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カメ等

 緑色の人の頭ぐらいの小型のカメたちは、青白い目を光らせながら、学校内に一斉に現れた。そして、いたるところを徘徊していた。

「あの形は、はるか昔、天界よりの使者としての記述に告示しています。」

 校長に、歴史学者がそっと告げた。

「だめです、とても数が多くては排除できません。」

 校舎内の様子を見に行った、教師達は口をそろえて答えた。かれらは何かを探しているかのようだった。カメたちは、仲間の甲羅を踏み台にして、徐々に校舎の上の階へと這い上がっていく。個々には一件無秩序に見える彼らの動きだったが、全体としては実によく統一されていた。


 ザッザッという規則正しい足音が廊下を波打つようにこだまする。

「生徒たちは外に出ないように。」

 館内放送が流れる。かれらは何かを探しているようだった。


「キャー。」

 時折、教師達に叫び声が聞こえる。彼らを止めようとして築いたバリケードは、つぎつぎと乗り越えられ、教師たちはその下敷きになっていった。それは緑の絨毯のように校舎内に広がっていった。


 ついに、校長は決断した。

「カメ等を止めるな!」


 かれらの行軍は月が欠け始めるまでの三晩の間、続いた。そして、徐々に干からび、やがては無数の甲羅だけが残された。

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