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洗濯

作者: 夏川くゆり




 洗濯カゴに出された、汗の染みたシャツ。

 もう乾いているみたいだけど、シワだらけになってる。


 朝はきっと、満員電車に揺られて会社に行く。今日はとても暑かった。きっと電車の中はぎゅうぎゅう詰めで、冷房なんてほとんど意味なくて、汗かいたんだろうね。

 会社に着いたら涼しいオフィスから飛び出して、炎天下を駆け回って営業。汗にまみれて頭を下げて。もう人の上に立つ立場になったんだから、部下の分も責任重大。変な汗まで、かいちゃうよね。

 お昼は気前の良いトコを見せたくて、カッコつけてお昼奢ってあげたんでしょう。おかげで私にお小遣い増やして、なんて。家でも会社でも頭下げることになっちゃうのよ。

 仕事が終わったら、疲れて重い足を引きずって帰ってくる。日が落ちてもモワっと暑い。それでも居酒屋さんの誘惑を断ち切りながら、満員電車に乗って真っ直ぐ帰ってくる。たまに、本当にたまになら。飲んできてもいいんだよ。


 毎日お疲れ様、の意味を込めて。

 シャツは私が綺麗に洗っているから。


「いってらっしゃい」


 今日も頑張ってね。


 洗濯は、私のエール。


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