十分近くコンビニに居ただろうか。

その後、三人とも何も言わず、家に帰って行った。

次の日もその次の日も何も変化はなかった。

洞窟の暗さのおかげで顔を確認出来なかったのか俺達はどうやら助かったようだ。


そして、掴まった友達も帰ってこないまま・・・

掴まった友達の両親は警察に捜索依頼という物を出したらしい。

でも、強い力で抑えつけられた。

そう言っていた。子供の俺には理解出来なかったが、この村から出るしかないと思った。


 何の変化もなく10年が経ち、あの現場に見合わせたメンバーの俺とさとしとひなちゃんと会うことになった。

ここ、最近出来たカフェで会う約束をした。

俺はちょっと、遅れて着いたが二人は待っててくれた。

「おお 来た来た。遅いぞ。遊星」

「ごめんごめん。ちょっとね。そういえば、この三人で集まるのも久しぶりだな」

ひなちゃんは特に何も言葉を発さなかった。

あれ以来、ひなちゃんはずっとこうだ。

「確かに、久しぶりだよな。そうそう それで、ちょっと相談なんだけど、もういい加減この村から出ないか?」

「うん 俺も最近、そんなこと思ってた」

「ひなちゃんは?」

「う、うん」

あの事を知った以上、この村には居られない。

後日、改めて会う約束をして、その日は帰った。


 そして、後日会い、村唯一のフェリーでその村を出た。

やっと、別の町にも慣れてきた時、二人の事を思う。

「あいつら、ちゃんとやってるかなあ」


 これは、幼い頃、体験した奇妙な体験。

一生、忘れる事は無い出来事。

ここまで見てくださった皆様。ありがとうございます。どうでしょうか?こういうホラー系の小説を書いてみたのですが、やっぱり、難しいですねww 一時間くらいで描いちゃったので、そこまで怖さを表現出来なかったかもしれませんが、自分的には頑張ったと思います。思いっきり自画自賛ですねw それとやっぱり、オチは本当に難しいww オチの方が悩んじゃったくらいです。

感想お待ちしております!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 設定がいいなぁっと思いました。 [気になる点] うーん?なかったと思います!! [一言] 主人公が可愛らしく感じましたww思わず話に引き込まれてしまいました!!
[一言] ツイッターではどうもです! せっかくなので読ませていただきました。 小説を書かれるようになってまだ日が浅いのでしょうか? そんな印象を覚えました。 私の始めの頃に比べればちゃんと小説になっ…
2013/03/10 22:08 退会済み
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