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12.最高の白魔導士

別小説【無能転生~冒険者パーティーを追放されたが、受け身で習得するチートスキルを悪役令嬢から授かったので英雄になれるみたいです〜ですがショタワンコにされました、ぴえん

】と繋がる物語。

闇ギルド『ジャブラ』の幹部がグリムリペアの手によって次々と倒されていく一方大教会では、



「クラルテ様、敵のゾンビ兵が倒れてこちら側の優勢になりました!」



ロングの緑髪で金の瞳をした女性シスター『シルフ』。


風属性の魔法を得意とする大教会守護精霊の魔導師だ。


大教会守護精霊とは、大教会トップの最高戦力。

風のシルフ、炎のサラマンダー、水のウェンディーネ、土のノームの4人がいる。



「グリムリペアが幹部を倒したおかげか?

さすがだぜ!」



こちらは髭面で短髪の赤髪の筋肉男。

大教会守護精霊の魔法剣士サラマンダー。

炎の剣と炎魔法を得意とする。



「そのようですね」



こちらの焦げ茶色の髭と髪の初老の男性エルフ。

大教会守護精霊の魔導師ノーム。


土魔法を得意として大司教クラルテの右腕であり、クラルテを除けばデウスの中で最も強い実力を持っている。



「そ、それでも油断できる状況じゃない!」



こちらの水色の短髪で整った顔立ちの少年エルフは、大教会守護精霊の水槍術士ウェンディーネ。


闇ギルドであるグリムリペアと組むことを嫌っており、大司教クラルテだろうと感情を露わにして反発する。


しかし、水属性の槍を操るウェンディーネの実力は大教会守護精霊に選ばれるほど。


精神は未熟だが若くして将来を期待されている。



「優勢なのは喜ぶべきですが、残念なことにこの中に裏切り者がいます」



大教会デウスの大司教クラルテ。

大教会のトップでその実力は『最高の白魔道士』という二つ名があるほど。


クラルテ曰く、この中に裏切り者がいるとの事。



「そいつァ随分と悪い知らせだなぁ!」



豪快に言い放つサラマンダー。



「私も耳を疑いましたし信じたくありません」



受け入れられないウェンディーネ。



「一体誰が…?」



動揺するシルフ。


そして、クラルテは犯人の名を指した。



「…ノームさん、あなたです」



全員がノームの方に振り向く。



「わ、私ですか!?」




「そんな! ノームさんみたいな優しい人が裏切るはずがありません!」



「そうです! 何かの間違いです!」



驚くノームに全員がフォローする。

しかし、



「いえ、ノームさんで間違いありません。正確にはあなたはノームさんではありませんね?」



「な!?」



更に驚く一同。



「光魔法を極めた私にはわかります。昨日と違い、あなたから邪な魔力が漏れ出しています」



「そんな…ノームさん!何か言ってください」



クラルテの言葉を信じられないウェンディーネ。

その時、ノームは不気味に笑い出した。



「……く……くひひひひひひひひ!」



普段のノームとは思えない笑い方に戸惑いながらもシルフとサラマンダーは話しかける。



「ノーム…さん…?」



「おい、ノーム! 変な冗談はよせ!」



2人の問いかけに無視して口調の変わったノームが喋り出す。



「あーあ、さすがだね…魔力の質まで復元はできないのか…初めて知ったよ…さすがは最高の白魔道士様だ」



「…あなたは、誰ですか?」



もはや隠す気のないノームの姿をした人物に尋ねるクラルテ。



「解!」



ズアアアアアアアア。


その時ノームは黒い霧に包まれた。

その霧が晴れて来ると全く別の人物が現れた。


悪魔のようなメイク、緑髪短髪、腹を出して奇妙な衣装に纏った男が姿を変えた。



「な、誰だ! お前は! ノームさんをどこへやった!?」



ウェンディーネの返答に答えるその人物の名は、



「くひひひ、俺は闇ギルド『ジャブラ』の幹部。

ゲンガー。

ノームとか言うエルフは俺が殺したよ」



「な…」



「そんな…」



「許さんぞ! 貴様!」



突然の出来事に戸惑いと怒りを見せる一同。



「かかってくるがいい、貴様らは俺一人で十分だ」



しかし、余裕のゲンガー。



「それは舐めすぎですよ。

我らは大教会本部守護精霊。

闇ギルドの幹部ごときに後れを取るはずはありません」



「さぁそれはどうかな?」



すると最初に先手を打ったのはサラマンダー。



「炎の剣に焼き切れるがいい!」



サラマンダーの炎を纏った剣がゲンガーを襲う。


ゴオオオオオ!!



「海流拳『打ち水』」



ズガガガガガ!!!


