私の答えは
「ゆいこ…あの時君が残していった果物で、僕は命を落とす事なく回復できたんだ。…でもっ!」
タクミの両目から、涙がとめどなく溢れては海に溶けていく。
「身体が治って、ゆいこを探したけど…何日も何年も何十年も探し続けて、でも君はどこにもいなくて…!だけど君が泡になっちゃったなんてどうしても認めたくなくて、また探して…!!」
「…ごめん…私…」
「でもそんな時、深海の魔女から君が転生して人間として生きてるって聞いたんだ。その時からずっと僕は、もう一度ゆいこと海底で暮らせる事だけを夢みてきた。だから…」
ね、一緒に帰ろう…?
その言葉に、大切な恋人の…太陽のような明るい笑顔が脳裏に浮かんで胸が酷く痛んだ。でもタクミの涙で濡れた縋るような瞳に引き込まれて…何も考えられないまま、いつの間にか私の手は彼の差し出す小瓶へと伸びていく。
その時だった。
「ゆいこ!」
「ヒロシ…!?」
気付くといつの間にか、波打ち際にヒロシの姿があった。なんでここに?そう考える暇もなく、ヒロシは息を切らしながら海の中を進み、私の側まで辿り着くと強く手を握った。
「行くなよ…俺は。俺にはお前が必要なんだ。
…お前の事、ガキん時から好きで、やっと両想いになって恋人になれたのに…。細かい事情はわかんねぇけどっ、でも俺も一緒に、お前の抱えてるモン背負って考えるから…!!行くなよっ…!!」
「ヒロシ…」
「っ、なんなんだよお前…僕だって!あの頃からずっとゆいこが好きだった!100年間変わらずゆいこを想ってた!!だから…僕を選んでよ…!」
「タクミ…」
そう。決めなくちゃいけないんだ。どちらを選ぶのか。どちらを捨てるのか。
(私、わたしは…)
取り敢えず、以上になります!
今後タクミルート、ヒロシルートをそれぞれ書くか迷い中…
皆さんなら、どちらを選びますか??
ともあれ、拙い私の文章にお付き合い頂きありがとうございました!書くの楽しかった〜っ!