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彼はさらなる深みへ至り、コチラ側へと足を踏み外す

決着です!


どうぞ!


「零刀……」


「おう、そうだが……どうした?」


「──零刀!」


「おわっ、ほんとにどうし──」


「良かった……」


イリスが抱きつくいきなりの事態に目を白黒させる零刀であったが、その言葉を聞いてイリスを安心させるために頭を撫でる。


「バカか、俺がそんな簡単に死ぬかっての。ていうかお前に首飛ばされた時にも生きてただろうが」


「でも、あの時とは違って、消し飛んでたし……」


「ハッ、あの程度の【死】なら『否定』できるっての。それだって俺の『性質』だ」


そう言ってイリスを離すと、身体から触手を伸ばして離れたところにあった『黒剣』と『白剣』を絡め取り、自分へ投げてキャッチする。


「そうだ、零刀……わたし、気づいてた……あの食料が無かった時、零刀が…………それで、言わなきゃって……」


「……そうか」


「でも、わたし……あなたを否定なんて、しないから……あなたが、どうなろうと……だからこそ、あの時は、ごめんなさい」


「気にするな。今、こうして生きてるんだからな。それに、過ぎたことを謝るな。こういうのはベタかもしれないが、そういう時はありがとうでいいんだよ。笑顔なら、なお良しだ」



「──ありがとう」


イリスは、今まで見せたことの無いような笑顔で、そう言った。



──この時零刀は


(この笑顔はこれから先忘れることは無いだろうな)