しかし、ゲンガーはその剣を素手で受け流し、流れるようにサラマンダーに数発パンチを打ち込む。



「ぐああああああああ!!!」



サラマンダーが攻撃を仕掛けている隙にシルフは詠唱を始めていた。



「吹き次ぐ風よ、今一度精霊の加護を、汝に与える風の槍、我が手に集い敵を討て

『風魔法 ヴィントゥ ジャベリン』」



シュババ!!


4本の風の槍がゲンガーに迫る。



「雷魔法『ビガ』」



バリバリ!!!


しかし、片手で放った雷によって相殺される。



「私の魔法を打ち消した!? しかも無詠唱で…」



更にその隙をつくように攻撃を仕掛けようとするウェンディーネ。



「ノームさんの仇だ!!」



ヒュン!!


ウェンディーネは水属性の槍を取り出してゲンガーに向かって連続の突きを繰り出すが全て受け流された。



「氷魔法キュリフィ『ソード』」



その瞬間、ゲンガーは2本の氷の剣を作り出し二刀流でウェンディーネを槍ごと切った。



「ぐぁ!」



「くひひひひひ! 弱ぇ弱ぇ…そんなんでよく大層な肩書きを言えたもんだな! 大教会せいれいなんとかさんたちよぉ!」



3人の一斉攻撃に完全に対応するゲンガー。



「おかしい、複数の属性魔法を無詠唱で軽々扱うなんて…」



「しかも武術、剣術も持ってやがる!

さっきのは魚族(うおぞく)に伝わる武術じゃねぇか!」



「無詠唱で魔法、剣術、武術の使い手…化け物め!」



3人がかりでまるで歯が立たないことを思い知るシルフ、サラマンダー、ウェンディーネ。


そこへ嘲笑うかのようにゲンガーは喋り出す。



「くひひひ、ではタネ明かしをしようか。

実は俺は1つしか魔法を使っていない」



「な!? バカな!」



「固有魔法『リプロダクション』

殺した人間の能力、容姿、記憶、全てを復元する魔法だ。


ご存知の通り、固有魔法所持者はレアスキルな反面、基本的な10属性魔法を習得しにくい。

しかし、俺は殺した人間の数だけ武術も魔法も習得できるのさ。


昔、殺した雷の魔道士。海流拳を使う魚族、冒険者ギルドの剣士。

ありとあらゆるその道のプロを殺しただけでその力が手に入る。


つまり俺の『リプロダクション』はどこまでも成長する最強の能力だ!」



ゲンガーを説明を無視するかのように詠唱を始めるサラマンダー。



「荒ぶる炎、灰燼と化す精霊の加護を、汝に与える炎の息吹、目前のすべてを焼き尽くせ!

炎魔法 『フラムルジア』



「水魔法『アクアリウム』」



時間をかけて詠唱したサラマンダーに対して無詠唱で打ち消すゲンガー。



「く!? 俺の魔法を無詠唱でかき消しやがった!?」



「属性には弱点がある。氷には炎、炎には水、水には雷、雷には土、効率的に魔法を使えば最小限で防ぐことができる」



その時、捨て身にウェンディーネが仕掛ける。



「くっそおおおお!!」



それに続いてサラマンダーも仕掛ける。



「だったら一斉にかかったらどうだ!」



合わせるように詠唱を始めるシルフ。



「援護します!」



しかし、



「くひひひ、まーだ俺の恐ろしさがわかってないようだね。なら見せてあげよう。

土魔法『グルビア』」



ウェンディーネ、シルフ、サラマンダーのそれぞれの足元から土でできた大きな拳がそれぞれの腹を殴られる。



「ぐっ!」



「がは!!!」



倒れ込むウェンディーネとサラマンダーとシルフ。



「くっ…これは…ノームさんの魔法…中級魔法を無詠唱だなんて…」




「くひひひ、言ったろ? 殺した奴の能力を復元するって。

そして、固有魔法は詠唱を必要としない。


つまり、俺は全ての魔法の中で最上位クラスである超級魔法すら無詠唱で使えるのさ。

まだそんな凄い魔道士を殺したことがないから披露できないけどね」



「ここまでとは…」



ゲンガーに全く手も足も出ない一同は次第に為す術も無くなる。



「さらに面白いもの見せてやる。

右手に炎の拳、左手に雷の拳、そして魚族の武術。

『雷迎爆流拳』!!!」



いくつもの炎と雷の拳が入り乱れて大爆発を起こした。



そして、シルフ、サラマンダー、ウェンディーネは倒れた。




「くひひひ! 3つ同時復元!

組み合わせによって無限に技を作り出せる!

