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5.フレイムフォックス

第三話目!

 


 ケイは静かにフレイムフォックスの後ろから近づいて行く。手には鞭を持って、攻撃範囲に入るようにするが…………




「ミュ!?」

「なっ、気付かれた!?」


 まだ30メートル程、離れていたのにこっちに気付いて振り向いて来た。何か察知系のスキルを持っていたと考えながら、ケイは【ステップ】で近付いて鞭を振るう。

 先手はなんとか取れたが、鞭は掠っただけだった。フレイムフォックスはDEFか低いのもあって、少しだがダメージが入ったのが見えた。




「直撃すれば、さっきの二倍か?」

「ミュッ!!」

「おわっ!?」


 ケイは先読みをしていたので、避けられたがスピードは高いのが感じられた。




「おらっ!!」


 さらに鞭を振るうが避けられた。正面から鞭を振るっても避けられるのはわかった。

 また突進してきたので、避けて…………




「はぁっ!!」

「ミュッ!?」


 避けた瞬間にバランスを崩してでも、鞭を振るって当てた。カウンターが決まり、体力バーがぐんっと減った。




「当たれば、十分の一は減るか」


 続いて、【ステップ】でフレイムフォックスの側面に移動して、鞭を振るって、またダメージを与える。




「ミュミュッ!!」

「炎が青い?」


 名前にフレイムと付いているから、炎を使ってくるとわかっていたが、青い炎だと思わなかったのだ。

 その青い火玉が熱を撒き散らしながらケイに撃ち出される。




「早い!?」




 フレイムフォックスの突進よりも早くて、完全に避けきれず、少しだけ掠ってしまった。残った体力は2。掠っただけで13ダメージも受けてしまった。




「くっ、やばいな……」


 フレイムフォックスはさらに青い火玉を生み出して、こっちへ撃ち出してくる。

 ケイは反撃を考えず、避けることに集中する。まだまだ青い火玉を撃ってくるフレイムフォックスに対して、ケイはさらに距離を取って、苦し紛れに【テイム】を使うが、失敗。たまに突進してくるが、ケイはスタミナが減っていてカウンターを狙うと喰らいそうなので、避ける一手に集中した。

 そして、それが一分ぐらい続いたが、対にケイの限界が来た。【ステップ】はただ走るよりもスタミナを使うので、足に限界が来て膝から座り込んでしまった。フレイムフォックスの体力バーはまだ半分も残っていた。




「はぁ、はぁはぁ……」

「ミュッ!!」


 トドメと言うように、フレイムフォックスは突進してきた。青い火玉は始めの頃は沢山撃ってきたのに、後半になってから突進が増えてきた。つまり、MPが切れたのが想像出来る。だが、スタミナが切れて座り込んでいるケイには避けられない。もし、突進してくるフレイムフォックスに鞭を当てても一撃で倒せないのはわかりきっている。

 だからなのか、ケイは無我夢中だったかもしれない。




 ケイが次に取った行動は…………






「【テイム】ぅぅぅぅぅ!!」






 ケイは目を瞑っていて、腹に重い衝撃を覚悟していた。













 全く来ない衝撃にあれ?と思い、目をゆっくりと開けてみると…………




「ミュッ?」


 さっきまで戦っていたフレイムフォックスがケイの前でお座りをしていたのが目に映った。




「はぇっ?」


 まだ状況についていけないケイだったが、側に文字が書かれた映像が出ていることに気づいた。読んでみると、




『フレイムフォックスをテイム成功しました。名前を決めてください』




 と書かれていた。ようやく、ケイは頭が状況に追いつき…………




「よっしゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ミュッ!?」


 手を大きく上げて、喜んでいた。大きな声に驚いたフレイムフォックスだったが、大人しくケイの側でお座りをしていた。




「ミュッ~?」

「あ、すまん。名前だったな?」


 浮いている映像に触れて、名前を決めて行く。名前から抜き出してーーーー




「お前は『フォック』だ」

「ミュン!」


 フォックと名付けられ、尻尾がフリフリと振っていたから、喜んでいるように見えた。




「あ、フォックのステータスは見れるのか…………あ、自分のステータスに新しい項目が出ているな。そこを押せばいいのか?」


 ポチッと押すと、フォックのステータスが現れた。

 まず、ケイのステータスから。




 ーーーーーーーーーーーーーーー


 ステータス


 名前 ケイ

 種族 人間族

 職業 モンスターテイマー


 レベル 1→5

 HP 35/35

 MP 55/55


 STR 30

 DEF 30

 AGI 25

 DEX 25

 INT 25

 MDF 25

 LUK 25


 所持金 0ゼニ


 〈装備〉


 武器 皮の鞭 STR+5


 頭防備 なし

 体防備 皮の鎧 DEF+5

 腕防備 なし

 脚防備 皮の靴


 アクセサリー


 その一 なし

 そのニ なし

 その三 なし


 称号


 従魔


 ・フォック レベル4 (HC)

 ・空き


 加護


 ・金龍の加護(SR)


 スキル


【テイム】・New!【召喚】・【鞭術】・【魔力の涙】・【ステップ】


 ーーーーーーーーーーーーーーー




 次にフォックのステータス。




 ーーーーーーーーーーーーーーー


 ステータス


 名前 フォック

 種族 フレイムフォックス (HC)


 レベル 4

 HP 69/69

 MP 108/108


 STR 17

 DEF 8

 AGI 44

 INT 41

 MDF 13


 〈装備〉


 アクセサリー


 その一

 その二


 スキル


【鬼火】・【ステップ】・【嗅覚感知】


 ーーーーーーーーーーーーーーー



 このようなステータスだった。

 新しいスキルは従魔を手に入れたから、【召喚】が付いたと思う。これで好きな時に召喚したりすることが出来るようだ。次にレベルも上がったが、加護のデメリットでステータスの上がりが半減されている。本来ならレベル5になったらHP、MPは70で他は50になっているはずなのだ。それは元から諦めていたので、気にしないようにしている。


 このゲームでは、基本のステータスは皆、同じ上がりになっているのだ。他の者と差を付けたいなら、このゲームの何処かにある転生システムを使って他の種族に生まれ変わるか、強い武器や防具を使うか、加護や称号などはステータスを上げる効果が付いているのもある。それらを見つけることで、オリジナルのキャラを作り出して行くのだ。


 次に、フォックのステータスのことで、従魔は必要ない能力値は排除されており、フォックはAGIとINTが高めになっている。

 スキルに【鬼火】があったので、青い火玉はこのスキルだと予測出来た。ケイは一応説明を見ることに。



 ーーーーーーーーーー


【鬼火】 MP15


 青い火玉を撃ち出す。射程は25メートル。


 ーーーーーーーーーー




 MPは15も使うが、フォックのMPが結構多いから何発も連続で使えそうだ。


 何故、【テイム】が成功したのか、よくわからなかったが、今は喜ぶことにしよう。

 ケイはフォックを抱き上げるとふわふわしていて、気持ち良かった。




「これからも宜しくな」

「ミュッ!」




 ゲームを始めて、四時間にして初の従魔を手に入れたのだったーーーー




ちなみに、テイムが成功したのはある理由があってのことで、運だけで成功したわけでもない。

詳しくはまだ解明されませんが、これからも読み続けてくれば、あとにわかります。


では、次は明日の朝になります。


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