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19.テイムの成功率

本日二話目!


思ったより早く出来上がったので、載せました!この回でテイムについて、少しはわかるかも。

 


 スノウバイトの硬さ、前衛に置けば戦いが楽になると考えて仲間にすべく、動き始める。




「はぁっ!」


 ケイの鞭は生物に取っては狙われると庇ってしまう箇所である眼を狙って攻撃をしていた。だが、距離がまだ長かったのか、尻尾で打ち落としもせずに避けていた。




(回避力も高いな!?)


 三メートルは離れているが、まさか当たらないとは思わなかった。




「シャァー!!」

「く!【打蛇】!」


 鞭はスノウバイトに向かわず、スノウバイトの先にある地面を叩いて砂煙を上げていた。砂煙が上がって、スノウバイトは動きを止めてしまう。




「キシャッーーギッ!?」

「よし、もっと撃て!!」


 砂煙がスノウバイトの眼を遮った隙に、フォックが三個の火玉をぶち込んでいた。それでも、まだ五割を切っていない。




「シャァァァ!!」

「お、来るか!」


 スノウバイトが吠えたかと思えば、一本の氷柱つららが空中で作り出されているのがわかった。

 ケイは攻撃を察知して、距離を取っていたから、簡単に避けた。




「よし!フォック、倒さないように気を付けろ。あと、氷柱は好きなように撃たせてやれ!」

「ミュッ!」


 ケイの指示は体力を程々に減らして、氷柱を発動する時は邪魔をするなという意味である。

 さらに、フォックの火玉でスノウバイトの体力を減らそうとするフォックだったがーーーーヒョイと避けられた。




「ミュッ!?」

「な、避けられた?視線はこっちに向いているのに……」


 視線はケイに向いていて、フォックは後ろから放っていたのだ。だが、避けられた。






「…………蛇?あ、まさか!」






 ケイはあることを思い出した。蛇にはある器官を備えていることに。

 それは、熱を察知するピットと言って、死角がある視覚よりも便利な器官である。火玉は熱の塊なので、何処から来たのかわかりやすいだろう。

 最初頃、火玉が当たったのはおそらく、ピットもスキル扱いとなって、体力が減らないと発動しない仕様になっていただろう。




「厄介な蛇だな……」

「キシャッ!!」


 蛇はまた氷柱を撃ち出してくる。MPを使う攻撃をしてくれるのは、こっちにしては助かるが、唯一にダメージを与えられる技が簡単に当たらないことはこっちにしては痛いことである。






 そして、5分経った…………




「氷柱を撃たなくなってきたことから、MPが切れたな!この時を待っていた…………【テイム】!!」


 MP説が正しいなら、成功率が上がっているはずだ。そう願うケイだったが………………失敗した。何故、失敗したのがわかったのかは、スノウバイトが尻尾で攻撃をしてケイの身体をくの字にさせられていたからだ。




「グフっ!?」




 八メートル程、吹き飛ばされたが昨日の自分よりレベルが上がって、さらに装備も一つ買っていたのだから、何とか耐えられていた。だが、MP説は間違いだったように感じられた。失敗した時、ケイは勘でしかないが成功率があまり変わってないような感じがあったのだ。根拠はないから…………




 残りの体力は6。部位欠損はしてないし、動けないというのはない。だが、体力をそのままにするのはちょっと厳しいので、回復薬を使おうとする。だが、スノウバイトはそうさせないように、再度、尻尾を使って攻撃してくる。

