08.世界四大勢力
別小説【受け身で習得するチートスキル~冒険者パーティーを追放されたが、ドM向けな魔法を悪役令嬢から授かったので英雄になれるみたいです〜ですがショタワンコにされました、ぴえん】と繋がる物語。
最凶最悪の傭兵団アラクとの戦いを終えて、ノイモの店で手当をすることになったユガレイとグアル。
そして、2日後
「助かったわーユガレイちゃん、グアルちゃん!
アタシのお友達、ケガはしているけど無事よぉ」
紫髪でニューハーフのように見えるが性別は雌雄同体のノイモ。
ノイモの友人は金髪のエルフのシスターで、最後までアラクと戦ったが為す術もなく倒れてしまう。
そこへ、ユガレイたちが現れて救出し、一命を取り留めた。
「どういたしまして」
陽気に答えるユガレイ。
「にしてもユガレイはケガ治るの早いな、俺は暫く動けなさそうだ」
ユガレイの回復力に驚くグアル。
「ルナちゃんの解毒剤持っていてよかったわぁ。
回復薬は持ってなかったからルナちゃんに来てもらうように手配したわよ」
グアルは自分の毒ですぐに死んでまうほど危険な状態だったが、駆けつけたリアとドナーがノイモの店から拝借した解毒薬をグアルに投与して一命を取り留めた。
しかし、回復薬は持っていないから新しく手配したようだ。
「助かる、ルナの回復薬があれば、このくらいのケガなんて1日で動けるようになる」
仕事人間であるグアルは1日でも早く動けるようになりたい様子。
主にグリムリペアのスケジュール管理や依頼主のリストアップ、任務の作戦制作などをやっている。
少しでも時間が遅れると仕事が溜まってしまうのでうずうずしている。
「あとユガレイちゃん、エネルガンのメンテナンスがしたいからクレストちゃんも来るみたいよ」
ノイモはもう1人手配をしていて、ユガレイの愛用二丁拳銃『エネルガン』のメンテを頼んでいた。
「久しぶりにじーちゃんに会えるのか!
楽しみだなぁ」
ユガレイはウキウキした様子。
その時、ドナーとリアが店にやってきた。
「よぉ、多少動けるようになったみたいだな!」
勇ましく大きな声を出すドナー。
「この通り!.......あ、イテテ.......」
ユガレイは答えようとするが本調子では無い。
「ガッハッハッ、無理するな!」
「しっかし、よく俺たちの居場所がわかったな」
考えてみたらドナー達に居場所を教えていなかった。
だから、こんな短時間で都合よく準備ができるのは不思議に思ったグアル。
「ノイモが新しく産んだベイビーに通話能力もあってな、俺たちに持たせたベイビーに通話で連絡してきたからすぐ伝わったぜ!
場所さえわかれば、移動は簡単だ!
何しろ俺は本気を出せば雷と同等の速さで移動できるからな!」
雷と同等の速さと情報伝達のコンビネーションが為せる技か、とグアルは察した。
「方向音痴だから目的地に辿り着けないのが難点じゃ。妾が空間を広げて指定しないと案外使えない技じゃ」
リアはドナーに辛口で指摘すると、
「ガッハッハッ! それを言われちゃ…
照れるぜ!」
「いや、褒めてねぇから!」
照れるという言動にツッコミを入れるグアル。
そして、ドナーはリアに話しかけた。
「ところで、話はついたのか?」
「話ってなんだ? 誰と話していたんだ?」
何も聞かされていないグアルは質問する。
「キュリアじゃ」
「ボス来てんの!?」
リアと話していた相手はなんとグリムリペアのボス。
No.1 キュリア・ロザリオ。
それに対して、ユガレイは驚いた。
「あの放浪癖のあるボスが自ら俺たちの元に来るとか.......かなり重大な話を持ってきているんだろうな」
グリムリペアの指示を出しているのは基本的にグアルで、ボスであるキュリアは、いつもフラフラとどこかへ行って行方不明になるので指示を出せない。
しかし、重要な話や重要な任務の時は戻ってくる。
「全員に話すのはルナとクレストが来てから話すそうじゃ。
今後のグリムリペアの方針が大きく変わる案件じゃからな。
とはいえ、ここに所属するメンツのほとんどが目的に近づくことになるはずじゃ」
「いい話だといいなぁ」
数時間してクレストとルナがやってきた。
「あらあら、お久しぶりね皆さん」
グリムリペアNo.8、メディカルマスター『ルナール・メージス』
頬に手を添えながらおっとりした表情と柔らかな瞳。狐耳に青いロングの髪で、歩く度に揺れる大きな胸とタイトなミニスカートと網タイツをセクシーに着こなす大人の女性。
それとは相まってドクロが複数描かれた白衣を着ている薬と毒のエキスパート。
ルナールという名前だが、愛称でルナと呼ばれている。
「元気にしとるかのう?」
グリムリペアNo.10、悪魔の頭脳『クレスト・キオール』。
ツナギに便所サンダルといったファッションには全く興味がなさそうな細身の老人だが、目や手などにあちこちに機械を装着しているので、私服関係なく奇抜な姿だ。
特に目のゴーグルは誰もが注意を向ける。
この機能はまた今度語ることにしよう。
「じーちゃん、ねーちゃんおひさ!」
ユガレイはクレストをじーちゃん、ルナールをねーちゃんと呼んでいるが、血が繋がっている訳ではなく、ユガレイなりの愛称のようなもの。
次にグアルが話しかける。
「久しぶりだな2人とも、ルナの回復薬があれば問題ない」
「あらあら、また無茶したのね?
