表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/30

03.ユガレイ

別小説【受け身で習得するチートスキル~冒険者パーティーを追放されたが、ドM向けな魔法を悪役令嬢から授かったので英雄になれるみたいです〜ですがショタワンコにされました、ぴえん】と繋がる物語。


ユガレイとグアルの前に現れた闇ギルド『アールモール』の幹部。

攻の布陣、カンヒーモー。

モヒカン頭でピアスをしたモンク僧


そして、防の布陣、ウォールー。

半裸で胸毛の生えた3mの巨漢は鼻水を垂らしながら死の宣告をする。


しかし、ユガレイは余裕の表情だ。



「3分でわかるっつったか?

たった3分で俺たちを仕留めるって意味か?

大ピンチに震えすぎて頭がイカレちまったか?」



カンヒーモーは挑発するかの如く言った。



「ぐへぐへぐへ。身の程知らず」



ウォールーはカタコトで話す。



「なんでもいいから、ほら、さっさとかかってこい」



逆にユガレイは挑発で返してきた。

頭にきたカンヒーモーとウォールーの猛攻が始まる。



「言わせておけば! 行くぞ! ウォールー!」



「子供たちの夢を叶える【ネバーランド】」



ジュるジュルジュル!


ウォールーは大量の鼻水を撒き散らし始めた。

その量は巨大なスライムのようで、さらに自由自在に動いてユガレイを捕まえようとした。



「うぉわ!汚ねえ!

最近の子供たちは鼻水塗れになるのが夢なのか」



ウォールーが言った子供たちの夢を叶えるとは何だったのか?


それに対してユガレイが天然ボケをかます。



「いや、違うと思うぞ」



相方で猫族であるグアルがすかさずツッコミを入れる。


一方カンヒーモーは酒を飲み始めた。



「んぐ、んぐ、んぐ…ぷへぇー。

ああああアルコールによる禁断症状がああああ!!

手が震える震える、震えが止まらないいいいああああ!!」



カンヒーモーは酒を飲んだ直後、右手が震え出してユガレイに襲いかかる。



「避けた隙を狙わせて貰うぜええ!

アル中拳法【泥酔超振拳】!!!」



ドガーーン!!!!


攻撃に気づいたユガレイはすぐさまその攻撃を避けた。

カンヒーモーの震え出した右手から放たれる振動した拳は地面に当たり、かなり抉れた。



「酒に酔った勢いで攻撃した!?

これが所謂……酔拳か」



「いや、違うと思うぞ」



またもボケたユガレイに対してすかさずツッコミを入れるグアル。


するとグアルは初見から分析し始めた。



「とはいえふざけた攻撃だが、あれはまともにくらえば普通の人間なら即死の威力だ。

対するあの鼻水はかなり自由自在に操れるようだ。

捕まれば自力で脱出不可能、頭を覆い尽くせば窒息死も可能だ。

幹部というのは嘘じゃ無さそうだ」



グアルはグリムリペアの参謀を務める頭脳担当。

あらゆる状況を冷静に分析して活路を見出す。

それが例えアル中と鼻水だとしても。



「ほう、このコンビネーションを初見で交わすとはやるじゃねぇか」



カンヒーモーとウォールーのこのコンビネーションは定番で初見で避けるのは難しいようだ。



「お前、少し、できる」



ウォールーも強敵と認識し始める。



「見直した?見直した?

もっとほーめてー!」



まだまだ余裕のユガレイに図に乗るなと言わんばかりにカンヒーモーが吠える。



「余裕ぶっこくのも今のうちだ!

これからは更に加速して行くぜ」



「次は、逃がさない」



更なる攻撃を仕掛けようとするカンヒーモーとウォールー。

しかし、



「さぁ、それはどうかな?」



ユガレイは余裕の態度を崩さない。



「舐めやがって! 行くぜ!」



カンヒーモーの掛け声にウォールーから攻撃を仕掛ける。



「子供たちの夢は触手【ハードネバーランド】」


ジュルジュル!

ウォールーから排泄された鼻水が触手となりユガレイを捕まえようとする。



「あらよっと」



しかし、軽々避けるユガレイ。



「アル中拳法【連続泥酔超振拳】!!!」



ビュンビュン!!


カンヒーモーの震え出した右手による連続パンチがユガレイに襲いかかる。



「ほいよっと」



しかし、ユガレイは軽々避ける。



「う、うぉ」



驚くウォールー。



「何故だ! 何故捕まらない!!」



カンヒーモーもこれほど簡単に避けられたのは初めてで驚いている。



「無駄だよーあと何回やる?」



挑発するユガレイ。



その後、何度もアル中拳法とネバーランドの攻撃を何度もしたがユガレイに触れることすら出来なかった。



「ゼェゼェ」



息を切らすカンヒーモーとウォールー。

これほどまでに二人のコンビネーションを避ける強敵は初めてのようだ。



「そろそろこっちから仕掛けよっか?」



攻撃仕掛ける宣言をするユガレイ。



「ゼェゼェ、避けるのが精一杯で攻めれねぇだけだろ!