これぞ『リプロダクション』の真骨頂だ!」



「…皆さん時間稼ぎありがとうございます。

詠唱は終わりました」



その時、クラルテは口を開いた。



「なんだと?」



「あなたの知っての通り超級魔法は詠唱に時間がかかるのが最大の欠点。

しかし、詠唱が完了してしまえばこちらのものです。」



クラルテは3人が戦っている間にひっそりと詠唱をしていた。

そして、超級魔法を放とうとする。



「な…や…やめろ!!」



「終わりです。

超級光魔法『サントアービトロ』」



その時、教会とその周辺は凄まじい光に包まれた。


その周囲の敵を消滅させて教会の仕える者達の傷を回復させた。


そして、徐々に光が収まっていく。



「…ふぅ、随分と魔力を使ってしまいました」



超級光魔法でかなり魔力を消費して地面に座り込むクラルテ。



しかし、



「なーんちゃってーー!」



「な!?」



光に包まれてゲンガーは生きていた。

もちろんその光はゲンガーによる魔法だ。



「光魔法『ライトボール』。

『サントアービトロ』は自分が味方と認識した者には回復し、敵と認識したものを無条件で消滅させる超級魔法。


しかし、その弱点は同じ光属性。


光属性に包まれていれば邪な心を認識することが出来ずに魔法が味方と錯覚する。


それ故に『ただ光に包まれるだけの初級の光魔法』で防ぐことができる。


ぜーんぶこいつ(ノーム)が教えてくれたぜ」



超級魔法の対処もゲンガーは熟知していた。

全ては掌の上で踊らされていたのだ。



「ノームさんの記憶を利用したのですね」



「言ったはずだぜ!? 記憶も復元すると!

だからここの結界を担う場所も見つけて破壊できたしな!」



「…不覚」



愕然とするクラルテ。

更に話を続けるゲンガー。



「そしてさらに知っているぜ?

もう超級魔法を使うだけの魔力は残っていないというのを!

俺ではなくマスターに使うんだったな!」



「うおおおおぉ!」



「ぬおおおおお!!」



「風魔法 『ヴィントゥ アロー』」



ゲンガーが喋っている隙をクラルテの魔法で回復したウェンディーネ、サラマンダー、シルフが攻撃を仕掛ける。


しかし、風魔法の矢はゲンガーを軽々と避けてその動きに合わせてがウェンディーネとサラマンダーに海流拳をお見舞いする。



「ぐあ!」



「く!!」



「あーそうだったそうだった、お前ら超級光魔法で回復して動けるようになったんだったな。

もう面倒だからまとめて片付けてやるぜ!


炎魔法、土魔法、風魔法、雷魔法、復元!

雷岩漿嵐(らいがんしょうあらし)



雷を帯びたマグマの嵐が吹き荒れる。

大爆発を起こして再びウェンディーネ、サラマンダー、シルフは倒れ込む。



「さて、やっと2人っきりになれたなぁクラルテさんよぉ。


知っているぜ?

これは殺したエルフの情報じゃねぇが、もう1つ超級魔法が使えるんだろ?


そしてそれが最高の白魔道士の所以。

俺たちはお前を殺してそれを手に入れることが目的で帝国ヴェルトと手を組んだのさ。


死んだ人間を生き返らせる神の御業。

超級光魔法『レスレクティオ』」



「…そこまでご存知だったのですね…」



「こんななりだがマスターには感謝しているんだぜ?

殺さなきゃ強くなれない呪われた俺の人生に生きる道を与えてくれたんだ。

マスターのためならなんだってやってやるぜ!

だからマスターの願いを叶えてやりてぇ!」



「誰だって願いはあります。どんな理由であれ、個人の願いのために他者の命を奪う資格はありません」



「くひひひ! 綺麗な人生を生きてきた人間の綺麗事だな! 泥水啜って生きてきた俺たちの気持ちなんてわかりはしない!

この世界に馴染めず苦しんでいる人間はご満といるぜ!

そんな綺麗ごとで生きられるのは、お前らみたいな裕福で地位がある人間だけだ!」




「…」




「まぁ、いまさら論争するつもりはねぇ。

そろそろ頂くとしますか。お前の魔法と命をな!!!!」



バリーン!!


その時、教会の窓ガラスを割って誰かがやってきた。


黒い猫耳、銀髪、緑と青の瞳をした少年。


白銀のスナイパー『ユガレイ』だ。



「ふぅ、やっと出られたー」



突然の出来事に唖然とするゲンガーとクラルテ。


ゲンガーは予めユガレイを異空間に封じ込めて脱出不可能かと思っていたのだから尚更だ。



「…お前、どうやって脱出した!?」



「暴れた」



ゲンガーの問いかけに率直に答えるユガレイ。



「くひひひ、思った以上の実力者だな。

まぁ丁度いい、こいつらじゃ弱すぎて不完全燃焼だったからな!

炎で焼かれて死ぬか?

氷で凍死するか?

水で溺死するか?

雷で黒焦げか?

風で切り刻まれるか?

リプロダクションの真の力で好きな死に方を選ばせてやるぜ!」



ゲンガーの周りに炎、氷、水、雷、風が出現。

戦闘体制に入り魔力がドンドン上がっていく。



「聞いてもないのにペラペラ喋るヤツだな。

俺の死に場所は俺が決める。

よって全部却下だ」


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。

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