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いきなり家族

 コクウもナーシャも突然の展開に心の整理がつかなかった。弟と姉。身内がいたのは嬉が、どう接したらよいのか、悩んだ。家族というのは本来なら長い時間をかけて愛情を育てるものだ。いっそ他人だったらこれからゆっくりと愛情もはぐくめたろう。


「わしら家族は、最近まで互いの顔すらしらない者同士だったんだ。急ぐことは無い。これから、理解しあえばよい。」

 ジゾウは二人に優しく諭した。

「家族といっても、ジゾウたちのように互いに争いあう者もいる。わしら兄弟もかつては一心同体とまで言われたが、いまやバラバラだ。」

 アシュラは、相変わらず悲しげな様子で語る。


「コクウになら例え背中から刺されても怨みません。」

 ナーシャは笑いながらも毅然としていた。コクウにはまだそんな覚悟はない。妹だったらまだしも、姉となると、どういうスタンスで接すればいいのやら。


「それから、悪い知らせだ。サンゾウが王子側についたそうだ。」

 アシュラの言葉にジゾウは驚くわけでもなく

「やはりな。」

 といっただけだった。兄弟たちの権力欲も強さは身を持って熟知していた。

「しばらくは、おまえたちはチヨと暮らし、ホース芸を磨け。アンドロイドには珍しく母性を持ったやつだ。おれは、師匠と合流しサンゾウの動きを調べてくる。目的地には当分つかない。行き先はチヨが知っている。」

 そういい残して、ジゾウは何本かのホースと共に、アシュラの操縦する小型艇で飛び出していった。

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