第一話:光の裏側
この物語は、光と影に分かれた二人の物語です。
世界の正しさとは何かを書いていけたらと思います!
試作なので好評だったら続編出させていただきます!
どうぞお楽しみください。
森の奥で、二人の少年が剣を振るっていた。
「右だ!」 「分かってる!」
息の合った連携で最後の魔物を倒すと、二人は同時に笑った。
まだ正式な勇者でも何でもない。ただの見習い冒険者。
それでも村人たちは彼らを誇らしげに見つめていた。
「将来は本物の勇者と、その相棒だな」 「相棒じゃない。隣だ」
親友は笑って拳を差し出す。 主人公も拳をぶつけた。
帰路についた頃、異変は起きた。 村の方角から黒煙が上がっている。
急いで戻ると、魔物の群れが村を襲っていた。 二人は迷わず飛び込む。
必死に戦い、村人を守る。
だがそこへ王都騎士団が到着した。
圧倒的な力で魔物を一掃する騎士団。
安堵したのも束の間、騎士団長の視線が主人公に向く。
「……妙な気配がするな」
その瞬間、胸に焼けるような痛みが走った。
服の下で、黒い紋様がうっすらと浮かび上がる。
ざわめく村人。 一歩、また一歩と距離ができる。
「違う! こいつは――」
親友がかばう。 だが騎士団長は冷たく告げた。
「魔族の血の可能性がある者を放置はできぬ。 光は、影を切り捨てるものだ」
その言葉に、主人公は何も言えなかった。
自分は村を守った。 命を懸けた。 それでも、“血”だけで裁かれる。
親友は必死に訴える。 だが騎士団の視線は変わらない。
村人たちの目も、もう以前のものではなかった。
夜。
主人公は一人、森へ向かう。
胸の紋様はまだ微かに熱を持っている。
守ったはずだった。 正しかったはずだった。
なのに、世界は簡単に線を引く。
選ばれた者と、そうでない者。 光と、影。
静かな闇の中で、心の奥に疑問が芽生える。
この世界は、本当に正しいのか。
胸の紋様が、かすかに光る。
「……なら、こんな世界、救う価値はあるのか?」
その問いに答える者はいない。
だが闇は、確かに彼を見つめていた。
第一話を読んでいただきありがとうございます。
ここから二人の関係は少しずつ変わっていきます。
よろしければ今後も見守っていただけると嬉しいです!




