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10話

 昼休みが終わり、午後の部が始まった。

 午後の大縄跳びは、男子の諸君お待ちかねの大縄跳びである。男子のほとんどがいまかいまかと、磨衣子の大縄跳びを待ちわびている。

 大縄跳びは、縄を回す人二人と飛ぶ人十人で行われる。誰かがひかかったら、飛ぶのをやめて、二回まで跳ぶことができる。二回のうち長く跳んだ回数が記録される。

 ついに二年一組女子の出番がやってきた。

 ようたく来たぜ……だの、グラウンド中が揺れるぞ! という男どもの声が聞こえて来る。

 貴正も楽しみでないというわけでもない。

 磨衣子のクラスが大縄跳びの準備を始めた。

 すると――磨衣子が大縄を持ち始めた。男子の士気が下がっていくのを感じた。一組の男子が他の男子とテンションが違うと貴正は思っていたが、これが原因だったようだ。一組の者は、磨衣子が縄を回すということを知っていたのである。

(なーんだ、がっかりした……)

 そう思っていたら、突然隣に美賀子がやってきた。

「あれ? 貴正くんなんか残念そうだね?」

 恐ろしい目をして、美賀子が話しかけてきた。

 こいつ、まさか心を読む力が? と貴正は疑ったがまさかなと考えを改めた。

「イ、イヤソンナコトナイヨ。がんばれー磨衣子ー。」

 ごまかして、磨衣子に声援を送った。

 磨衣子がこちらに気づいて手を振ってきた。結局、佐江の警告を参考にしたのか長袖の体育着を来ていた。


 磨衣子がこちらに気づいて手を振ってきた。結局、佐江の警告を参考にしたのか長袖の体育着を来ていた。

 縄を回す係りでも、少しは乳揺れを拝むことができたかもしれないが、長袖の体育着を来ていては、大きなのを拝むことは難しいだろう。

 貴正はとても惜しいと思った。他の男子もだが。

 磨衣子クラスは、結局六位中五位というあんまり芳しい順位を取ることができなかった。貴正が見る限りでは、磨衣子は一生懸命縄を回していたが、やはり跳ぶ方の力量によって大きく試合が左右するというところだろうか。


 大縄跳びが終わり、ムカデ競争に移った。ムカデ競争には、美賀子が出場する。

 ムカデ競争は、六人全員に足に縄を結ぶ。美賀子はスタート地点付近で、足に縄を結び、スタートの準備を進めていた。

「頑張れよ、美賀子!」

「うん、ありがとう! 貴正くん。」

 笑顔で返事をしてきた。とても可愛らしいと思った。先ほどの恐ろしい目が嘘のようだ。彼の好きなネ○ェルピトーくらいギャップがあると感じた。


「よーい……」

 バァンという銃声が鳴り響く。ムカデ競争が始まると美賀子たちのチームは焦らず、タイミングをゆっきり合わせて、走り出した。


「イッチニ、イッチニ、イッチニ……」

 決して早くもないが、乱れることなく着実にゴールに向かって走り出している。

 他のチームは、途中でタイミングがずれて、止まったり、ヒドイところだとピラミッド式に転んだりしている。

 最初こそ最下位であったが、どんどん加速していき、美賀子たちのチームは一位を獲得した。一位を獲得し、美賀子はとても満足な顔をしていた。

 次の種目は、綱引きであった。綱引きには、彩香が出場する。また、バスケ部のキャプテンの三澤拓郎も出場する。

 綱引きはクラス対抗で行われるのだが、トーナメント制であり、クラスは全部で六チームであるため、これまでのクラスの合計得点が高いふたクラスが、シードを得ることができる。今の所、二年のクラスで、合計得点が高いのは、貴正のクラスの二組と佐江のクラスの六組である。

 一年の綱引きが終わり、二年女子の綱引きの番がやってきた。


 最初は、四組対一組の対決であった。綱引きしに向かう彩香に、貴正は、話しかけた。

「頑張れよ、彩香。」

「ああ、ギアセカンド発動させてくる。」

「彩香、お前、ワンピースも読んでるんだな。」

 つくづく、貴正は、彩香が漫画に詳しいことに感心した。ワンピースは男女構わず、読む人が多いのかもしれないが。

「むっつり屋、優勝してくるぜ。」

「誰がむっつり屋だ!」

 あんまりないいがかりに貴正は、突っ込んだ。

 彩香のチームは、四組には勝利することができたものの、シードの二組には負けてしたった。貴正たちのチームであるのだが。三位決定戦には勝利し、彩香のチームは、綱引き三位という成績で幕を閉じた。


 また、綱引き三年男子の部はかなりの盛り上がりを見せた。

 接戦に次ぐ、接戦が繰り広げられた。綱引き三年男子の部、一位を獲得したのは三澤拓郎のクラスであった。


 さすが先輩と貴正は思った。拓郎の活躍を見て、部活も頑張ろうという気になった。


 綱引きが終わり、アメ玉食い競争や玉入れといった種奥を行い、いよいよ最後の種目が訪れた。

 最後の種目はリレー競争である。一周四百メートルあるレーンを八人でバトンを渡し、計八百メートル走るというルールである。

 毎年、このリレーが一番高い配点となる。例年、白熱する試合が繰り広げられ、非常に盛り上がるルールである。

 この種目には、貴正と佐江が出場する。貴正は、アンカーを担当する。

 一年のリレー走を終え、間も無く、二年女子のリレー走が始まろうとしていた。

 二年の生徒たちが、騒がしくなってきた。

「これより、二年女子リレー走を行います。選手の皆さんは、所定の位置まで、集まってください。」

 アナウンスを聞き、佐江は、バトンを受け取る場所に移動する。彼女は、五番目にバトンを受け取る役割である。


 バトンの受け取り場所に移動中の佐江を美賀子と貴正は見かけたので、声を掛けた。

「佐江、リレー頑張れよ!」

「佐江ちゃん、頑張ってね。」

「うん、でも六組が一位を取ったら、二組は優勝厳しくなるよ?」

「確かに。まぁ、でも頑張れよ。」

 ぶっちゃけ貴正は、クラスが何位でも構わないと思っていた。もちろん優勝できるに越したことはないのだが。

「間も無く、二年女子リレー走始まります。」

 会場に緊張が走った。リレー走のポイントが優勝の鍵を握るのだがら、無理もない。

 リレー走の結果は果たして、どうなるのか......?



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