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別れの季節に  作者: につき
8/20

瞬きのしじまに

ふと香る金木犀が鳴りやまない

日常の滓が夜に向かって発酵している

疲れ果てた身体が乞うている夜のしじま

巻き込まれていく昼下がりの微睡み


夜は暴く 剥き出しにする 無慈悲な魚の目で

顔を隠し彷徨いだす 体たち

目を閉じて落ちていく こころたち

浮き出た若いアバラボネたち

寂しさに汚れたクロックスたち

対照的な昼と夜に

どちらにも生きられなくなった

打ち上げられた魚たち


暗く彷徨う者たちの海へ

昼間の川は絶えず流れ込み

眩しい金色の砂を堆積させる

それは汚染であった

美しく見える日常に含まれる毒が

全て流し込まれているのだった


朝に白けてしまうまでの瞬きのしじまに

夜によって夜の中へ

嘘を堆積しようとする試みは繰り返されるが

誰もが嘘と知る嘘は 朝の清浄な風によって

いつも容易く吹き流されていく

ある方の詩に着想を頂いた詩です。

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