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土地神ライフ  作者: KUMA
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第5話 神社探索の結果、知らない場所へ

ど~も、土地神のマコトです。

薄情な村人Bさんから難題をぶつけられましたよ。

1週間で神社の再建築なんてできるんですかね?

※膨大な時間と費用が掛かります


他の村人は自分の家に帰り、境内に残っているのは最期まで庇ってくれた村人Aさんと私だけだった。


「あ、そうだ……あの親子はどうなりましたか? 」

「お()ぇさん他人よりも自分の事心配した方がいいど? ……あの親子なら大丈夫だ、妖怪は身体の治癒がオラ達よりも速いからな」


なんと妖怪の親子でしたか。

もう少し聞いてみましたが、子供は妖怪と人間の混血らしい。

一緒に生活してるって陽光さんの言ってたことはホントだったんですね。


「―――そして今は拝殿で休んでいると、まずは家まで運びましょうか」

「だからっ、自分の事を心配しろって! あの子と母親はオラが運んでやっから対策考えれや」


そういうと拝殿に行ってしまう。

とりあえず私は神主の家を調査してみることにした。



~社家住宅~


建物の内部は酷く荒れていた。

内装は伝統的な日本家屋、室内の半分以上は居間で奥には囲炉裏が設置されている、残りは土間で煮炊きをする釜戸や調理を行う場所があった。


居間に箪笥を見つけたので漁ってみることに。

一応草履を脱いで上がると、木の床はミシリと音をたてる。


「もしかしたら床が抜けるかも、気を付けよう」


慎重に進み箪笥の元までたどり着く。

1つ1つ見てゆくが有益な情報は得られなかったが、何処かの鍵を見つけました。

ため息をつき、戻ろうとした時……


バキッ


「アリバッ!? 」


わ、我ながら変な声を上げてしまいました。

脆くなった場所を踏み抜いてしまうとは運が悪いなぁ……


「と、とりあえず次は隣の建物を探しますか」


社家住宅の隣には倉庫らしきモノがある。大きさは2階建ての建物程。

扉は南京錠でしっかりと鍵を掛けられているが、部分的に壁が崩れている所もある。


この時はまだ1階部分の壁に大きな穴が開いてることには気づいてなかったんですよ。


「さすがに上の穴までは登れませんね、この鍵が合えば……」


ガチャリッ


どうやら合ったようです。


重い扉を開けると前の壁には大きな穴が開いており、外の草木が入り込んでいた。


「泥棒に入られ放題じゃないですか……まぁ一応探してみましょう」


屋根が高い倉庫と思ってたが、ロフトのように2階がある。

登るための梯子は金属製。とりあえず1階を探すことにしましょう。

壺や木箱などが置かれている棚を1つずつ見ていく。


「何か設計図みたいなのないかな……」


床に置かれた壺や木箱も調べていると、大きめの筒を見つけました。

大きさ的にも図面が入りそうなモノだ。


「コレっぽい……フタは、あった」


すこし力を込めると開けることができた、中には数枚紙が入っていますね。

それらを組み合わせてみると大きめの設計図になった。


……正直言います。私、この図面読めない。


「うわっ、そういえば私建築ってわかんないや」


何度か転生を繰り返してきたが、建築に関しての知識は前世の記憶で覚えている範囲でも皆無。

……どうしましょうか、蔵の中で悩んでても仕方ないしなぁ


「ん? あ~……ここさ入ってたのが、探したっぺよ。何が見つけたか? 」


どうやら村人Aさんが私を探して入ってきたようです。

見つけた図面を見せてみましょう。


「コレを見つけました、えっと、あなたは……」

「そういえば名前言ってねがったが? オラは与作。

どうやらコレは神社のみたいだな、でもオラは読めねぇ。大工でもいりゃいいんだが……」


与作は険しい顔をしています。

彼の話だとあの親子の父親が大工の棟梁だったが、物の怪に他の大工もろとも殺されてしまったらしい。


「弱りましたね、どうしましょうか? 」

「どうしようって、お前さん……何の策も無く受けたんだが?! 」

「まぁ、なんとかなるかな~と」


その答えに彼はうなだれ、何かブツブツと言っていますね。

気にしても仕方ないので次は本殿を見てみましょう。


「与作さん、私は本殿の方を見てきますね。 これ以外にも何かわかるかもしれませんし」

「あ……ああ、オラは村の人たちさ話してみる。

ちゃんと話せば協力してくれるがもしんねし、アイツだけは期待できねぇがな」


アイツ……ああ、薄情な人ですね。

あの態度じゃ仕方ない、私が約束を守らないと信じてくれないだろうな~。



~神社 本殿~


拝殿から石の間を通り、本殿前に到着。

流石に拝殿では何も見つからず、途中で床を踏み抜いただけでした。


「さてと、ここが本殿ですか」


私は扉を開け、本殿へ入った。

中には鏡と翡翠色の勾玉、そして鞘に収まった刀が祭られています。

特に豪華な装飾は無いが此処だけは新築のように綺麗だった。


「シンプルだけど、神聖な雰囲気が漂っている気が……ん? 」


1つ気になることがありました

祭られている勾玉がほんのりと光っているように見えたんですよ。


「日の光かな? ちょっと失礼して……」


扉を閉め、勾玉を見てみると……やはり光っていました。

その光は次第に強くなり、宙に浮き始める。


「え? 何?! なんかこっちに飛んで―――」


緑の光となって飛んできました。

ドンっと身体にぶつかり、尻もちをついてしまう。


「いた……くない? あの光は、消えたの?」


周囲を確認するも薄暗いだけ……扉を貫通したような跡も無い。

身体に異変が無いかも見てみると首に何か……


「これってさっきの? 」


紫の紐に通された翡翠色の勾玉が首に下げられていた。

そしてすぐに次の異変が起こる。


「今度は鏡が? 眩し―――」


鏡から眩い光が放たれると、本殿から私の姿は消えた。

次に目を開けた時、目の前には別の景色が広がっていました。



……ここはどこですか?


今月4回目の更新になります。

ど~も、KUMAです。


もうすぐ4月ですよ、時間が経つの早いねぇ。

桜が咲いたらお花見にでも行こうかなと思ってます。


週一更新についてですが、……来月は結構キツイ。

お話のストックを貯めようとしても中々筆は進まず、正直詰まってる……。

4月の予定も決まり忙しくなることが確定、読んで下さる方に申し訳ないのですが更新頻度を下げる事に……。

不定期までとはいきませんがHeroicの方と同様に月1を目標に頑張りますので、よろしくお願いします。



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