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42.クエスト後

短いですが、どうぞ!

 


 地竜リグザードを倒したケイ達は街へ戻っていた。リンダは目的のブツである〈白い招き猫〉を手に入れたのだが…………




「床屋とかに置いてありそうな玩具の招き猫みてぇ……」


 見た目は玩具のように挙げている手が来い来いと歯車の動きをしていて、安っぽかった。




「確かに、見た目は変えて欲しいと思うけど、効果は立派なお金増幅だしね」


 リンダも見た目に言いたいことがあるようだが、効果が良いので我慢している。稼ぎの2%が増えるなら、長い目で見れば良いと思える。

 コキコキと音を鳴らして、手を来い来いとしている招き猫のことは視界から外して、フォックを撫でるケイ。羨ましそうに見つめるリンダは無視して、後のことを考えていた。リグザードとの戦いで、スノーがやられてしまって、あと三時間は再召喚出来ないのだ。




「んー、スノーがいないと中ボスに挑むのは自殺行為だしな……」

「ゴメンね、私がクエストに誘ったから……」

「構わない、自分でやると決めたんだから」


 終わったら中ボスをやろうと思ったが、予定変更しなければならなくなったことにリンダが謝っていた。が、ケイはそれを否定する。最終的に決行したのはケイの方だから。

 まだ時間は夜になったばかりで、落ちるにはまだ早い。何をしようか考えていた時にーーーー




「よお!ケイじゃないか」

「おう、ガー坊じゃないか。アナウンス、聞いたぞ」

「少し手こずったが、なんとか勝てたな」

「あのハゲが一番先に中ボスを倒すとは思わなかったわ」

「おいこら、誰がハゲだ!?ちゃんと見ろよ、髪が生えてんのが見えねえのかよ?」


 リンダとガイルは顔を合わせた先に言い合いとなった。何故、ここまで仲が悪いのかわからないが…………




「おい、喧嘩ならどっかでやれよ。で、何か用があるんだろ?」

「お、そうだった。前に言ったが、俺のパーティ仲間を紹介しようと思ってな。あそこの店にいる」


 ガイルが指を指した先には喫茶店があり、テラスで食事を取っている男女三人の姿があった。

 自己紹介をする約束をしていたことを思い出し、今は他にやることがないので、ガイルへ付き合うことにする。リンダは自分に関係はなさそうで、店番をやるから解散となった。




「また何か素材を手に入れたら、来てねー」

「あぁ、わかった。またな」

「それとハゲは来なくていいからね」

「自分からも行こうと思わねえな!俺には行けつけの店があるからな」


 二人は相変わらず気が合わないようで、喧嘩腰で軽く言い合いになって。別れた。

 そのままガイルのパーティメンバーがいる店へ向かった。テラスで座っていた三人のうち、盗賊のような姿をした女性がこっちに気付き、立ち上がってこっちに寄ってきた。




「あら、ガイル。その子が噂の……」

「ああ、モンスターテイマーを選んだケイだ」

「ガイルは前からの腐れ縁でな。俺の自己紹介は必要ないみたいだな……」

「噂で有名だし、ガイルから聞いているわ。ここで話すのもだし、向こうで話そうね」


 ガイルと女性に連れられて、他に仲間がいるテラスへ向かった。その席には、男女二人が座っていて、姿から剣士と魔法使いだとわかる。




「さぁ、自己紹介しましょうね。私は盗賊をやっているディナと言うわ」

「おう、思っていたよりチッコイな。俺は剣士のラムドだ」

「わぁ、君が噂の中ボスを単独したモンスターテイマー?アタシは魔法使いで、レーシちゃんと呼んでね!!」

「そして、この俺がパーティリーダーのーーーー「あ、お前の自己紹介はいいや」ーー職業ぐらいは名乗らせろや!?」


 ちなみにガイルはパーティのリーダーで、ラムドと同じ剣士である。職業には派生があって、レベルを上げて行けば転職も出来る。今はまだまだレベルが低いからその時はまだ先だろう。




「もし貴方が大ボスのレイド仲間になってくれると助かるわ」

「レイドね、こっちも使役しているモンスターだけではなく、一人の友達を入れるけどいいよね?」

「パーティメンバーか?ソロだと思っていたが…………」

「会ったばかりだけど、面白い子だった。いつもソロで活動するが、たまに、臨時にパーティへ入れるぐらいはいいと思っているからな」


 その人物とは、ネガティブキングであるサヨのことで、パーティメンバーの空きは新しいモンスターを加えても、まだ二つは残っているからサヨを臨時パーティメンバーとして働いて貰おうと考えている。




「ふむ、そいつを呼び出せるか?もしレイドに参加するなら、今の内に顔合わせしておきたいんだが……」

「駄目だな。今はログアウトしているや」

「そうか、顔合わせは後だな。まぁ、『暴獣の森』の中ボスが残っているから、急ぐことでもないな」


 大ボスの前に『暴獣の森』にいる中ボスは他のフィールドにいる中ボスの中で一番強いから、今日、明日に討伐されることはないだろう。




「今回は顔合わせだけじゃなくて、軽く一緒にモンスターと戦いたいけど、いいかな?」


 ディナが一緒に戦ってみて、戦い方を見てみたいからこれからフィールドへ行こうと誘ってくる。




「今はスノーがやられて、フォックしかいないけど」

「やられたって……あの大きな蛇がただのモンスターにあっさりとやられるとは思えないが……」

「何と戦ったの??」

「知っているかわからないけど、地竜リグザード。白い招き猫のクエで……」

「あー、納得したわ。中ボスクラスのクエモンスターだね!!」


 レーシと言う魔法使いは地竜リグザードのことを知っていたようで、話が早かった。スノーの戦いを見れないのは残念だが、ケイも後の予定は無いので一時的にガイルのパーティに入って、フィールドへ向かうことに………






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