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第三話 嬬吏悦吐の戸惑い

休憩時間。ジュリエットは憧れの龍斗を眺めている。しかし隣の優子は憂鬱そうだ。その原因は…

「はぁ〜・・・カッコイィ・・・」

私の視線の先にいるのは尾崎龍斗(私のアイドル)だ。ものすごくカッコイイ!!

「あんた見かけによらず一途で奥手だねぇ」

優子が溜息をつく。なんで溜息なんだろ…。

「うっせ!!ずっと憧れてたからしょうがないっしょ??本人となんか話せねぇよ」



私は昔から顔に似合わず照れ屋だ。好きな人の前では素直になれない。

「なんか音色って可愛いよね」

優子が呟く。

なんだか様子がおかしい。

私は基本的に友達から悩みを持ちかけてこない限りは踏み込まない。

誰にだって聞いてほしくない事はある。でも優子は別だ。優子は弱音を吐かない…というより吐けない。

外見は悩みなんてなさそぅに見えるけど、意外とこういうタイプは繊細でもろいと思う。

「優子さぁ…なんか悩んでね??」

思いきって聞いてみる。優子は私にとって最大級に大切な人だ。

「んー…悩んでるっつか…迷ってんだよね。」

優子は複雑そうな顔で窓の外を眺めていた。

「なんかスゲェ気になる人がいてさぁ…嫌でもその人ばっか見ちゃうっつか…これは好きなんかなって…」

優子は頭をかきながら言った。

驚いた。私の知る限り優子は今まで彼氏はいても本気で誰かを好きになったことがない。『来る者拒まず去る者追わず』がモットーだった。

「え…相手は??」

私は優子が初めて恋をした相手が知りたくて身を乗り出す。

「それがさぁ…」

キーンコーンカーンコーン♪

最低のタイミングでチャイムが鳴る。一番気になる所だったのに。

「やべ…次の休憩で言うわ」

この時間は選択授業だった。

優子と私の選択科目は違う。優子は隣のクラスでの授業なので急いで教室を出て行った。

「っざけんなよ。こんなタイミングありえねーし」

私は唇をとがらせて呟いた。

前ではハゲあがった英語の教師が下手な英語で授業をしている。

さぼれば良かった…私はさっき聞いた優子の恋の相手に想像を巡らせていた。

あの優子が恋をするくらいだ。

きっと超素敵なイケメンなんだろう…そう思っていると外から笑い声が聞こえた。

私は反射的に声の方を見る。それは違う教室へと移動する優子と越智だった。

越智(ロミオ)…私の大嫌いなエセ王子だ。

しかし優子を見ると、えらく楽しそうに笑っていた。

何故か、その笑顔はとてつもなく輝いている。

私とバカをやっている時以外に今までに見た事の無いような生き生きした顔…。

…まさか……。…わかってしまった…優子の恋の相手。

それは皮肉にも私が毛嫌いしているロミオだった。

はい!!三話アップです。ちょっと楽しくなってきました(笑)この子達の恋の行方はどうなるのでしょう!!それを知るのは神様だけ。感想やご意見心待ちにしております(o^∀^o)

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