表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/19

17

「……國寺くん。今から帰るつもり、ない……よね?」

「わかってんなら何も言うなよ」

「…………」

 ぼくは溜息をつく。それから右を向く。家塀にもたれて小さくなっている崇城さんがいる。ちょっと苦笑いすると、苦笑いを返してくる。

「いいから行くぞ」

 ぼくは覚悟を決め、目の前の家を見上げた。

 どこにでもあるような、平和そうな家。きっと中身も温かいのだろう。

 玄関のチャイムを國寺くんは押す。

 何気なく表札を見てみると、家族全員の名前が載っている。本当に温かい家庭なんだろうな。

「はい、どちら様でしょう?」

 インターホンから女性の声が聞こえてくる。

「あのう、万永先輩はご在宅でしょうか?」

 國寺くんが答える。

「……どちら様ですか?」

「昨日、万永先輩が階段から突き落とされたときに傍にいた者です。先輩が今日休んでいると聞いて、心配になってきたんです。どこも怪我していないと聞いてたんですが……やっぱり、どこか怪我でも?」

 たたみ掛けるように國寺くんはそう告げる。

「あっ、昨日の……今、開けます」

 インターホンが途切れる。しばらく沈黙のまま待っていると、ドアの鍵が開く音がした。

「……さあ、アンタ。出番だぞ」

 小声で國寺くんは告げる。

「はい、わざわざ――」

 玄関を開けて出てきたのは、万永先輩。出てきたときはじゃっかんの笑顔を見せていたが、出てきて間もなく、その表情は凍りついた。

「……万永先輩」

「……かえちゃん……どうして……」

 居心地の悪い空気。わかっちゃいたけど、やはり無理。ぼくは國寺くんを見上げ、本当にこれで良かったのかとアイコンタクト。國寺くんはそれに気付かない。まあ、そんなことだろうと思うけどさ……。

「お怪我は、ありませんか?」

 迷った挙句、というのだろう。崇城さんは苦笑いとも不快とも取れない顔で言う。万永さんはそれにぎこちなく頷いた。

「さて、先輩。なんでコイツを犯人に仕立て上げたんですか。コイツは、何も関与していないはずですよね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