言葉は行動の種
ある時、ラジオから『言葉は行動の種』という言葉が聞こえてきた。
話の前後はよく覚えていないのだが、なぜかその言葉だけが私の耳に残った。
最初にその言葉を聞いた時、それは「言葉は行動の元になるものだから、実現のためには言葉にする、すなわち口にする事が大切だ」という、言ってみれば『有言実行』と同じような意味だと思っていた。
だが、調べてみるとそれとは少し違っていた。
『有言実行』で言うところの言葉が、自分の行動に影響を与えるのに対し、『言葉は行動の種』の言葉は他者の行動に影響を与えるもの、という事のようだ。
つまり、辛い時に励ましの言葉を掛けられた人は自信を取り戻して行動できるようになり、逆に批判的な言葉を浴びせられた人は自信を無くしてしまい思い通り行動できなくなるかもしれない、という事だ。
普段、自分の発する言葉が周りにどれだけ影響を与えているかという事を考えて過ごしているだろうか。
私は無頓着だったかもしれない。
こんな事を言ったらどう思われるだろう、嫌われはしないだろうか。
また逆にこんな発言をすれば好意を持ってもらえるかもしれない。
そんな自己中心的な思考はあったかもしれないが、そこからひとつ進んで、周りの人たちへの影響までは考えてこなかったかもしれない。
元々、私は人と話すのが苦手だ。
だから頑張りすぎて言わなくていい事までしゃべってしまったり、考えすぎて大切な事を伝えられなかったり、という事がよくある。
それもこれも、自分の事しか考えられていないからなのかもしれない。
時に『言葉』は、人を励まし、勇気や自信、喜びを持たせるものになる。
しかし、時に『言葉』は、人の心を傷つけ、人の命をも奪う、恐ろしい武器にもなる。
もしかしたら『言葉』は、自分を表現する為だけではなく、他の誰かを想って発したものが『種』として根付き芽を出し、まわりまわって自分に向けて花咲かせるものなのかもしれない。
美しい花を見られるかどうかは自分にかかっているという事だろうか。




