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26.賭決闘

いつも感想と評価をありがとうございます。

これからも宜しくね!!


はい、どうぞっ!!

 


『賭決闘』、同価値のある金額や物を賭けて闘うゲームである。それは訓練所でしか出来なくて、お互いが了解しなければ、成立はしない。

 その『賭決闘』をケイが提案したのだ。強く出れない男達はもちろん、断れない。いや、それだけでいいのか?と疑うぐらいだった。

 皆は訓練所に向かう時、ガイルがケイの耳に近付いて小さな声で話す。その時、肩にいたフォックにひっかかれたが……




「何をするつもりだ?」

「ん?いや、ただ闘う相手が欲しかったし、新しいスキルの練習もしたかったからな」

「……裏ケイにしては大人しいな」

「その裏ケイって奴、まだ引っ張ってんのかよ」


 ガイルが言う裏ケイとは、策を立てて相手を嵌める時、ケイは暗い笑みを浮かべることから裏ケイとガイルがふざけて名付けた。ガー坊と同様に定着したのだ。裏ケイを知っているのはガイルだけだが……




「なら、賭決闘ではなくても良かったんじゃないか?」

「いや、ここでお小遣い稼ぎにちょうどいいじゃん?」

「狙いはそれか……」


 ガイルは呆れるような顔になっていた。ケイは仕方が無いじゃん、このゲームは思ったよりお金が掛かるんだからとぶー垂れる。




「着いたぞ。何を賭けるんだ?」


 男達がそう言って、決闘の申請が来た。賭け対象にするアイテムか金額を設定するウィンドウが現れた。




「そうだな、俺はこれだ」


 そう言って、アイテムボックスから出したのはーーーー



 〈蟲の魔石〉(R)



 これを設定すると、金額は15000ゼニと出た。つまり、男達も15000ゼニの価値がある物か15000ゼニを出さなければならなくなる。




「はぁっ!?15000ゼニだと……おめぇは、魔石を賭け対象にするのか?」

「そうだが?リンダ、駄目だったの?」

「いえ、駄目じゃないけど、魔石の価値を知らないのね……」


 リンダは呆れているが、説明してくれた。魔石類は、武器と防具を作る時に使う素材だが、新たなスキルを付ける確率が他の素材より高いのだ。だから、こんな金額が出ると言うわけだ。

 ケイはどうすればわかるんだよ、そんな情報は。あ、掲示板か?と思いながら、こんなに高いのかーと納得したのだった。




「15000ゼニか……、よし勝てばいいだけだ!!お前はモンスターテイマーだな?そこの強面野郎も参加するのか?」

「それは面白そうだな……「いや、俺と従魔だけでやるよ」何ぃ!?」


 ガイルはやる気満々だったが、ケイな言葉を遮られてしまった。男達は六人のパーティであり、ガイルの手を借りずにケイだけでやると言う。




「いくらでもキツくない?」

「大丈夫だよ。勝てるから」

「貴様……、舐めているとあとで後悔することになるぞ?」


 男達はお金の15000ゼニを設定し、いよいよ賭決闘が始まる。設定し終わったら、草原フィールドに送られる。プレイヤー同士のバトルになると、フィールドはランダムに選ばれるようだ。観戦席となる空間が浮いており、ガイル、リンダ、アルテミスと訓練所にいた人が数人が見ている。アルテミスもリンダと同様に店は自動にお任せにしている。

 相手は戦士っぽいのが4人に魔術師だと思える2人。






「さぁ、俺達を一人と一匹だけで倒せると思ったことを後悔させてやる!!」

「覚悟しやがれ!!」

「【ウィンドボール】!!」


 戦いは送られた瞬間に始まっている。先手必勝というように、戦士2人がかかって来て、後衛では魔術師の1人が風魔法を発動する。






「【召喚】、スノー現れよ!!」






 ケイは慌てることもなく、スノーを召喚して風魔法は硬い鱗によって防ぎ、急に大きな蛇が現れたことに突っ込んできた戦士達は足を止めていた。




「大きな蛇!?」

「あ、スノウバイト!?」


 スノウバイトのことを知っていた人もいたようだ。スノウバイトは『暴獣の森』で一番の防御力を持つモンスターであり、気性も荒いと聞いているため、そう簡単に近付けなかった。その隙を見逃すケイではない。




「スノー、前の奴らを蹴散らせ!フォックも【鬼火】で後衛の魔術師を倒せ」

「キシャー!」

「ミュッ!」


 それぞれの指示を与え、ケイ側の攻撃が始まる。スノーは既に【氷霧鎧】を発動しており、戦士達に攻撃されようが、体力の減りは微々たるものだ。噛みつきでの攻撃は巻きついてからか隙を作ってからではないと当たらないのはわかっているので、まず尻尾を使って足払いをしようと振り回す。

