事後確認
時間は有限、心は無限
私が今、伝えたいことです。
とまあ、真面目ぶってはいますが……言いたいことはただ一つ。
──時間が欲しい(切実)。
今回は予告通り『ステータス』回です。
それではどうぞ
「終わった、か」
悪魔から剣を抜き、そう呟くとその場に膝をつく。
「そうか……俺も、コッチ側か……」
そう言って、少し寂しげな笑みを浮かべる。
(覚悟はできていた。だが、やはりいざなって見ると違うものだな)
「零刀ー!」
「……まあ、これで『理不尽』を『否定』できるなら、これもいいか」
自分の結果を再認識しながらも、イリスがこちらへ駆けてくるのを見て、今度は優しげな笑みを浮かべる。
「零刀、大丈夫?傷、治らないの?」
「ああ、そういやそうだったな……大丈夫だ。ちょっと待ってろ──」
悪魔へと向き直る。
(──?思ったより流血量が少ないな……まあ、いいか)
「俺は、お前のお陰でコチラ側に至れた。だからこそ、感謝を込めてお前を喰らおう──【喰らう者】」
零刀から竜の首が生え、悪魔を喰らい始める。
──その瞬間だった。
「あぐっ、がァああ?!」
身体中に痛みが走り、思わず身を縮める。
「零刀!」
「グッ、ああ、大丈夫ッ、だ──は?」
言葉を返しながら視線を上げると、竜の首が『変異』し始めていた。
鱗はより硬くなり、頭部が少しだけスリムになる。
「これ、まさか──『龍』の因子か!?」
──『龍』、それは『竜』のさらに上位の存在で『龍』は一部の例外を除き全てのものが高い知性を持ち、さらに『竜』をも超えるチカラを持つと言われている伝説の存在だ。
そしてそれを理解した瞬間、身体中の痛みが引いていく。
まるでそれを、受け入れるかのように。
「そうか、お前──いや、でも、だとすると──」
「……零刀?」
悪魔がいたところを見つめながら、何かを考え始めた零刀に、イリスが心配そうに声をかける。
「──ああ、悪い。もう大丈夫だ。それよりも……」
「?どうか、した?」
「……いや、これに関しては確認してからだな。ここでならできる可能性があるしな」
「途中で止められたら、余計気になる……」
言いかけて止めた零刀にジト目の視線を送る。
「さすがに、内容が内容だからな。──さて、それを確認しに行く前に『ステータス』を確認しねぇとな」
「むう、話しを逸らした……そこまで言うなら仕方ない」
「「『ステータス』」」
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神野 零刀 Lv120 Age16 男
種族:名状しがたい既知を脅かすナニカ
職業:練成師
称号:【禁忌】【再生】【喰らう者】【適応者】【不明】【外道】【至りし者】【死の否定者】
体力 890000/900000
魔力量 450000/500000
魔力 400000
筋力 450000
敏捷 400000
耐性 500000
魔耐性 450000
〈権能〉:己ヲ喰ライテ糧ト成ス
〈固有技能〉:錬成 魔素支配 再構成 完全記憶 解析 無属性魔法 瘴気耐性 瘴気掌握 変質異貌 環境耐性 知恵 異形剣術
〈技能〉: 瞬動Lv10 魔道具作成Lv8 痛覚耐性Lv10
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「オイオイオイ、なんかすげぇ変わりまくってんぞ……ハァ、とりあえず片っ端から見ていくか『解析』」
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外道
道を踏み外したモノへと贈られる称号。
そのモノはヒトを形取ろうとも、ヒトの身に在らず。
己が創り出した新たなる道を進みゆくのみである。
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「今さらだが……ヒトであることを『否定』されてやがる。まあ、ホントに今さらだがな……それでも俺は俺の道を行くだけだ」
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至りし者
とある領域へと至った者へと贈られる称号。
至った場所は、そのモノによって異なる。
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「いや、異なるって言われても……俺は結局どこに至ったんだよ……で、次が問題だ。場合によっちゃあ魔物扱いだぞ」
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死の否定者
己に訪れたハズの死を『否定』した者に贈られる称号。
そこに到る今、生と死の境界すらもあやふやになっていることであろう。
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「……なんかまた【禁忌】の『〜を冒涜した』が増えてそうだなぁおい。確認はしねぇがな。…………で、次も問題だな。何だよ『権能』って……聞いたことねぇぞ」
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権能
それにおける権利を行使することができる能力を表す。
行使できるものはその存在によって異なり、多種多様である。
しかし、一つだけ言えることはそれを行使できる時点でその権利に縛られず、支配しているということである。
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「……とりあえずヤバいってことはわかった。じゃあ見てみるか」
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己ヲ喰ライテ糧ト成ス
本来あるべき道からハズれ、存在その者が自己完結しているが故に、己に限り行使できるチカラ。
