19.共同任務
別小説【無能転生者の異世界英雄譚~冒険者パーティーを追放されたが、受け身で習得するチートスキルを悪役令嬢から授かったので英雄になれるみたいです〜ですがショタワンコにされました、ぴえん】と繋がる物語。
最強と謳われる三大闇ギルド『ジャブラ』との戦いが終わり、ついに大教会『デウス』と極悪人専門暗殺ギルド『グリムリペア』の共同任務が開始される。
そしてグアル、ルナ、ドナー、トワル、シエラ、キュリア、ユガレイが集い何やら企んでいる。
「いよいよだ」
「いよいよね」
「ガッハッハッ! 準備万端だ!」
「No problem. 全て完璧さ」
「あわわわ!」
「本日は大教会デウスの方々と組む最初の任務だ」
「わくてか」
そして、一同が一斉に声を出す。
「リアのサプライズ誕生日パーティー!」
そう、大教会デウスとの最初の任務とはリアのサプライズ誕生日パーティーである。
リアは毎年毎年誕生日を忘れるからサプライズで一生忘れない誕生日にしようという大教会とグリムリペアの共同任務。
更にジャブラ討伐の打ち上げ、大教会との懇親会も含んでいる。
それを聞いたユガレイは
「よし! 分かった! 早速リアに伝えてくる!」
「お前は何を聞いていた!
お前は何を聞いていた!
お前は何を聞いていた!」
ビシッ!ビシッ!ビシッ!
ユガレイの発言に、すかさず三連チョップで攻撃。
全てユガレイの頭にクリティカルヒットした。
「いていて! じょ、冗談だよ相棒~!」
「まったく、お前と言うやつは」
普段の行動から冗談には聞こえない。
グアル以外もそう思った。
「もうすぐリアくんが来る時間だ」
「よし、皆、配置について」
それぞれが自分の役割を果たそうとすると動き始める。
「ケーキ持ってきたぞー」
特に指示はしていなかったがケーキを持ってきたユガレイ。
「…お前が持っていると嫌な予感がするんだが…転んでケーキを落とすとかしないだろうな…」
「僕もそんな予感がするよ」
「フラグね」
グアル、トワル、ルナはそれぞれ嫌な予感が過ぎる。
「大丈夫大丈夫~」
余裕のユガレイ、しかし。
ツル
「あー! なんでこんなところにバナナの皮がー!」
「ベタかよ!!」
フラグは数秒で回収された。
「ケーキが落ちる!」
まだ間に合うか!?
「俺の雷速で受け止めてやるぜ!!」
ドナーの固有魔法は雷を纏い、パワーやスピードが上がる。
『雷獣の鎧』を使い、超スピードでケーキに突っ込む。
ちゅどーん!!!!!!!!!!!
しかし、勢い余って落ちそうになっていたケーキ、その他保存していたケーキが木っ端微塵になり、大教会デウスの壁に穴が空いた。
「やりすぎだーー!!!」
「ガッハッハッ! すまねぇ!
力加減を間違えちまった!」
間違えたという次元ではないと思うが…
「…ケーキも木っ端微塵になってしまったね」
「ま、まずい、保存していた全員分のケーキも消滅してしまった」
「あらあら、どうしましょう」
困惑するグリムリペア。
「ボス! リアはあとどのくらいで到着する!?」
「…数分だね」
絶望的なピンチに陥る。
ガチャ
そこへ、大教会デウス本部守護精霊の水のウェンディーネが報告をするためやってきた。
「こちらの準備はできました…てっ!
ケーキがア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!
また教会に穴がア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」
取り乱すウェンディーネ。
自分の家に大穴が空いていたら誰しもビックリするだろう。
そして、ケーキを保存していた場所すら消滅していた。
「……ウェンディーネさん、大教会の人たち全員に伝えてくれ。予定を全て変更し時間を稼ぐ班とケーキを作る班に別れると」
絶望的な状況でも冷静に分析し、的確に指示を出す。
グリムリペアの参謀グアルはこのピンチを救えるのか!?
そして、リア到着。
「復興作業もそろそろ終わりじゃな。
壊されたところは妾の魔法でほとんど修復完了じゃ。もう一仕事じゃな」
リアの仕事は主に修復。
リアの空間魔法は指定した空間の時間を操り、元に戻すことができる。
しかし、崩壊から4日以上しているため瞬時に治すことはできず時間はかかっていた。
それでも地道で一般的な作業をするよりかは
遥かに早く修復できる。
そして、一人のエルフ族が挨拶してきた。
「リアさん、おはようございます」
「大司教ではないか。おはようなのじゃ。
トップの人間がこんなところで何しておるのじゃ?」
「これからデウス本部を移動するに辺り打ち合わせをお願いしたいのですが…」
「ん? その話なら昨日済んだはずじゃが?」
「いえ! 念の為もう一度…確認したいこともありますし…」
何やら強引に引き止めてミーティングに持ち込もうとするクラルテ。
疑問に思うリアだったが、
「まぁ、良いかのう。手短に済ますのじゃ」
「もちろんです。さ、こちらへ。
(グリムリペアの皆さん、頼みましたよ)」
そう、クラルテはケーキができるまでの足止めのため、リアをパーティーの準備をしている大部屋から遠ざけようとしているのだ。
そして、その大部屋の先にはリアが担当する仕事があるので、どうしても通過してしまう。
ここからケーキができるまでリアを足止めしようと多くの人が激闘する。
そして、ケーキ作り担当のチームは厨房で壮絶な戦いを繰り広げていた。
「風魔法、氷魔法を応用して俺と一緒にクリーム作りだ!
風魔法で高速でかき混ぜて氷魔法で冷却!」
「手が空いてる風魔導士は炎魔道士と一緒にスポンジケーキ作りだ。オーブンが足りないし、魔法の方が早いからな」
ウェンディーネ、グアルを筆頭に魔法を駆使して、大量のケーキを作ろうとしている。
「あとは果物だが…」
ケーキの準備はギリギリ何とかなるかもしれない。
しかし、果物がないと見栄えが悪い。
ガチャ
そこへドナーが厨房へやってきた。
「ガッハッハッ!
森の周辺にも結構、木の実があるらしい!
代用できるだろう!」
ちょうど欲しい情報を伝えたドナー。
それを聞いて安堵するグアル。
「よし、なんとかなりそうだな」
「トワルとボスが森に入っていったからもうすぐ帰ってくるさ」
ガチャッ
噂をすればトワルが帰ってきた。
しかし、ボスであるキュリアの姿がない。
「大変だよ、グアルくん、果物は手に入れることが出来たんだが、ボスの放浪癖が発動して森で迷子に…」
「嘘だろ!?」
三大闇ギルドはジャブラ、ノワ、グリムリペアがある。
その中で迷子になるギルドマスターはグリムリペアのキュリアだけだ。
なので、任務の事務作業やまとめ、細かい指示はグアルが担当している。
「ん? ここは、どこだろう?」
大教会デウスは森に囲まれたところにあるが
キュリアは南の島でポツリと立っていた。
「…とにかく、俺たちは俺たちのできることをやろう」
タイミング悪いがいつものこと。
グアルは割り切って自分にできることをやるのであった。
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。




