表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/177

数のチカラ

先程書き終わったばかりなのでミスがあるかも知れません。

その時は感想にて報告頂けるとありがたいです。


少し長めです。

(コイツら……いくら倒しても減ってねェのか?)


戦闘が始まってからかなりの時間が経過しているが、未だに倒しきることができていない。

それどころか数が減っていないようにも見える。


「──ッ!【破黒炎斬】!ったく、どうなってやがんだ……」


(俺は倒したヤツを【喰う】ことで『魔力』もどうにかなるが……このままだとイリスにも限界は来るだろうし、それでなくともこの数だと集中が切れれば死にかねない……)


そんなことを思いながらまた一体、オーガのような魔物を【黒炎】を纏わせ切り伏せる。


「──ッ!?」


瞬間、背後に『生体魔素』の反応が現れその場を飛び退く。


すぐさま体勢を立て直し構えるが追撃はなく、そこにはオーガが戸惑ったように立っているだけだ。


だがそれも一瞬のことで、雄叫びを上げながら襲いかかってくる。


(コイツ、今どっから来やがった?)


【死】で覆い、動きを止め『解析』を掛ける。


(『気配遮断系』とかの『技能スキル』を持ってるわけでもねェのに唐突に『魔素』の反応が現れた……どういう事だ?)


そんな疑問は目の前のオーガにとどめを刺すと同士に氷解する。


──先程と同じところからオーガが現れたのだ。


「まさかッ!」


零刀は『黒剣』に【黒炎】を纏わせ飛び上がると身体を上下反転させ紫色の足場を作るとそれを蹴り、その勢いでオーガを縦に切り裂き──




──地面まで【破壊】する。


するとそこには【魔法陣】があり、光始めていた。


「『解析』──は間に合わねェか!」


それが見えたのも束の間、その【魔法陣】は『解析』で効果を確認する前に何かに覆われるようにその姿を隠していく。


それを零刀は隠れる前に『黒剣』を突き刺し黒い『魔力』を流し込むとそのまま切り上げることで【魔法陣】を【破壊】する。


「──ダメか」


しかしその【魔法陣】は少しすると再構築されていく。


(この再構築のスピードだと確実に【破壊】しきる前に復活するな──ならッ)