 アイテムボックスを開いている暇はないので、回避に専念する。フォックも【鬼火】で応戦するが、ピットによって、見なくても避けられる。




「っ、フォック!こっちに来い!!」


 ケイは仕掛けることにした。普通にやっても当たらないなら、普通ではないやり方で当てればいい。

 フォックがケイの足元まで行き、ケイの指示に従う。




「三つの火玉を縦に展開しろ!」

「ミュッ!」


 タメが必要なやり方だが、スノウバイトはフォックから熱が高まっているのが見えるからなのか、警戒して近付こうとしなかった。だが、その行動は間違いであった。

 何も邪魔がなく、溜められたのだから。ケイとフォックの前に三つの火玉が縦に並んで展開されていた。






「撃て!」






 そのまま、縦に展開されていたのを撃ち出した。ケイはこれで倒せるとは考えてはいない。


 スノウバイトは横へ避けようとする。しかし、横へ避けていた時、ケイの足元にいたはずであったフォックの姿が見えなかった。






「キシャッ!?」


 急にスノウバイトは顔の横に【鬼火】を食らっていた。縦に展開されていた火玉は完全に避けていたはずが、どうなっている!?というように眼を向けるとーーーー




 火玉の中に入っているフォックの姿があった。




 このやり方なら、フォックの姿は熱で捉えることは出来ない。フォックは自分の【鬼火】ではダメージを受けない。その情報を知っているケイはその策を使った。

 まず、縦に展開した火玉は正面から熱で察知されないように、ケイとフォックの姿を隠す為に放った。

 次に横へ避けるのは予測出来たので、見えていない内に、フォックに火玉と並行するように指示を出した。

 さらに、ケイが残ることで火玉と並行するフォックの姿を見られないように、ケイが見える囮になった。そして、最後に繋がるのだ。




「あと一発、当てろ!!」

「ミュッ!」


 スノウバイトは怯んでおり、距離も近いので外しようがない。




「キシィーー!?」


 また当たって、体力バーがあと僅かになった。そのまま、フォックが突進をするだけでも倒せるだろう。だか、ケイはそれを良しとしない。

 ケイは思い出した。あの時の状況を…………




「あの時も、自分の体力があと僅かだったよな。仲間になれ、【テイム】!!」




 フォックの時と似たような状況が出来ていた。自分の体力が0に近く、相手のMPが切れていることに。


 そして、スノウバイトの身体が光りだしたのだ。フォックの時は目を瞑っていたから、見てなかったがフォックも今みたいに光った後に…………




「キシャッ!」




 敵意がなくなったスノウバイトの姿があった。つまり、テイムが成功した瞬間だったのだーーーー







 ーーーーーーーーーーーーーーー







 裏話


 運営側では…………




 モブ2「局長〜、また貴方のお気に入りがテイムに成功したみたいですよ?」

 モブ2「フレイムフォックスに続いて、スノウバイトですか……」

 局長「ははっ!お気に入りとは、1人だけがお気に入りではないぞ?」

 モブ2「そういえば、局長はモンスターテイマーが好きなんでしたね?なら、何故厳しいテイム条件を設定したのですか?」

 モブ1「確かに。今の『ドリーム・フール・ワールド』ではモンスターテイマーは数人しかいませんね。モンスターテイマーが好きなら、設定を簡単にして、人口を増やしそうなモノだが……」

 局長「何もわかっておらんな?従魔と言えば、相棒、親友、片腕……なようなものだ。簡単にテイム出来ては、絆を冒涜するのと同じだ!!つまり、絆とは簡単に手に入らなくて当たり前。死力を尽くさないで、何が絆だぁ!!それをわからんとは、まだまだだな」

 モブ2「また始まったよ……」

 局長「む、何か言ったか?」

 モブ2「いいえ、何も言っていません」

 モブ1「しかし、ケイというプレイヤーは局長が設定した無茶なテイムを成功させているんだよな。まぁ、どちらもHCランクだし、先にすすめば、強いモンスターをテイムなんて不可能に近いだろうな」

 局長「ふふっ、後が楽しみだのう?」




 ケイのテイムは運営側までも話題になる程に広まっていく瞬間であった…………







テイムの成功率を上げる方法は少しわかったかな?

ケイも全貌を理解しているとは言い難いですが、前よりはテイムの成功率は上がっています。

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