だったらこっちも禁断奥義で仕留めてやるぜ!

やるぞ! ウォールー!」



カンヒーモーが奥の手を使おうとウォールーに命令した。

するとウォールーは鼻水を苦しそうに溜め始めた。



「うぉ、うぉ、うぉ。

子供たちの悪夢『ナイトメアランド』」



ジュルジュルズァァァァァァァ!!!!


ウォールーは紫色の大量の鼻水による津波を作った。



「鼻水の津波か、なんて量だ。

しかも触れた植物や地面が死んだ。

毒の鼻水か」



それを観たグアルは鼻水を分析。

触れただけで即死する毒の鼻水だということが分かった。

そして、カンヒーモーは酒を一気飲みし始めた。



「アルコール全補充!!

んぐ、んぐ、ぷへぇー。

ああああああああぁぁぁアルコールの禁断症状で全身が震え出してええええ止まらないいいいいい!!!!」



カンヒーモーは手持ちの酒を全て飲み尽くして、右手だけでなく全身が震え出した。



「山をも貫く!!

アル中拳法最終奥義【超弩級震撼線】!!」



超弩級震撼線とは、全身がアル中で震え出した状態で横回転しながら頭から突っ込んでくる技で、その威力は山をもつらぬくそうだ。


大量の毒の津波に山を破壊する突進がユガレイを襲う。



「死に晒せやー!!」



カンヒーモーの超スピードは誰も反応できない程だが



「見えてるよ」



ユガレイはカンヒーモーの下に潜り込んで蹴りを食らわせる。

ユガレイにはまるで止まっているかの如く対応した。



「あぶべ!!」



カンヒーモーの顔面にユガレイのハイキックが思いっきり入って蹴られた方向へ飛んでいった。

そして、ウォールーの毒の鼻水に突っ込んだ。



「ぎゃあああああ!!!」



カンヒーモーは毒に焼かれて倒れた。



「うぉ!?」



一瞬の出来事に驚くウォールー。

そして、ユガレイはウォールーにエネルガンを向けた。



「おでに、銃は、効かない、

防の布陣の名、伊達じゃない、

カンヒーモーの仇、毒に焼かれて死ね」



毒の鼻水は攻撃にもなり防御にもなる攻防一体で、通常の銃なら貫くことはないそうだ。



「なら試してやるよ」



ユガレイはエネルガンを乱射した(5.6発)。


ドキュンドキュンドキュンドキュンドキュン!!


すると毒の鼻水を簡単に貫通してウォールーに全て直撃した。


ズガガガガ!!!!



「うぼぉあ!」



ウォールーは倒れて毒の鼻水はエネルガンによって弾かれて分散した。



「ふう、こんなもんか」



カンヒーモーとウォールーの戦闘は終了した。



しかし、500ヤード離れた小屋からその様子を見てる者がいた。



「キーッシッシッシ!

まさかアイツらがやられるとはな

念の為遠くから見ててよかったぜ

では、アイツらの手柄を奪うとしようかね

この遥の布陣。エン様がなぁ!!!」



アールモール幹部の一人、遥の布陣『エン』。

眼帯に逆だった金髪。攻撃的な目付きが特徴のスナイパーだ。



「キーッシッシッシ!!

安全な所から獲物を狩る。

相手は狙われていることにも気づかねぇ!

そんな愚かな死に様を見る度にゾクゾクするぜぇ!

これだから狙撃手はやめらんねぇ!!

さぁて、お前はどんな顔をして死ぬのかな?

見せおくれええええええ!」



かなり冷酷で卑屈な性格のエン。

そして、サイレント機能のついたライフルの引き金を引いた。



バシュン!



500ヤード離れた小屋からライフルが放たれて絶体絶命かと思われた。



ガン!!



しかし、ユガレイは前に屈んで避けた。



「な、なにいいい!?

バカな!この距離で気づかれるはずは!

しかも音すら聞こえないはずなのに!」



ユガレイは500ヤード離れた小屋。

正確にはエンに向けてエネルガンを放った。


ドキュン!!!!


そして、エンのライフルの銃口を貫いてエンに直撃した。


ズガン!!