「──イリスッ!」


「──【魔砲マナカノン】」


零刀がイリスを呼んだ瞬間、膨大な量の魔力が込められた砲撃──それも極太のレーザーが走る。



──零刀に向けて。



「テメェ!ふざけんなッつってんだろうがァ!『破壊と死、二つの否定はここに交差する』!──【壊死十字】!」


二振りの剣それぞれに黒の【破壊】と紫の【死】を属性を介すことなく纏わせて十字に切りつける。


二つの斬撃が交差し魔力を四つに分散させる。


分散した魔力は零刀を避け、後方にいた魔物達を蹂躙していく。


「………………オイ」


イリスがピクリと反応する。


「あ、あのね。わざとじゃないよ?【魔法陣】展開したら呼ばれて、振り向いただけだよ?」


「テメェ、絶対に『このまま撃っても良いかな?』とか思ったりしなかったって言えんだな?」


零刀の言葉に視線をスゥーっと外していく。


「そうか……どうやら反省していないらしいな……ここらで教育が必要なようだな……」


「あ、あの……レイさん?何か、背後に竜見たいなオーラと言うか魔力が見え──あ、近くにいたコドモドラゴンが食べられた。あれまじなヤツだ……」


零刀から溢れ出した魔力が竜のような形をとると、近くにいた懐かしのコドモドラゴンが食べられた。

さすがの零刀もあのレベルの攻撃はシャレにならなかったようでかなりの怒りが見て取れる。


まあ、その一つの要因としてはどれだけ倒しても減らない魔物に対する怒りも混ざっているのではあろうが……

とにかく今言えることは零刀がかなり怒っているということであろう。


「──ちったァ反省しやがれクソ『魔王』がァ!【破黒飛炎斬】!」


「──ッ!【収束多撃魔砲】!」


複数展開された【魔法陣】から先ほどのよりも細い光線が生み出され【黒炎】の斬撃を撃ち抜いて散らし、その奥の零刀目掛けて飛んでいく。


零刀はそれを見ながら懐から紫色のキューブを取り出すと前に放る。


「『端末ビット』、『起動』【拡散反射】」


そのキューブにレーザーが当たると細かく分かれ、反射されていく。


「グォォアアア!!」


「ギュアアアァァ……」


分散し反射した光線レーザーがたまたまその軌道上にいた魔物を貫いていく。


細く、さらに分散までされているのにも関わらずこの威力である。

最初の【魔砲】がこれよりも威力が強いのだからそれを向けられた零刀が怒るのも理解できるというものである。


「なにそれ……見たことない」


「当たり前だろ。実験予定だった新武装の一つなんだからよ」


そう言って目の前に浮いている『端末ビット』に『黒剣』と『白剣』の柄を当て──


「【連結】」


と呟く。


すると『端末ビット』が変形し、剣の柄同士を繋げ合わせた。


それを何回か回転させると、その勢いを利用して背後から襲い掛かってきた魔物を斬り捨てる。


「ふむ、オマケで付けたにしては意外と良さげだな」


「なにそ……れっ!」


「ロマンだ……よッ!」


イリスが再び放った光線レーザーを零刀は連結させた剣にそれぞれ黒と紫を纏わせ回転させることで防ぐ。


端末ビット』の能力で手を触れずに回転させ、さらに魔力を流し込むことで回転数を上げていく。


そして回転させたまま後ろに引き絞るとお返しだと言わんばかりに【破壊】と【死】を纏った剣を投げ飛ばす。


まさか剣を投げてくるとは思っていなかったイリスは回避が遅れるが、当たる直前で上空に【転移】して躱す。


躱された剣はそのままイリスを襲おうとしていた魔物を切り裂いて進んでいく。


切り裂かれた魔物達は紫色のもやに包まれ【死】に、黒いもやに【破壊】されて行った。


「……【転移】が間に合わなかったら、危なかった」


【重力の魔眼】で宙に浮きながら【魔法陣】を展開していく。


「【魔ほ──】っ!」


発動直前、と言ったところで突然、下に勢いよく落ちる。


すると先程までイリスがいた所を剣が通過し、【魔法陣】を【破壊】する。

【魔法陣】に込められていた魔力が行き場を無くし爆発しそうになるが、その魔力のチカラを【死】が殺し、沈静化される。


「遠隔操作?!」


「まあそんな所だ。【戻れ】」


そう言うと剣の軌道上の空間が割れ、続いて零刀の目の前の空間も割れて剣が現れ──



「あっ、ヤベッ」



──そのまま零刀を切り裂き、その後ろにいた魔物達も切り裂いて行った。


「──なに……やってるの……?」


イリスは上下に分断された零刀を見ながら唖然としながらそう呟いた。


「えっ……いや、死んで……無いよね?」


「──あッぶねェ!死ぬかと思った!!」


上半身を腕の力で起こし、分断された下半身まで移動し、紫のもやに包まれた断面をくっつける。


「──『再構成』っと……よし、くっついた!」


そう言って立ち上がる。


「【死】で血液の流出を止めてたから出血も無しか。コートも大丈夫か。『端末ビット』を出した時に前を開けっぱなししたのがいけねぇな。……それにしてもキャッチミスか。今後の課題か……」


「──大丈夫?」


「うおわっ!いきなり【転移】してくるなって……ちょ、まて。ペタペタするな!くすぐったいだろうが!」


突然隣に【転移】して来て身体を触り始めたイリスに戸惑いながら静止を促す。


「──ん、良かった……死んだかと思った」


「いや、お前にいつの日か出会い頭に首飛ばされてもこうして生きてるわけなんだが……」


「……ほんとに、人間?」


「さあな、っと、そうだそれよりも確認して欲しい事があったんだ。『鑑定』を頼む」


そう言って飛んでいった剣の所まで行くと刺さっている『黒剣』に【破壊】を纏わせ近くにいた魔物目掛けて思いっきり振り上げる。


【破壊】が地面を抉りながら魔物を【破壊】していく。


「ちょっと見にくいかも知れねェがここの【魔法陣】なんだが……」


「ん、任せて……【召喚魔法陣】で普段は魔素で隠蔽してるらしいけど……【破壊】によって壊されたせいで見れるようになってるっぽい。【召喚】した対象が死亡するとそれと同じ『種族』の魔物を再度【召喚】、この際必要な魔力は空気や死体、もしくはその血から供給される。さらには全ての【魔法陣】は連動していて、魔力が足りなければ別の【魔法陣】から供給される上、もし破壊されても周りの【魔法陣】が【修復】するみたい」


