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序章
ある辺境の村で魔法を扱う少女が見つかった。世界の法則を捻じ曲げ、世界を欺く力を持った魔女が。世界はこれを歓迎した。それを境に多くの魔女が現れ始めた。魔女は突如として現れたのではない。世界に潜んでいたのだ。かつて禁忌とされた力を隠して。それから、10年後世界の人口の7割を魔女が占めている。この頃には、魔法を使う女性を魔女、男性を魔術師と呼ばれるようになっていた。そしてそれらを総称して魔法使いと呼ばれるようになった。これは家族が全員魔法使いでありながら、ひとり魔法の使えない少年の物語である。物事は突如として起こるものではない、それに目を向けて初めて社会に認識されるのだと残り少ない魔法を使えない者は身をもって知って行くのであった。
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