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恋愛成就のG

作者: モナカ

思いついたのでかいてみました。

俺は最近ゴキブリたちの間で話題のゴキブリである。


命がけで人間たちの前に突然現れ上手い感じに驚かせ人間たちの恋を成功させる恋のキューピッドだ。

ゴキブリをキューピッドって言っていいのかわからないが取りあえず恋のキューピッドだ。

俺は今日も仕事に出かける。


成就させる前に時間をかけて偵察をするのが俺のポリシーだ。

俺はいつもターゲットは家と飯を提供させて貰った恩返しで決めている。

見つかれば殺されてしまうが俺はもらってばかりは嫌なのだ。

ヒモみたいな生活はゴキブリとしては当たり前だが俺は嫌いだ。

まあ、だから俺はゴキブリの中では異端だろう。


今日はある高校生の女の子のベッドの下に潜んでいる。

ターゲットの思い人は田中というらしい。

隣の席でたまに話をするのだとか。

これは高校に潜んでいる相棒の情報だ。


一人で恋を成就させるわけではない。

俺は実行担当なのだ。


「はぁ~、今日も全然田中君と喋れなかったなぁ~」


ふむふむ。

喋れなかったのか。

安心しろ俺が成功させてやる。


「あ!でも明日日直で田中君と一緒だ!

会話できるかなぁ~・・」


なんだと!?

これは、相棒に聞きにいかなければならない。

実行は明日になるな。


今日はもう帰ろう。

だが、ここでヘマをしてはならない。

人間にバレれば俺たちゴキブリはすぐ殺されてしまう。

全く..クワガタとかカブトムシは大事に飼われているというのに...


俺はベッドの下から出るとドアに向かった。

ゴキブリは少しの隙間からでも出入りできる。

だから、人間!

油断は禁物だぞ!

とまあ、冗談はさておき


「キャーーーー!!!」


なんだと!?

バレたっ!!

早く行かなければ...


ーーーーーーーーーー


ふぅ~まいたか。

全く恋のキューピッドともあろう俺が焦ってしまった。

アジトに帰るか。


アジトに帰ると

相棒が既に帰っていた。

明日ターゲットが日直のことを伝えると相棒は明日は体育があり片付けを日直がするらしい。

そこだな。


ーーーーーーーーーー


次の日俺はターゲットの高校の飼育小屋で飯を食ってから体育倉庫に潜んでいた。

殺されるかもしれない。

だが、俺は人間が好きなのだ、上手い飯を落とすし、住みやすい環境を提供してくれる。


まだターゲット達はやってこない。

作戦はこうだ。

2人が片付けをしているときに俺はターゲットの前に出る。

そしてターゲットが思い人に抱きつく。


シンプルでベタだ。

だが、死なないように作戦を立てるとベタになってしまうのは仕方ないことだろう。


ーーーーーーーーーー


1時間ほど待っていると来た!

ターゲットだ。

ターゲットはバッドを持っている。

そして後ろから人が入ってきた。

あいつが、田中か。

かごにソフトボールが入っている。

そして思い人は体育倉庫の扉を閉じた。

何のつもりだ?片づけるだけだろ?


ターゲットがバッドを片づけると

いきなり田中が体育マットに押し倒した。

なに!?

だがこれでターゲットは幸せになるんじゃないか?

俺は帰ろうとすると

聞いてしまった。


「い、いやぁ...やめてっ..」

「へへへっ...」


嫌がっている声を

まずいこれは助けに入らなければならない。


俺は羽ばたくと田中の顔に激突する。


「うわっなんだ?ゴ、ゴキブリ!?」


さあ、怯め! 

俺の恩人に何をする!


そして何回か田中に突撃を繰り返していると田中は走って逃げていった。


ふぅ~全く醜い男だ。

未遂で終わってよかった。

そしてターゲットを見るとおれを見ていた。


「ゴ、ゴキブリ...?」


まずい、逃げなければ!

俺は体育倉庫のドアに向かって走った。

 

「あ..ありがとう..」


俺は体育倉庫から出るときそのお礼の言葉が聞こえた。


珍しい人間だ。

ゴキブリの俺にありがとうなどと...


人間とゴキブリは相容れない。

だが、俺は今日も今日とて恋を成就させるため人間の家に潜む。



どうだったでしょうか?


お読みいただきありがとうございました!

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