金持ち理論
「コクウ、当選確率が1万分の1の宝くじがあったとしよう。」
ジゾウはコクウに問いかけた。
「一人は最初に10枚買っただけだった。もうひとりは毎回1枚ずつ10回買い続けた。どちらが得だと思う。」
コクウは笑って答えた。
「同じ枚数で同じ確率なら、買い続けた方がいいに決まっている。俺なら当たったところでやめるけどな。」
「お前はまだ世間を知らなすぎる。毎年1枚なら、当選確率はすべてのくじが1万分の1だ。しかし、一度に10枚買えば千万分の1になる。外れ続けたんだ、いつかは当たる。そんなのは幻想だ。金持ちは一気に投資して回収する。貧民は少しずつ搾取され続ける。今の帝国は一部の特権階級が優遇されている。それがどういうことかは実際に見て確かめることだ。」
ジゾウとコクウは惑星テレにあるドルードの家にやってきた。
「サンゾウ様より案内役を仰せつかった、コショウにごさいます。」
ドルードの家には、すでに一人の子供のヒューマノイドが彼らの到着を待っていた。
「こんなコワッパで大丈夫なのか?」
ジゾウが言うより早く、子供の顔には深いしわがあらわれ、みるみる老けていった。
「見た目は子供、頭脳はジジイ。わが種族のヒューマノイドは見た目の年齢を自由に変えることができるのですじゃ。」
「見た目はこんなんでも、帝国ではサーの称号を持っいる。どんなとこでもフリーパスで行ける。」
彼らはドルードの案内でヒューマノイドの転送基地へと向かった。