なんてことを思った。



「──さて、そろそろ拘束が解ける。イリス、最初だけでいい。手伝ってくれるか?」


「……もちろん!」


バギンッ!と音を立てて悪魔を拘束していた黒耀石が砕け散る。



「行くぞ!」


「うん!」


零刀が駆け出し、イリスはその後方で準備をする。


それを見た悪魔は紫色の球体をいくつも出現させると、そこから幾条もの【光線】を放つ。


「──そのまま行って!【魔法眼】、【破壊の魔眼】を『合成』──【魔法破壊眼】!」


回避しようとした零刀を制止すると、『合成』した『魔眼』を【魔法】そのものを【破壊】していく。


「頼もしいな……ハァッ!」


「グラァ!」


零刀振るう『黒剣』と悪魔の爪が交錯し、硬質的な音を響かせ、衝撃を撒き散らす。


『ステータス』では負けているハズの零刀が若干押している。


予想外のチカラに驚き、悪魔が更にチカラを込めた瞬間、零刀は逆にチカラを抜きながら受け流す。


「追加で【泥沼マッドマーシュ】。生憎だが、俺はパワーファイターじゃあ無いんでな──っと」


そう言って足が埋まった悪魔の頭部を足場にして飛び越える。


「──イリス!」


「──【破滅の光線ルイン・レイ】!」


更に足が埋まり、身動きができなくなった悪魔目掛けて光が飛ぶが、悪魔は地面を魔力で吹き飛ばして体勢を崩しながら辛くも躱す。



そしてその射線の先には零刀がいた。



「──『汝が我を覗く時、我も汝を見つめ返す』【深淵アビス】」


零刀の着ていた【深淵アビス】がひとりでに脱げると紫色のモヤを纏わせながら目の前で薄い円形となる。


それに【破滅の光線ルイン・レイ】がぶつかると、先程よりも紫色が強くなって反射・・された。



「グァァァアアアア!!」



体勢を崩していた悪魔はそれを躱すことができずに、直撃した。





「──やった?」


「イリス、それはフラグだ。……まあ、コレで死んでれば問題無かったんだが……」


零刀がそう言うや否や、立ち込めていた土煙が吹き飛ばされる。


「魔力と瘴気を無理矢理放出して身を守ったのか」


「グルルルゥゥ……」


その中心では流石に無傷とは言えないが、しっかりと立っている悪魔の姿があった。


「これで、やれないなんて……さすがに、これ以上の威力は……」


悪魔もそれがわかったのか、ニタリとイヤな笑みを浮かべるが、すぐに怪訝そうな顔へと変わる。


「グッ、ガァ!?」


傷が、治らないのだ。


すぐにそれを成したと思われる目の前の存在──零刀へと憎悪の篭った視線を向ける。


そんな視線を向けられた零刀はニタリと笑みを浮かべ──


「【纏わり付く死ナローイング・デス】、お前の再生力、殺させてもらった」


そう言った。



「ああ、それとだイリス。ここからは俺だけでやる。やっと馴染んできた・・・・・・


零刀の背から、一対の翼が生える。


右翼は鴉のような漆黒の翼

左翼は自然な生物が持つとは思えないような、水晶のような紫色の氷が集まった翼。


更に腰元からは幾本も触手が生え、触腕も生える。



「本当はここまで来る前に、どうにかなれば良かったんだが……まあ仕方がない」


そう言いながら右腕を横に伸ばすと、その腕が隆起陥没を繰り返したかと思うと外見は元に戻る。



(『怪物を倒そうとする者は、自らが怪物とならぬよう気を付けよ』、か。なら、もし目の前に勝てない化け物がいるのであれば、化け物になってしまえばいい──)



それが他の四肢にも起こる。



「──さあ、始めようか。『理不尽こちらがわ』の戦いを」


「ガァァアアア!!」



それを皮切りに、両者はぶつかり合った。



------------------------------------------------------------


「す、ごい」


イリスがつい言葉を漏らす。


両者の戦闘は地上から次第に空中戦へと移ていき、剣を拳を、翼を、触手を尾をぶつけあっていた。


「ウオオオオ!」


「ガアアアアア!」


ぶつかり合った時の衝撃で両者共に吹き飛ばされようが、悪魔は魔力放出で無理矢理停止し、零刀は勢いそのものに【死】を与えて殺す事で止まり、再度加速してぶつかり合う。


悪魔は再生力を殺され、再生することはできないが故に零刀に有利であるかのようにも思えるが、今使えるリソースを全て使っているせいか零刀も傷が治っていない。



だからこそ、この永遠にも思える戦いは、ほんの些細なことで決まる。



再び両者が衝撃で飛ばされた時、体勢を立て直した悪魔の眼前に黒い立方体が浮かんでた。


飛ばされた直後に、零刀が悪魔へと投げつけていたのだ。


ソレの魔力が、急激に高まり──


「ガァッ!」


──何かが起こる前に悪魔が爪で破壊する。



──しかし、ここまで拮抗していた戦いの中で、それは大きすぎる隙であった。


「【壊離】──【瘴打】ァ!」


「ガァァアアアア!」


パリンッと何かが割れる音が鳴るとともに零刀が悪魔の目の前に現れると、紫色のモヤを纏った左手で胸を打ち抜き、地へと吹き飛ばす。


「逃がさねェよッ!」


落ちながらも体勢を立て直そうとする悪魔目掛けて触手で持っていた『白剣』を投げ飛ばし、貫いた『白剣』はそのまま悪魔を地面に縫い付け、更には【紫氷】で動けなくする。


「ガァ、ァァアアアア!!」


「『【破壊】は死の始まりであり、【死】は生の終わりである。ならば我は生を奪い、死を与えん』──これで、終わりだ!」



悪魔目掛けて加速し、降下する。


その右手には、【黒炎】を纏った黒い剣。



「──【生奪死与キブ・アンド・ラヴェッチ】!」



「ガァァァアアアアア」



──『黒剣』が悪魔を貫き、その生を【破壊】し、【死】を与えた。


次回、恐らく『ステータス』の確認になります。

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【『ハズレ』と言われた生産職でも戦いたい!!】
並行して書いているものです。

【ココロミタシテ】
何となくで書いた詩です。
これらもよろしくお願いします。
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