対決
ゲートが開き始めた。
「誰だ。離陸許可は出して出ていないぞ。」
監視員があわてて管制室に向かった。当分、離着陸予定がなかったのか管制室は無人だった。ナーシャは数名の協力者と共に、ゲートを開く準備をしていた。そこへ、コクウが飛び込んできた。
「一緒に行こう。」
彼はナーシャに叫んだ。
「でも、ここを離れるわけには・・・。」
困ったように口ごもる彼女を見かねてか、周囲のものが口を開いた。
「ここは、大丈夫。行ってください。すでにロックは解除されています。われわれだけで操作できます。」
二人は通路に出た。管制室では二人が出ると、中からドアの制御版を破壊した。これで、もう中へはもどれない。
「いたぞ。捕まえろ!」
銃を構えたアンドロイドが迫ってくる。
格納庫にもどると船の前で、王女が仁王立ちしていた。王女の周囲には12人の武将が立っていた。
「残念だかこれまでだ。お前たちは何者かは後でじっくりと聞き出すこととしよう。12将よ。やつらを捕まえよ。」
王女は黒い杖を振り上げた。
「われら12人、一ダース兵がお相手しよう。」
武将たちは武装したアンドロイドを進めた。コクウはすばやく身をかがめると腰のホースを外し、振り回し始めた。奇妙なヒュウヒュウという音が流れた。とたんにアンドロイドたちは一瞬動きを止めた。
しかし、それらは再び歩みを進めだした。
「そんなにわか仕込みの技で、最新鋭のアンドロイドを止められると思ったのか?」
その時、ゲートを隙間から、一隻の船が侵入してきた。船からは数名の戦闘員が降りてきた。
ヒュウヒュウとさまざまな音を立てている。耳障りではあるが、思考が停止するような不思議な旋律であった。
「遅くなった。」
「師匠!」
コクウは不思議な音を奏でる集団の戦闘に向かって叫んだ。
「ダース兵士には、わしらホース芸人がお相手しよう。」
芸人たちがホースを振り回すと面白いようにアンドロイドが止まったり、動いたりしながら互いにぶつかり合って倒れた。混乱した場内の中、コクウはすばやく王女に近づくとその杖を奪い取った。
「攻撃相手を変更する。12将よ。王女を捕らえよ。」
杖をかざしながら命令をしたが、彼等は笑いながら近づいてくる。
「馬鹿め。王族の証は、そんな杖ではないわ。やつらは反逆者だ。攻撃しろ。」
王女は目を見開いた。アンドロイドはコクウたちに向けて銃を撃ち始めた。
「王族の証は、この紫の瞳だ。この力に比べたら、ホースの力など恐るるに足りん。」
コクウは杖を王女に向けて投げ捨てると、船に向かった。芸人たちも退散する。
彼らを救うためにチヨが船かから出てきて応戦する。アンドロイドの彼女に銃は効かない。コクウとナーシャはジゾウの待つ船に飛び乗った。




