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土地神ライフ  作者: KUMA
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第46話 収穫の秋! その陰に潜むは……?

作者の体調不良につき、今回の後書きはありません……申し訳ない


~ヒノモト村~


夏の暑さも治まり、夜には冷たい風が吹くようにもなりました。

稲穂も夕日に照らされると金色に輝き、田んぼに黄金の絨毯が敷かれているようにも見えます。


そして朝が来ました……レッツ稲刈りです!


「ふぃ~豊作ですねぇ」


村人総出で各田畑の収穫作業、私は今言ったように田んぼ担当で稲刈りの手伝いをしています。

最初は皆さんから休んでて欲しいと言われましたが、半ば強引に参加させてもらいました。

衣装も神主さんの着ているモノから動きやすさを重視してモンペ姿となりましたよ。


背を屈めながら稲の根元をザクリ……束を括って背中の袋へ入れていきます。



ザク……ザク……ザク……



黙々と稲を刈っていきます、1つの田んぼを複数人で収穫しているので作業の進みも早いですね。

そして流石農民の方々、スピードが違いますよ。


「マコト様~、ゆっくりでええど」

「んだんだ。無理すっど腰痛(いで)くなっからの」


「ふぃ~……分かりましたぁ」


たしかに慣れない作業なので腰が痛いです。

此処に来る前はお爺ちゃんの手伝いでやってたんだけどなぁ……でも端っこの方を手で刈っただけで残りはコンバインでガーっとやってましたし、私はまだまだ初心者って事ですね。


「さぁて、もう一踏ん張り―――」



ピキッ



「あ゛だッ?! 」



             ※※※



「くぅ……アタタ、ごめんねクロぉ」

「いやいや、仕方がないですよマコト様」


今私は木陰に茣蓙を敷いてうつ伏せに寝ています、ハイ。腰がピキッとなりました、痛くてあの場から一歩も動けなくなってしまったんです。コレがぎっくり腰と言うヤツなんですかね……生前は一回もなった事がないのですが、想像以上の痛さですね。少しでも動こうとすると身体全体に電流が奔った様な感覚になります、目から涙が出てきますよ……クロから手伝ってもらってやっと寝ころんだんです。


「まぁ収穫もあそこで最後でしたし、身体も限界だったんですよ。今はお休みください」

「でも豊作のお祝いがあるんでしょ? その準備も……」


「残念だが、宴は無理そうだぞ主殿」


突然木の上からシロの声が聞こえてきました、姿勢を変えられないので姿は見えません。

しかしお祝いが出来ないとはどういう事でしょうか? とりあえず聞いてみましょう。


「シロ、なにかあったの? 」

「実はだな……食料を保管していた蔵に賊が入ったらしい」

「え―――」

「ちょ、それ大丈夫なのかい? 冬の備えも一緒にしてたような気がするんだけど」


シロの言葉を聞いてサーっと血の気が引いていくのを感じました。

言葉を失ってしまった私に代わってクロが聞いてくれましたが、冬用の食料も一緒に保管してたんですよ。


シロの報告は続きます。


「いやそっちは大丈夫だ、流石に氷漬けのモノには手を出せなかったらしい。シズクに感謝しないとな」

「え……あぁうん。そうですね、冬の分まで盗られちゃったら村の方々も困りますからね」

「しかし不安は残るでしょう、早急に対策を練らなければ……」


クロの言う通りですね、対策は大切です。

手順を踏んで開けないと鳴子が作動するようにしたり、結界を張ったり等々やる事はたくさんありそうです。……でも誰が侵入したんだろ? 物の怪だったら私も感知できるんですけど、何も感じなかったんですよ。


「でもって下手人だがな……どうやら河童らしい。濡れた足跡が残っていた、後は匂いで判断したんだがな」

「か、河童? 河童ってあの頭にお皿のある妖怪さんですか? 」

「そうだ、その河童だ。ヒノモト山内に流れる川の近くに集落がある」


それは初耳です。詳しく話を聞くとそこには水を好む妖怪の方々が住んでいるそうです、川魚の養殖と森の獣を狩って生計を立てていると教えてくれます。ちなみにヒノモト村とも交流はあったと……え、私ホントに知らないんだけど。


「それも最近の事だ。まぁ主殿は色々と忙しかったからな、近いうちに教えてやろうと思ってたところだ」

「いやそれは早く教えてくださいよ! アイタタ……」

「とりあえず休んでいるといい、その腰では動けんだろう。クロ、主殿を頼んだぞ」


うぐ……どの辺りからか聞きたかったけど、シロの気配が消えてしまいました。

クロの話によると繋がりを作ったのは彼女らしく、今回の問題は自ら解決したいとの事。


主な理由は食料、つまりお肉……大好きなんです、彼女。クールな立ち振る舞いをしてますが、お肉を食べるときなんて目を輝かせてますもん。まるで子供みたいにね

とりあえず今回はシロに任せましょう、私もそれどころじゃないですし。


……どうやって家に帰ろうかな。



             ※※※



~ヒノモト山 妖怪の集落~


主殿に話した集落に付いたは良いが、今言ったように妖怪の気配が一つもない。

流れが穏やかな川辺に木を三角に組み、藁を掛けられて作られた建物……主殿世界では確か”テント”と言ってたかな? まぁそれがいくつか立っている。川の中には魚を育てるため場所もある、上手く水の流れを変えて

生簀の様なモノを作っていた。此処の集落からは川魚や森から採れる獣肉などを仕入れているん、アチキ達でも取れるモノなんだが効率が悪すぎてな。


「ふむ……気配が一つもないのはおかしいな」


周辺の森、川、もちろん家の中……この近辺には誰もいないようだ。

普段ならば子供が遊んでいたりするんだが、それすら無いとなると流石に異変が起きたとしか考えられん。


「おっと、この米俵は―――」


集落内を調べている内にヒノモト村から盗られた食料の一部が見つかる。

どうやら食糧庫のようだな……しかし以前見せてもらった時よりも数が圧倒的に少なくなっている。

これでは冬を越す事も困難だろう。


地面を注視すると米粒が点々と落ちているではないか、なんともったいない。

しかし辿っていけば集落の人間と会えるかもしれん。


「……行ってみるか」




歩く事約半刻、アチキは手がかりを失ってしまった。

米粒はここで途切れており、周囲には茂みや木しかない……そして目の前には岩肌が露出している壁のみ。

しかし突然途絶えるというのも不自然だ、何か見落としがあるのかもしれん。


一旦情報を整理しようと俯いた時、地面に何かを引きずった様な跡を見つけた。


「隠し扉でもあるのか? 」


跡はあるものの仕掛けが全く分からん、半円の両端をそれぞれ押しても引いてもビクともしない。

半ば諦め、近くの石に腰を掛けると少しだけ沈み込んだように感じた。


だが変化は特に無い……一度腰を上げると石は浮かびあがる。

同時に何かをするべきなのかもしれない。

とりあえず石の上に立ち、周囲を見渡すことにした。


「……あった! 」


それはアチキの対岸側にある大木にあった。

地面に立っていては光の反射で見えにくかったが、石に立つことでハッキリと見えるようになった。

浮かび上がっているのは蜘蛛の紋様……どうやらアチキは蜘蛛系の何かと因縁があるらしい。

適当な小石を手に取り、紋様目がけて投げると反応を示した。


紋様が赤い光を放つと壁が重い音を立てながら回転し始め、洞窟への入り口を出現させた。

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