『鑑定眼』で取得した情報を零刀に伝えていく。


「──ってこたァ【破壊】するにはいっぺんに【破壊】しねェといけねェってことか……よッ!」


飛来する【魔法】を剣を回転させることで防ぎ、そのまま投げることで数を削っていくが直ぐに【召喚】され、補充されていく。


「いや……多分だけど【破壊】せずに機能を停止させれば【修復】はされない」


「そんなのどうすりゃぁ……っと、キャッチ成功──ん?そういやァさっき……」


そう言って連結した剣を眺めると


「イリス、ちょっと躱せ」


その剣をイリスのいる方目掛けて投げた。


「うにゃ!…………殺す気?」


「ああ、いい具合に殺せたな」


零刀はイリスの向こう、つまり【魔法陣】を見てそう言った。


その視線を追うと機能を停止させた【魔法陣】が目に入る。


「殺す……【死】、すなわち停止ってことだ」


そう言い剣に歩み寄り、抜くが【修復】が始まる様子はない。


「よし、これでどうにかなるな。……でもコレだと効率が悪いか。──『端末ビット』、【変形メタモルチェーン】」


すると【連結】していた『端末ビット』が変形し、【鎖】となって二振りの剣を繋ぐ。


「……なにそれ、どうやって使うの?」


「こうやって、だ!」


そう言いながら左の『白剣』を手放し、それを右手の『黒剣』で弾き飛ばした。

『白剣』は紫色のもやを纏わせ鎖を伸ばしながら一直線に飛び、大きな一つ目の魔物──サイクロプスの頭に突き刺さる。


「ッラァ!」


さらに零刀は【死】を大量に流し込むと下にかかるチカラ──すなわち『重力』でさえも一部殺し軽くすると、『筋力』を使って無理矢理鎖を波打たせるとそのままサイクロプスを引っ張り上げ、振り回す。


「ハハハハハハ!!片ッ端から潰れていきやがるぜェ!!爽ッ快だなァオイ!!」


普通これだけの質量のものを振り回したら遠心力で抜けそうなものだが【死】が首全体に纏わり付き、抜けるチカラを殺しているので剣は抜けず、さらにはサイクロプスの『耐性』の高さが災いして抜けずにいる。


さらに伸びた鎖は魔力を流され【硬化】している上、【死】が濃く纏わり付いているので鎖が描くの円の中は地獄絵図となっている。


「ひき肉パーティーだオラァ!」


「……相当ストレス溜まってたのかな……今度からは優しくしよう。そうしよう」


零刀のはっちゃけぶりを見てそう誓うイリスは宙に浮かびながら飛行している魔物を【収束魔砲】で撃ち落としていく。




「──っと、この位でいいか」


しばらく回転した後、普通に虐殺していた零刀は【魔法陣】に吸い込まれていく血を見ながらそう呟いた。


「?どうか、した?」


【魔法陣】を壊さずに魔物を殺し続けていた零刀がいきなり止まったことに疑問を持ったイリスが零刀に問いかける。


「ああ、準備が整っただけだ」


「準備、って?」


「まあ見てろ。──【蔓延する死エピデミック・デス】、【侵蝕する死イローディング・デス】」


零刀がそう呟いた瞬間、辺り一面の【魔法陣】が紫色に輝いたかと思うと徐々に光が収まる。


「全部の【魔法陣】が停止してる……?」


【鑑定眼】で確認したイリスが驚く。


「まあな。殺した魔物の血液にありったけの【死】を混ぜながらバラ蒔かせて吸収させてたからな。ひとつひとつは大変だからいっぺんにやっちまおうと思ってな」


「……なんか、ごめんね?」


「あん?なにがだ?」


「……日々のストレスが溜まりに溜まって、乱心したのかと思った」


「ンなわけあるか!……ハァ、こんなんで狂ってたら既に俺はここにはいねぇよ。まあ、陰湿なイジメなわけじゃあねぇなら誤射は控えてくれるとありがたい」


「ん、善処します」


「大抵そう言うヤツはまたやらかすよな」と言いながら零刀は現れた【転移魔法陣】に視線を向ける。


「一応心配だったんだが……進むための【魔法陣】が死んでなくてよかったな」


「ちなみに死んでたら?」


「どうしようもなかったな」


零刀の答えに一瞬固まるイリスであった。


「それで、すぐ行くの?」


「いや、ちょっと飯にしよう」


「?良いけど、いま?」


そう言って死体だらけの部屋フロアを見渡す。


「ああ、この流れこの感じ……なんか嫌な予感がするからな。食える時に食っとかねぇと……とりあえずここらにある魔物の死骸は【死】に侵されすぎてるから【喰う】ぞ?」


「ん、そっちは任せた。わたしは準備して待ってる」


そう言い各々が準備し始める。



──零刀が【喰らう者ソウル・イーター】の頭の数を増やして効率化していたのをイリスはどうやっているのか不思議に思いながら眺めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【『ハズレ』と言われた生産職でも戦いたい!!】
並行して書いているものです。

【ココロミタシテ】
何となくで書いた詩です。
これらもよろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