「もげぇ!」



ドサ



エンは倒れた。



「ふぅ、ちょうど3分かな」



これまでの流れが全部ユガレイの戦闘だったようだ。



「不潔な巨漢が鼻水出したところから数えていたが5分オーバーだ。遊びすぎたな」



グアルは時間オーバーしていることにツッコむ。



「てーきびしー」



ユガレイは、てへぺろしながら陽気に答えた。



「全く、せっかくの景色が鼻水やらアル中やらのせいで荒地になってしまったな。

自然破壊もいいとこだ」



元々は山の中で林がチラホラあった景色だったが、アールモールのアル中拳法と毒の鼻水のせいで地面が死に、草木が腐ってしまい、荒地になってしまった。



「ところであの小屋から狙撃があったんだけどもしかしてあそこにこいつらのギルドがあるのか?」



狙撃から闇ギルドがあるのではとユガレイはグアルに聞いた。



「確かにあそこから複数の影が感じるが

おい、寄り道する気か?」



グアルは自分の影から相手の影に移動する時、影の位置も確認する。

つまり、ある程度の距離なら人数を影で特定できる。



「どうせ、放置してたら報復あるだろ?

だったら今のうちに壊滅させておいた方がいいと思うぜ」



このままだと、どのみち戦闘準備を整えてグリムリペアに攻め入るので今のうちに壊滅させることを提案するユガレイ。



「とか理由付けといて暴れ足りないだけだろ?」



「てへへ」



ユガレイの提案に対して本心を見抜かれるユガレイ。

頭のかきながら見抜かれたことに可愛く反応した。



「1時間だ、それ以上は待たない」



眉間にシワを寄せながら答えるグアル。

任務の途中のため寄り道する時間は多く費やす訳にはいかないので時間制限付きという条件を出した。



「サンキュー!

それじゃあそこの近くまで連れてってくれよ」



水を得た魚のようにはしゃぐユガレイ。



「はいはい、法術【影移動】」



グアルは影移動で自分の影からユガレイを連れてアジトがある小屋の影に一瞬で移動した。



「それじゃ俺は離れて一服させて貰うよ」



グアルは待機してタバコを吸おうとする。



「そうしてくれ、どうもそのターバーコーとか言うやつ嫌いなんだよね」



ユガレイはタバコが苦手のようだ。



「お前さんがいる時は気をつけるさ。

ほら、さっさと行ってこい」



タバコが嫌いな相方のためにユガレイが近くにいる時は心がけるグアル。



「はーい」



ユガレイは子供ような返事をして小屋の中に入っていった。



「ふむふむ、この小屋誰もいないようだけど

おっと、地下通路発見!」



小屋の中は誰もいないことを確認したユガレイだったが地下通路を発見し降りていった。


ドカン!


そして、大きな扉があったので、ユガレイは扉を蹴り破った。



「ごめんくださーい!

喧嘩売られたんで殴り込みに来ました!」



殴り込みに来た人の態度とは思えない陽気な声でアールモールのメンバーに話しかける。


錆び付いた地下施設のようなところでアールモールは戦闘準備を始めていた。



「なんだてめぇは? 1人で殴り込みだぁ?」



「そっちこそうちらの幹部全員倒してタダで済むと思うなよ!」



「やっちまえ! うおおおおおおああ!」



アールモールはユガレイ1人に対して50人で襲いかかる。


ユガレイはエネルガンを乱射し遠距離攻撃を仕掛ける。


ドキュンドキュンドキュン!!!


さらに接近戦では無駄のない動きで攻撃を避けたりエネルガンで剣を受け止めた。


ガキン!!!



「なんだこの銃は!?剣で切れねぇ!?」



銃を剣で受け止められて驚く雑兵。

さらに的確な身の子なしで攻撃を避けるユガレイ。


その能力の1つとしてユガレイには【殺意の視線】を感知することができる。


殺意の視線を全て感知することで何人で襲おうとも遠くから不意打ちしようとも全て避けることができる。


ユガレイを捉えるには圧倒的に速い攻撃を仕掛けなければならない。



「相手はたった1人だぞ! 何してる!?

マスターはどこだ!!」



怒鳴り声を上げるアールモールの一人。

近くにマスターはいないようだ。



「地下にいてアレを動かすそうです!

それまで時間を稼げという命令でございます!」



アールモールのマスターはアレを動かしてユガレイを倒そうという算段だそうだ。

そのため他のメンバーはあくまで時間稼ぎ。


ドキュンドキュンドキュン!!!


ズガガガガ!!!!



「ぐあああぁぁぁ!!!!!!!!」



ユガレイは雑兵を全員倒した。



「さあって全員のしちまったけどどうすっかなぁ。

お! ここにさらに地下に行く道があるぞ」



全員倒したユガレイは地下に降りて行った。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