 4人いた戦士の2人には避けられたが、残りの2人は足払いをされて、倒れる。スノーは倒れた1人に噛みつき、もう1人には尻尾で巻きついて動けなくした。




「うわぁぁぁ、離せ!!」

「離しやがれ!!」


 噛みつかれている戦士は一気に半分まで減り、今もまだ減っていく。牙に噛みつかれたままなので、持続的にダメージを受け続いているのだ。噛みつかれている男は大慌てながら剣を顔に向けて叩きつけているが、剣の方が弾かれている。攻撃力が防御力より低くても、少しはダメージを与えることは出来るが、攻撃すると弾かれて耐久力の減りが早くなる。


 スノーはそんな攻撃を無視して、2人を助けようと向かっている戦士は尻尾に巻きつかれている男を投げて、尻尾で上段切りをくらわせる。




「ぐぁっ!?」

「うわぁぁぁぁぁっ!?」


 続いて、【氷穿】を発動してやろうと思った先に、口が閉まる。噛みつかれていた男は体力が0になって光の粒になって消えたから口が閉まったわけだ。

 口が空いたので、次の獲物を狙おうと舌をシュルシュルと音を鳴らす。






 後衛の方では、スノーが1人を倒した同時に、フォックも1人の魔術師を倒していた。

 フォックはいつものように、自分のスピードを生かして、死角から【鬼火】をぶち込む。大半は魔法で相殺されるが、フォックは目の前の魔術師と違って、3発を一気に発動することが出来るから、始終はフォックが押していた。そしてーーーー




「畜生ぅぅぅ!!」


 ローブという服は、INTを上げる効果もあるが、その代わりに動きの邪魔になってしまう。なので、機動戦には合わない魔術師では素早いフォックに対応するにはキツかったようだ。


 魔術師の2人は倒れた。それを見た3人の戦士は、ある賭けに出ることにした。




「俺達2人が蛇野郎を抑えるから、お前はあの銀髪野郎をやれ!!」

「おう!」


 スノーには2人で対応して、残った1人は従魔の主であるケイを狙うことに。

 もしかしたら、ケイを倒せば従魔も消えると信じて…………




「うおぉぉぉぉ!!」

「ようやくこっちに来たか。待っていたぜっ!」


 ケイは毒の鞭を振るい、こっちに向かってくる戦士を迎え撃つ。戦士は鞭の動きは読めなかったが、出来るだけは避けて走っていた。

 何回か当たったが残念ながら、毒状態にはならず、体力も半分は削れていなかった。ケイとの距離は一メートルまでに縮まれて、剣わ上段切りに構えてケイを切り裂こうとする。観客席から駄目か……と呟くガイルの姿があったが、ケイの目を見たらまだ終わっていないのがわかった。






「【爆泡】!」






 ケイは新しいスキルである泡を向かってくる剣を狙って撃ち出した。剣が泡に触れた瞬間に割れて衝撃波が撒き散らされた。

 剣を弾き返されて、のぞけるような形になっていた。ちなみに、発動者であるケイは衝撃波の影響は受けない。


 相手の剣にはヒビが入っていた。スノーの硬い防御力に攻撃したのもあるが、【爆泡】は普通に剣で打ち合わせるよりも耐久力を大きく削減する効果があるようだ。

 耐久力は最高が100はあり、20まで下がると今みたいにヒビが入るのだ。つまり、【爆泡】を何回か剣に当てれば、武器を壊すことが可能である。




「まだだぁぁぁ!【剛脚】ぅぅぅぅぅ!!」


【爆泡】でバランスを崩しつつも、相手はまだ諦めていなかった。右脚に赤い光が伴い、ケイの脇腹を狙っていた。




「あと一秒は遅かったね」

「えーーぐえぉっ!?」


 相手の【脚闘術】、【剛脚】を発動したのはいいが、その脚がケイに届く前に、戦いを終わらせたフォックの【鬼火】が相手にぶち込まれていた。

 体力はまだ少しだけ残っていたが、最後にケイの【爆泡】を五発もぶち込まれて体力バーが真っ白になった。




「俺の勝ちだな」




 スノーの方もケイがトドメを刺す前に片付け終わっていたので、もう残っている敵はいない。トドメを終えた瞬間にケイの勝利が決まっていたのだった。








ちなみに、ケイがやられていたら従魔達も消えます。

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