『己を喰らい、糧とする』。このチカラは自己存在の独立であり、独立した循環でもある。故に輪廻に帰ることすら叶わず、生き続ける限り孤独である。
この権能は『不死』では無く、自己内の循環による『有限な無限』である。
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「ヤバそうだってことはわかるが……それ以外はよく分からんな……」
「──どう?」
「って、うお!驚かすな……そっちはもう終わったのか?」
「ん、終わった。何かあった?」
「いや、よくよく考えればいまさらな事だった。よし、深く考えるのは後にしてとりあえず先に進めるか。イリス、俺の方は大分変わってるから先に見てていいぞ」
「ん、了解」
「じゃあ後はざっと見ていくか『解析』」
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知恵
とある実を食したことによって手に入れた『固有技能』。
『思考加速系統』、『複数思考系統』の『技能』を統合したモノである。
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異形剣術
異形にて剣術を扱う、異質な剣術。
それは一刀でありながら多刀でもあり、二刀でありながら一刀でもある変則的なモノである。
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「ああ……これはわかるな。てか、よくよく考えたら【死の否定者】も実を食って本来なら死ぬ筈なのに死ななかったってのもあるのか……とにかくこれで、終わりだな。イリス、お前のも見るぞ」
「ん、どうぞ」
零刀の『ステータス』を見ているイリスに、一応確認を取った後に、イリスの『ステータス』を確認する。
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イリス LV150 Age 5015
種族:魔族
職業:魔王
称号:【魔王】【憤怒】【覚醒者】
体力 2500/80000
魔力量 1000/700000
魔力 600000
筋力 40000
敏捷 60000
耐性 50000
魔耐性 500000
固有技能:全魔眼 【魔眼 習得 合成】
技能:魔王 【王威 ステータス増加率上昇 獲得経験値量増加 強者の運命 魔王覚醒】
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「なんかすげぇ上がってねぇか?……まあ、大体見当はつくが……『解析』」
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憤怒
別名【激情】
その名の通り激しい怒りなどの感情を何かに強く覚え、それに従って一定以上の行動をした時に与えられる称号。
何かに激怒した時、その度合によって『ステータス』が一時的に上昇する。
最大1.5倍
それに加えて、一時的に自己限界を突破する。
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「……は?チートじゃねぇの?1.5倍って大したことがないように感じるかもしれねぇけど、『ステータス』が近い奴とやり合ってる時なんて決定的な差だからな?それに自分より1.5倍強いやつとタメ張れるってことだからな?その上少しとはいえ限界突破付き……下手したら俺でも負けんぞ……で、さらにヤバそうな次」
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覚醒者
何らかの要因によってさらに先の領域へと到達したものに贈られる称号。
一部の『技能』も一段階先へと進む。
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「あー、さっきの【憤怒】で自己限界を突破して、さらに何らかの要因によって限界を超えて【覚醒者】って感じか?こうなるとすげぇ【魔王覚醒】が気になるな……『全魔眼』は『合成』だけ見ればいいか」
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合成
魔眼を合成することができる。
一度に可能な合成数は二つのみであり、一つ合成している間は合成不可。
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「……ああ、今思えば戦闘中に使ってたのか……チートだな」
自分のことは棚に上げて言う。
「……次、一番やばそうなヤツ」
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魔王覚醒
『限界突破』の上位に当たる『技能』。
魔王にのみ習得できる『技能』であり、一時的に『ステータス』を2倍にすることができる。
【制限有り】
使用後は反動として『ステータス』が2分の1になる。
また、使用後は使用状況にもよるが、一時的に使用ができなくなる。
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「……これ『魔王』が持ってていい『技能』か?普通こういうのって『勇者』とかが持ってるヤツだろ。……あれか?『第二形態』的なヤツか?なら納得できる……のか?」
「そう、第二形態。前の『勇者』が言ってた」
「……は?前の『勇者』にあった事があるのか?」
「……って、お父さんが言ってた」
「お前の父かよ……てか、その『勇者』、同じ世界から来てるヤツじゃねぇの?」
「……さあ?」
そんな話をしながら、一息つく。
「お前、アレだな。『理不尽』だな」
「零刀にだけは、言われたくない」
「まあ、それは『否定』しないが、な」
──そう言い合い、二人して笑を零した。
次回、【戦いたい】を読んでいる方はわかると思いますが……アイツが登場します。
とりあえず、追いつくまではこちら優先ですかね。




