今一番欲しいもの
世はクリスマス。
今頃、世間では家族や恋人、友人とクリスマスプレゼントの交換をしたりしているのだろうか。
もともと私はあまり物欲が無い方だ。
着るものは、多少色褪せたりしても「家着」に格下げして着てしまうし、家電なども壊れるまで使うのが当たり前の感覚だ。確かに物持ちのいい性分で、家電はあまり壊れないし、食器なども欠けたり割れたりしないから、なかなか新しくできないというのもある。
これは、「環境面に配慮して」とか「買い替えるお金がないから(確かに潤沢な資金があるとも言えないが)」、はたまた「単なるケチ」という訳でもない。
自分でも不思議なのだが、何をおいてもこれが欲しいというものが今までそれほど無かったのだ。
40年近く前、20歳の成人式の時には、周りの友人は式に出席するために、親に振袖を買ってもらう人がほとんどだった。
なんといってもバブル全盛期の事である。
その時親は、着物が着られない(正確に言うと足が悪くて、着物につきものの草履をはいて歩けない)私に、着物の代わりに何か欲しいものはないかと聞いてきた。
私はいじけている訳でも何でもなく、何もいらないと答えた。
その結果、今の自分の年齢からみても地味だなぁという印象の、薄いピンクのワンピースと、真っ赤なカシミアのカーデガンを買ってくれた。
ワンピースは2、3回友人の結婚式に出席する際に使ったが、私がその後横に成長してしまったため、着られなくなってしまった。
一方、真っ赤なカーデガンは、今も毎年衣替えの時に出してはみるものの、結局着る機会がないままタンスの間を行ったり来たりしている。
そんな性格は今でも変わらず、というか最近は終活の為に物を増やさないように買い控える方に傾いていた。
それなのに、「推し」が出来るとこうも変わるのかと思い知っている。
曲は、YouTubeやサブスクで聴けるのに、CDが発売になればやはり欲しくなる。
雑誌などは一番かさばるし綺麗に保管するのが大変なのに、ついついポチってしまう。
自分でも驚きだ。
ただ、現実的に今一番欲しいのは、推しのCDやグッズなのだろうか。
最近は、夜中に母のトイレに付き添うために睡眠時間がかなり少なくなっている。
今の私が本当に欲しいのは、睡眠をとらなくても生活できる特異体質かもしれない。




