第一話!! パンはパンでも
パン編。
[視点はレノア]
旅の途中、近くの村に泊まっていた私達。それはとても良いもので、村の人達はログロさん達に助けてもらったらしく恩をここで返そうと頑張ってるらしい。
私は今日も魔力増量の鍛錬を終えた後、お風呂に入って自分の部屋に戻ろうと思った時に台所から良い匂いがしたから行ってみると…
そこにいたのはケイ君。
なにかをこねてるみたいだけど、もしかして!
レノアはこっそりケイの背後に近づく。元より魔力の揺らぎが少ない彼女、本気で探索しようとしたケイでも探すのは容易では無い。
ケイに飛びかかり肩をガシッ!っと掴む。
「わっ!!」
「うひゃぁ!?」
脅かす作戦は大成功!!効果はバツグンだ!!
ケイ君の服装はエプロンをして三角巾を付けた本格スタイル、ちょっと可愛いかも……
「れれれれレノアさん?なんで?」
いきなりの至近距離に慣れていないケイを放って、今彼が作っているこれは何かと聞く。
「自分で美味しいパンが作れたな〜って思ってさ。
この村の人がくれたパンが超美味しくてさ!作り方聞きに行こうと思ったんだけど一般的なパンのレシピしかくれなかったんだよ」
残念そうにそう語ったケイ君は私に作りたてのパンをくれた。
「え?いいの!?」
昼食はもう済ました以上、これ以上食べたら太るのだが……彼女の食欲が勝った。
「いいリアクションをくれそうだからさ」
笑って返すと、レノアはパンを頬張る。
空腹補正も相まってより美味しく感じた。
「美味しい?」
心配そうに聞く彼が少し可愛く感じたレノア、それより味の感想を話す。
「フワフワして美味しいと思うけど……これじゃダメなの?」
「ダメ!!甘さが足りないの!」
「それじゃ…ジャムとか…」
「それはもっとダメだ」
断固としてジャムは使いたく無いらしい。
ケイ君曰く、使ったら負けとの事。
よくわかんないけど……そうなんだね!!
「やっぱりパン屋みたいな高級な甘みが欲しいんだけどな……」
パンについて常に考えているケイ君。
ちょっと変わってるけど面白い。
「素材かな?やっぱり」
妥当な意見から提案してみる。
「砂糖だけじゃない何が欲しいんだけどな………あ!」
「え?何か閃いたの?」
ケイは思いついた事を嬉しそうに語る。
その顔は少し子供っぽい。
「ハチミツだ!!あれが欲しい!!」
続くかも……?




