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1.キャラメイク

本日二話目

 


 現れた女性はマリアと名乗った。名乗った後に、ジーーと黙ってこっちを見ていたので、自己紹介が必要なのかなと思い、圭吾と名乗った。




「はい、圭吾様ですね。では、まず、キャラ名を決めてください」

(名乗った意味があったのか……?まぁ、いいか)

「『ケイ』でお願いします」


 圭吾だからケイ。単純だが、他のゲームもキャラ名はケイになっている。




「『ケイ』で宜しいですか?」


 確認してきたので、頷いておく。次にキャラになる身体を作ることになるが、圭吾は身長を150センチ程に下げて、歳は15歳ほどに設定した。後は髪色が銀色にして肩を少し超えるぐらいの長さにして、顔はあまり変えていない。このスタイルも名前と同様に他のゲームと同じにしてある。身体が決まって、宙に浮いているOKボタンを押すと姿が切り替わった。






「ケイ様。この世界についての説明は必要でしょうか?」

「いらない。次に進んでも大丈夫だ」

「畏まりました。次はこのガチャをしてください」


 マリアは右手を横に差し出すと、ポンッ!と煙が出て、その中からガチャが現れた。




「ガチャを?」

「はい。これから加護を与えるので、ガチャで引いて加護を決めることになります」

「へぇ、運で決まるんだな……」

「はい、初めに引けるのは全てがR以上となります」


 このゲームでは武器、防具、素材、加護、モンスターにランクが付いている。下からの順番ではーーーー




 コモンHCハイコモンレアHRハイレアSRスペシャルレアLRレジェンドレアGODゴッド




 と言ったように七種類はある。初めからR以上の加護が貰えるのは皆も同じだろう。その加護を上手く使うかがプレイヤーとしての実力を見せることになるだろう。




「よーし、来ぉぉぉぉぉぉぉぉい!!」




 ガチャを引き、一つの玉が現れて、光の粒になって圭吾の中に入っていった。




「え、ええっ?」


 急に玉が光の粒になったと思ったら、圭吾の中に入ってしまったから状況に付いていけないのだ。




「ステータスを確認して下さい」

「あ、なるほど。ステータス!」


 ステータスの意味はこうなる。




 HP……自分の体力


 MP……自分の魔力


 STR……物理攻撃の高さ


 DEF……物理防御の高さ


 AGI……動きの速さ


 DEX……手器用、生産に関する


 INT……魔法攻撃の高さ


 MDF……魔法防御の高さ


 LUK……あらゆるの行動に影響する




 意味がわかった所で、ケイのステータスはーーーー




 ーーーーーーーーーーーーーーー


 ステータス


 名前 ケイ

 種族 人間族

 職業 なし


 レベル 1

 HP 15/15

 MP 15/15


 STR 5

 DEF 5

 AGI 5

 DEX 5

 INT 5

 MDF 5

 LUK 5


 称号


 加護


 ・金龍の加護(SR)


 スキル



 ーーーーーーーーーーーーーーー




「よっしゃあぁーーーーーー!!SRが来たぁぁぁーーー!!」

「おめでとうございます」


 マリアからパチパチと拍手をしてくれる。ニコリとしていて、可愛かった。圭吾はドキッとしたが、頭の中にある煩悩を振り払って、『金龍の加護』の効果を見ることにーーーー











「…………は?」


 圭吾は見間違いだろうと目をこすってみたが、残念ながら目の前にある文字は変わらなかった。




「嘘だろ…………」


 圭吾の目には『金龍の加護』についての効果が見えている。その効果にはーーーー



 ーーーーーーーーーー


 ◆金龍の加護◆(SR)


 金龍は金を払うことで短時間だけ力を得る。プレイヤーのレベルが上がることによって、効果が増えていく。


 効果1……1万ゼニを払うことで、30秒だけ全ステータスが二倍になる。(一時間に一度しか使えない)





 ここまでなら圭吾は悲観な声を上げることはなかっただろう。だが、問題があったのはその後に記載されている文だ。




 ※この加護を持っている者は初期ステータス半減、経験値取得半減、レベルアップ時のステータスアップ半減する。


 ーーーーーーーーーー






「嘘だろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

「うわっ……」


 後ろから覗いていたマリアもこのデメリットにうわっと言うほどに酷いものだった。




「まさか、ステータスの能力値が5になっているのも……」

「間違いなく、『金龍の加護』の効果で半減していますね。本来ならHPとMPは30で、他は10なんです」

「そんな……、い、いや!だった、キャラの作り直しをすればいいじゃないか!!」


 いいことを思いついたように、圭吾はパァッと顔を明るくする。だが、マリアは暗いままだった。




「すいませんが、それは無駄かと思います」

「え、なんで?これは製品版だから出来るはずだ」

「いえ、私が言っているのはそのやり直しのことで全てをやり直せるわけではないと言いたいのです」

「は?」


 意味がわからない圭吾にマリアは説明してあげることに。




「やり直しは出来ます。だけど、二回目となると、加護を引くガチャはありません」

「はあぁぁぁぁぁぁ!?な、なんでだ!?」

「考えてみてください。もし、やり直してもガチャを引けるとしたら?」

「…………あ」


 いい加護を引けなかったから、やり直しをしてまたガチャを引く。それを繰り返されてしまったら、ガチャの意味がなくなるのだ。欲しい効果がついた加護が出るまで引き続けることになってしまうから、ガチャは最初の一回目だけになるのだ。




「そんな……」

「つ、次は職業とスキルを選ぶことになりますが……。それともやり直してもガチャ無しでゲームをやりますか?」

「…………」


 圭吾は考える。この先、加護なしで行けるか?もし、加護が必要なクエストがあったら参加出来なくなってしまう。

 後に新しい加護を手に入れる可能性もあるが、それは簡単なことではないだろう。なら、このデメリットを受け入れて進むしかない。

 お金が必要になるが、効果は弱くはないのでプラスマイゼロと考えることにした。




「いや、大丈夫だ。このままで行く」

「そうですか……、まず職業を選んで下さい」


 圭吾はこのゲームを始める前から魔術師でプレイをしようと思っていた。だが、このデメリットがあっては他の魔術師より弱くなってしまうだろう。

 なら、デメリットがあっても戦えるのを選ぶしかない。職業が出ている映像をスクロールして、見ていく。

 そしてーーーー





「……これは、これならなんとかなるか?……よし、決めた!!」

「最後にスキルを三つ選んで下さい」






 圭吾はスキルも選び終わって、マリアから「諦めずに頑張ってください」と激励を貰い、始まりの街になる場所へ送られたのだったーーーー





ガチャの出番はまだ終わりません。


またいつか出ます。


まだまだ続きます!

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― 新着の感想 ―
仮にも龍の加護なのに弱すぎィ
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