あと、私の作ったダガーも見せてもらえるかしら?
そろそろ毒の補充が必要だと思うのよね」
「あぁ、頼む」
「ワシはエネルガンを見ようかねぇ」
「頼んだじーちゃん!」
そして、翌日
「治ったー!!!!!」
ルナのおかげで回復したユガレイは元気よく叫ぶ。
「さすが、薬と毒のエキスパートのルナが作った回復薬だ」
「ふふ、ありがとう」
そこへ、ドナー、リア、キュリアが入ってきた。
「さて、全員揃ったから早速話を始めよう」
ボスであるキュリアが口を開く。
魔道士らしい大きなつばのある帽子を被り、ツノと尻尾のある風貌。顔には魔法陣のようなものが刻まれているが、こちらも後々語られる。
「シエラとトワルがいないがいいのか?」
全員揃ったと言ったキュリアに対して、まだ揃っていないとグアルは言う。
「あの二人は既に話して、任務へ向かったよ。
場所は大教会デウスの本拠地だ」
「デウスの本拠地!?
また大層なところで」
「ナニソレ? オイシイノ?」
ユガレイは何が何だかわからないようだ。
ということで【世界四大勢力】について説明がなされた。
世界四大勢力は【大教会デウス】、【世界帝国ヴェルト】、【超科学都市ラディソス】、【侍国家 鎖ノ国 】の4つがある。
基本的にはお互い干渉することがないのだが世界帝国ヴェルトだけは別だ。
ヴェルトは色んな国を支配して民を食い物にしている。
特に自分たち以外の種族を忌み嫌う風習もあり、人族以外の種族の国から小さな村まで襲っている。
グアルの街もヴェルトに雇われたアラクに襲われた。
そして、世界の半分以上を支配してからヴェルトは世界帝国と呼ばれるようになった。
しかし、そんな世界帝国でも攻め落とせなかったところがあった。
それがラディソス、デウス、鎖ノ国。
鎖ノ国は強者のみで作られた侍の国。
一度ヴェルトが黒船に乗って鎖の国を侵略しようとしたが、鎖ノ国の長に黒船を真っ二つにされた。
ちなみに東洋の死神は鎖ノ国出身だ。
ラディソスに攻めたヴェルトはミサイルで全滅させたりと、異常なほど発達した科学兵器の力でヴェルトを退ける。
そのようなことがあり、ヴェルトはラディソスも鎖ノ国も侵略できなかった。
デウスの場合はそんな戦力は持っていないが、結界を張って教会を隠している。
だから、ヴェルトはデウスを見つけることができずに攻めることができない。
しかし、ここから西にあるデウスの支部がアラクによって見つかった。
このことにより、次は本拠地を攻め込むんじゃないかって噂がたっている。
本来なら聖石が入っている大教会の証などが必要だが、それを無視して結界を破った。
さらにヴェルトはアラクからの情報でラディソスの科学兵器の情報を手に入れた。
ヴェルトがラディソスの科学兵器を使いこなしたら、ラディソスにも攻め入るだろう。
とはいえヴェルトがそんな兵器を手に入れてもすぐに使いこなせる訳ではない。
だからラディソスに進行する前にデウスの場所を見つけて先に攻めるのだろう。
そして、口を開くキュリア。
「そしてこれからのグリムリペアの方針は大教会デウスの護衛とヴェルト上層部の暗殺だ。この意味がわかるか?」
「大教会デウスに加担して世界帝国ヴェルトと戦争に参加するということね」
真意を察したルナ。
「望むところだ! 俺もヴェルトには恨みがあるからな!」
「これ以上、俺のように家族を失う民を出してはならない」
ドナーもグアルも覚悟の上。
そして、ヴェルトを倒すのはここにいる者たち数人の目標でもある。
「ほっほっほ!
