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53.ネガティブキング

はい、続きをどうぞ!

日間ランキングでは、連日3位と続いております。読者の皆様、ありがとう!

これからもよろしくお願いします。

 


 運営側



 モブ1「従魔が自分でスキルを覚えることが出来ると知ったプレイヤーが現れました」

 局長「だが、詳しい条件まではわかってないようだな。偶然に使えたみたいが……」

 モブ2「そうですね。テイム成功した時といい、中ボスを単独討伐したりと、面白いプレイヤーですね」

 モブ1「不運だったのは、最初のガチャで『金龍の加護』を手に入れたことですね」

 モブ3「なんで、アレが最初のガチャに入っていたんだろ? 予定では、ある程度進んだらガチャに追加されるんじゃなかったか?」

 局長「それは私が入れておいたぞ」

 モブ1「局長!?」

 局長「ステータスが半分になる程度、それぐらいの苦難ぐらいは余裕でクリアして貰わないとな。そうじゃなかったら、あの効果はモブには勿体無い!」

 モブ2「俺らのことを言っているわけじゃないよね? なんで、こっちを見て真摯で言うんですか? おーい?」

 モブ3「局長はいつもの世界に入られた。放っておきましょう。……あの効果はレベル50に出る奴ですね」

 局長「苦難を知らずに力を得ようとするのは、甘い~~~~~~~!!」

 モブ1「局長はこうなれば、しばらく戻らないから仕事を進めましょう」

 モブ2、3「「はい」」

 局長「ふふっ……」


 こんな裏話があったり、なかったり…………















 辺りが暗くなり、電灯に灯される中で待ち合わせ場所に向かうと、既にサヨが待っていた。そのサヨはケイを見つけると、笑顔になって小動物のようにこっちへ近寄ってくる。しかし、肩に乗っているフォックの様子がおかしいことに気付いた。


「どうしたの?」

「あぁ、実は…………」


 さっきまでのことを話すと、サヨは目を大きく見開いていた。


「えぇっ! スキーーもぐふっ!?」


 大きな声を出そうとしていたので、咄嗟に口を塞いでいた。変な所で止めてしまったが、気にしないことにする。


「声が大きい。この話はまだ広めるつもりはないからな」

「(コクコク)」


 周りは夜といえ、プレイヤーやNPCが沢山いる。新発見である情報をすぐに広めたくはない。その情報こそが、ケイのアドバンテージになるのだから。


「ケホッ、わかりましたけど……、いつまで隠す予定なんですか?」

「そうだな、何か運営からイベントが出た時にバレる可能性はあるかもしれないな。その時に聞かれたら、話してもいいだろう」

「成る程! イベントで活躍させて、意地汚く上位に入るんですね!!」

「意地汚くないわい! 当然の権利だ」

「権利と言う程ではないと思いますが……」


 イベントで有利になれるように、独占出来る情報は独占しようとしているわけだ。サヨに話した時点で独占とは言い難いが、ケイは信じていた。





 サヨには友達がいないとッ!!





 サヨが黙ってくれるのを信じていたわけでもなく、友達がいないから大丈夫! と考えているケイであった…………


「なんか、不名誉なことを言われたような……」

「おぅ、鋭いな」

「考えていたのですか!?」

「そりゃ、友達がいそうには見えないし」

「いますよ!?」

「何ぃ!?」


 ケイは本気で驚いた。ネガティブ王のサヨに友達がいるとは思えなかっただけに、驚きが大きかった。


「そこまで驚かれてしまう程に、私はそんなに駄目な子なんですか……? そうだよね、マイナーでなんだそれ? と言われる『心霊術師』を選んだし、ウン臭いからパーティを組んでくれないし……、さっきもパーティに誘われたけど、職業を言ったら『あっ、ごめんなさい』と言われて逃げられたしぃぃぃ!!」

「そのネガティブな考えがそう思わされたんだよ!? ってか、誘われたのに逃げられるとは……、哀れにしか見えん」

「で、でもね! 私には幼馴染と言う友達がいるんですよ!! 同じ歳の女性がっ!!」


 その言葉を聞いたケイは涙で目が見えなくなりそうな気がした。(実際は心の涙だが)




「そうか…………、幼馴染だけ・・・・・か……」

「あっ!?」


 サヨは幼馴染以外に友達がいないと言っているようなものだった。もし、他に友達がいたら例に同級生や後輩などと言っていただろう。だが、サヨは幼馴染としか言わなかった。


「い、いえ……ほ、ほら! 学校の同級生とか!」

「そうか……、うん。いるんだよな。隣に座っている人がいれば、それは友達だよな。うん、わかっているから」

「う、うぅ……」


 更に嘘を吐こうとしたが、心の痛みによって、声が詰まったように出せなくなっていた。もちろん、友達がいないサヨはそのことに心を痛めていた。


「うぅん、無理はしなくていい。大切な幼馴染、長年も一緒にいた友達……いや、親友がいるんだろ?」

「急に優しくしないで下さいよ……、泣きそうです。ゲームの中では泣けないのに、涙が出そうです……。ごめんなさい、幼馴染は友達だっただけで、親友ではないんです……」

「…………友達だった?」


 言わなければ良かったのか、サヨの周りに黒いオーラが漂ってしまった。


「中学時代から疎遠になりました……。だから、友達だったんですよ……」

「そ、そうか……」


 流石に、ケイも何も言えない。事実上、今のサヨは友達がいないのと変わらない。


「なんで、こんな人生になるの? 私が悪いの? そうだよね、暗いし、根暗だし、むしろ、黒? と言っていいよね? 友達も恋人もいないまま、一人暮らしをしながら寂しく死んでいくんだよね…………」


 ついに、座り込んで地面を『の』の字を書き始めてしまった。まだまだ暗い話が続き、全く晴れない黒いオーラにケイは話しかけられないでいた。


「ネガティブ……いや、ネガティブキングになりおったぞ……」

「ミュ…」


 フォックはサヨの落ち込む様を見て、さっきの気分が無くなって哀れな視線を向けるようになっていた。




 従魔にも哀れに思われてしまう、ネガティブキングのサヨであった。

 そのやり取りのせいか、サヨの称号に『ネガティブキング』が付いたのだった…………








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