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別れの季節に  作者: につき
5/20

何もないこと

石造りのアーチの向こう側

あの空には何もない

雲が薄っすら浮かぶだけ


雨上がりの水たまり

覗いても何もない

空とわたしの影が映るだけ


この何もなさを

何かで埋め尽くしたとき

この星の自転は止まり

太陽は二度と昇らない

全ての人の心臓は止まり

全ての明日はもう来ない


わたしたちは

隙間を埋めようとしすぎる

からっぽのこころも

不確かな明日も

定まらない足元も

そのままでいい


何もないことで

満ちていること


わたしたちの

いきものたちの

呼吸するように


わたしたちの

すべての存在の

居場所となっているように





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