まぁ、ラディソスもそういうところがあるんだけどねぇ。
経済と商売の弱肉強食で表と裏の差がすごいからねぇ」
ヴェルトばかりではなくラディソスも問題があることを懸念するクレスト。
「その通り、そこでリアとドナーは引き続きラディソスでの任務、すぐに向かえるユガレイとグアルは大教会デウスで護衛任務だ。
ラディソスの依頼が落ち着けばリアがデウスに向かって護衛する」
「そういえばデウスは私たち闇ギルドに依頼したら評判悪くならないのかしら?」
ルナが疑問に思うのは最もだ。
本来、殺戮の依頼を平気で受け取るのが闇ギルド。
人殺しの依頼は違法のためどこの国にも属さない無法者集団。
極悪人専門とはいえグリムリペアも同じ括りで見れるのも必然なので、関われば風評被害は免れない。
「護衛ができる正規ギルドはヴェルトにしかいないからな、だから正規ギルドに護衛をつけられない。
神を信仰する大教会としては闇ギルドと契約するのは不本意だがそうも言ってられないということだろう。
この分だと、大教会の中に反対する者もいそうだな」
「世界はなんか複雑だなぁ~」
ルナに対してグアルは淡々と説明をする。
するとユガレイはわかったのかわかってないのかみたいな発言をする。
ユガレイには、やはり難しすぎたのだろうか。
「それで作戦の名前なんだが.......」
キュリアの言葉に、ノイモ、クレスト、ルナ、リア、ドナー、グアル、ユガレイは息を飲んだ。
「.......『みんな協力して頑張る』」
「よし、わかった」
「いや、適当かよ!」
可愛いらしい作戦名に思わずツッコミを入れるグアル。
ユガレイには、わかりやすかったようだが。
そして、ミーティングが終わり解散した。
その夜、リアとキュリアは2人っきりでノイモの店の外にいた。
田舎という言葉がピッタリの景色だが、空気が綺麗なお陰で星空は良く見える。
普段と喋り方が違うリアとキュリアは会話を始めた。
「ねぇ、あのこと言わないの?」
「ん?何を?」
「ヴェルトが突然、他の国を侵略し始めたのは、黒幕にアイツらがいるってこと」
「あぁ、それは僕らの役目だからな、彼らには荷が重い」
「かなりキツい戦いになりそうね」
「僕らが魔界から脱出するときから、そういう話が出ていたらからね。
僕はそれを阻止するために、君とグリムリペアを作ったんだから」
「それが目的なのに、弱い立場の人を虐げている奴らが許せないから、あっちこっちに首を突っ込んで寄り道ばかりするんだから。
そういう困ってる人を見過ごせないところって子供の頃から変わってないのよね。
まったく、アタシがついてないとホントにダメなんだから。
ボスの立場なんだから、放浪癖も治しなさいよね」
「はっははは」
「な、なによ!」
「僕と二人で話すときは、今でも素で喋ってくれるから嬉しいよ。
みんなの前では、妾とか、~じゃとか言ってお嬢様の頃の喋り方だからね。
たまに、素と混じって喋り方がおかしくなることあるし」
リアは頬を赤くしながら怒鳴った。
「べ、べべ別にいいでしょ!アタシの自由よ!
こんな素をアタシを見れるんだから感謝しなさいよね!」
「感謝してるよ。グリムリペアを2人で築いた時でも、魔界から出た時でもない。
出会った時からずっとね」
「まったく、なんでアンタはそんなに真っ直ぐなのよ」
実はキュリアとリアの後ろに視線を送る輩が数名。
1人はドナー
「じーっ」
1人はクレスト
「じーっ」
1人はノイモ
「じーっ」
さらにユガレイ
「できてるるるるるるる」
グアルもいる
「しっ!声がでかいぞ!」
そして、微笑ましく観るルナ
「あらあら、初々しいわね」
要するに全員覗いていた。
「随分昔からの仲じゃからというのにのう」
「もうちょっと近くで見たいわ」
「ママ!ちょっと押さないで!」
「ちょっ、ユガレイ押すな!」
ドサッ
「…あ」
その時、ユガレイとグアルは倒れて、リアたちに見つかってしまった。
「…そこの下等生物。何を覗いているのじゃ」
「…あーあははは…」
もう笑うしかないと言わんばかりのユガレイ。
「…ま、まずい、何か言い訳を…」
「よし、俺に任せろ!今最高の言い訳思いついた!
「嫌な予感が…」
グアルに対して閃いたユガレイ。
しかし、嫌な予感しかない。
「………………う〇こ漏れ…」
ちゅどーん!!!!
「そぼーん!!」
リアの魔法で吹き飛び地面に刺さるユガレイ。
最高の言い訳とはなんだったのか…。
その後、結局全員見つかってしまい、説教されるはめとなる。
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。




