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18話

「どうなってもしれんぞ……」

 貴正たちは、上の階の同人誌コーナーに向かった。

「彩香さんは、何の漫画が好き?」

「うーん、『黒子のバスケ』とかかな。」

「それじゃ、これとかどう?」

 五十嵐は、彩香に『キセキのボーイズラブ』というタイトルの本を渡した。

「どれどれ……」

 彩香は、期待満々にパラパラと同人誌を読み始めた。

 何ページか読み進めた後、同人誌を地面へと叩きつけた。

「おい! お前、それ売り物だぞ!」


 貴正は、冷静なツッコミを彩香にした

 注:売り物を地面に叩きつけるなんて絶対にやってはいけません。

「なんだなんだなんだ、この本は! 冬のインターカップ編が終わった後の後日談でも書いてあるのかと思ったら、一体全体どうして、赤司がキセキの世代にあんなことをしているんだ! どういうことだ! 貴正! 五十嵐!」

「いや、同人誌ってそういうもんだから。」


 貴正は、冷静に説明をした。しかし、火に油を注いだように、彩香は熱くなった。

「赤司は絶対にあんなセリフや行動をしない! 黄瀬や青峰も絶対に抵抗する! あれは、黒子のバスケに対する冒涜だ! 黒子のバスケ脅迫事件並みに凶悪だ!」


 こいつ、ニュース見なそうななくせに、随分そんな前のニュース知ってるなと貴正は感心した。


「お、落ち着いて彩香さん。」

「もうこことはおさらばだ! ブックオフに買いに行こう! ブックオフに売りに行こう! ブックオフならオフハウス! オフハウス!」

 彩香は変なテンションになり、CMみたいなセリフを言いだした。

「いや、お前、売るものあるのかよ……」

 ツッコムべきところはそこではないのだが、三人は次にブックオフへと向かった。


「やはり、ブックオフはいい……実家のような安心感だ。」

 彩香は、悦な気分に浸りながら、そう呟いた。

「実家のようなってお前な……」

 貴正は、呆れ果てた。ちなみに秋葉原にあるブックオフは、品揃えが豊富で、ゲームや漫画、普通の本なども兼ね備えている。

 ただし、そこまで大きい建物ではないため、なかなか人口密度が高い。


「ちょっと、漫画見に行ってくる。」

 そういい、彩香は上の階に向かった。

「俺はちょっと、この階のゲーム見てくる。」

 五十嵐まで、単独行動をし始めた。

(しょうがない。俺も適当に見て回るか。)

 貴正は、小説や、自己啓発書の本が置いてあるコーナーに移動した。


 貴正は、猫の写真集を手に取った。中身はというち、もちろん可愛い猫の写真が載っている。たくさんの猫が鍋には入っている通称『猫鍋』の写真や、気持ちよさそうに寝ている写真が載っていた。

(えへへ、かわいいなぁ……)

 そう思いながら、五分程の間、写真集を見ていた。写真は、猫の種類は、血統書付きの猫ではなく、雑種がほとんどであった。

 「パフッ」っとラインの通知音がなった。彩香からであった。「買い物終わった。五十嵐と店の外で待ってる」という内容だった。


 いいところではあったのだが、渋々、貴正は店の外へと移動した。外には、当然の如く、彩香と五十嵐が待っていた。

「すまん、二人とも。待たせたな」

「それじゃ、貴正くん、彩香さんそろそろ昼時だし、今日のメインのメイド喫茶に行こうか。」

「オッケー! 五十嵐、案内頼む。」


 三人は、メイド喫茶に向かった。五十嵐がお勧めするメイド喫茶は、『マジかわ! メイド喫茶秋葉原店』である。(架空のお店です。)五十嵐曰く、店の雰囲気、店員さんのルックス、申し分ないらしい。

 三人は、早速メイド喫茶に入店した。


「おかえりなさいませ! ご主人様!」

 メイド服を着た店員さんが出迎えてくれた。店員さんのレベルは、五十嵐が言ってように確かになかなかのものだと貴正は思った。

 ゴスロリ服を着ている彩香の方が可愛いと正直、貴正は思ったが。

 席に案内され、メニューを見た。

「たくさんメニューがあるな……」

 貴正は、正直な感想を言った。プレーンおむらいすやチーズはんばーぐ(なぜかひらがな明記)の普通のメニューもあれば、マジやばミックスじゅーすやにゃんにゃんにゃんセットという、いかにそれっぽいメニューも記載されてあった。なかなかバラエティに富んでいた。


「どれにしよう……」

 貴正は、どれを注文するか迷った。

「僕は、にゃんにゃんにゃんセットとマジやばミックスじゅーすにするよ。」

 五十嵐は、すぐに注文をどれにするか決めた。さすが常連、五十嵐。五十嵐、マジやばくね? 五十嵐マジやばじゃね? と貴正は思った。


「私は、あちゃちゃ焼きそばと、ウーロン茶にする。」

(あちゃちゃ焼きそばってすごい面白い名前だな……)

 そう思いつつ、貴正も急いで注文を決めることにした。どうせなら、すごいネーミングのメニューがいいんじゃないかと考えた。

「俺は、こころぴょんぴょんかれーとラブリーフロートにするよ。」

「すみませ……」

「貴正くん! 待った!」

 突然、五十嵐が叫んだ。あまりに気迫に、貴正は圧倒された。

「び、びっくりした。」

「この店のルールではね、店員さんを呼ぶときは、『にゃんにゃん』って言う必要があるんだ!」

 なん......だと......貴正は、謎ルールに驚きを隠せなかった。

「そうなのか? それじゃ、五十嵐、頼む。」

 貴正は、自分では絶対に言いたくなかったため、五十嵐さんにお願いすることにした。

「せっかくだから、貴正くんが店員さんに言わない?」

「えええ? 恥ずかしいし、絶対やだ。ここの常連の五十嵐がやった方がいいでしょ。」


 貴正は絶対にそんな恥かしいこと言いたくなかったため、逃げ腰の姿勢を見せた。

「いいじゃん、貴正やりなよ。前に貴正、猫が好きって言ってたじゃん。」

 彩香まで、五十嵐の意見に賛成しはじめた。

「俺は、猫は好きだが、俺が猫になりたいわけじゃないんだ。」

「お前が猫になるんだよ!」

「そんな、一時期、ネットの界隈で流行ったセリフを言われてもい言いたくないわ!」

 そういう彩香も、猫から人間に変身した身分なのだが。

「つーか、彩香、お前がそういうなら言えよ。」

「にゃーん。」

 彩香が、手をニャンコの手にして、「にゃーん」と言った。

「あう……」

「あっふ……」 

貴正と五十嵐は、想像以上に可愛いと思い、なんだか恥ずかしくなった。

「さぁ、やったぞ。貴正、お前もやるんだ。早く店員を呼べ。」

「うう……」

「貴正くん、彩香さんもそう言っていることだし、やるんだ! 貴正くん!」

「だぁー! もう、やればいいんだろ、やれば! にゃーん! にゃーん!」

「あはははは! 貴正、超ウケる!」

「うん、貴正くんいいと思うよ。」

「お前ら……」

 店員がやってきて、注文をした。店員は、貴正の猫化を見ても、ドン引きせず、ニコニコと平然している。さすがのプロ意識である。


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