本質・変質
急いで書くと〜意外と書ける〜だけど〜誤字脱字が〜こわい〜
ので誤字脱字があれば御報告頂けると有難いです。
テンションが変ですが……零刀の過去が少し出てきます。(ノイズ入りの記憶ではありません)
少し短いですが、どうぞ
小学生程の少年が一人、何人かに囲まれていた。
その理由は、簡単で、ありがちと言えばありがちなもの。
この位の年代であれば何かと周りと違う人がいると排除しようとする。
──彼は、簡単に言ってしまえば、男の子にしては可愛かった。
それを『女々しい』、『男らしくない』などと捉えて、気に入らないからと攻撃しているだけだ。
──しかし、彼はやり返すということをしなかった。
自分が悪くないとわかっていたから。
だからこそ、被害者である自分は、このまま耐え続け、我慢していれば【正義】が助けに来てくれると信じていた。
──だが、誰も助けにこなかった。
そこには巻き込まれるのが嫌だ、という感情が幼い彼らにもあったからかもしれない。
──なんて【理不尽】なのだろうかと、少年は思った。
「おいオカマ!悔しかったらやり返してみろよ!」
──少年の耳に、何故かその声は明瞭に聞こえた。
──だから彼は、『来るかもわからないような、遅れて登場するような【正義】なんて、要らない。なら、その【悪】を、【理不尽】を【否定】できるほどの【悪】で居ればいい』と、その時決めた。
彼の目は少し鋭くなり、そしてそのまま自分に降りかかる【理不尽】を【否定】して行った。
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「ここ、は?」
暗く紫色に淀んだ、常にナニカが蠢いている場所。
蠢いているナニカは見方によっては腕のようにも見えるし、ところどころ貌のように見えたりもする。
零刀は気がつけば、いつか夢で見た空間に漂っていた。
(さっきのは、走馬灯か?いや、まだ生きてるってのはわかるが)
その空間の中で目を瞑り、自分がまだ生きていることを感じる。
(……だが、刻一刻と、『瘴気』が俺を、生命を侵食していくのがわかる)
再び目を開くとどこを見るわけでもなく、思考を巡らせる。
(どうすればいい……俺は、どうすれば死なずに済む、どうすれば生きられる。どうすれば俺に降りかかる【理不尽】を退けられる!?)
その時、ふと周りの空間から唸り声のようなものが聞こえた。
(……まさか、これは!もしかして──)
周りの唸り声がいくつも重なり合い、より一層大きな声となる。
「……そうか、ここに居たんだな。俺が喰らってきた【理不尽】は」
さらに唸り声が、重なる──
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『重力の魔眼』によって押さえつけられていた零刀の左眼から、眼帯が吹き飛ぶ程の『瘴気』が溢れ出る。
それと同時に、両手足を着いて、身体を無理矢理持ち上げる。
「ヴ、グがァぁ"ァ"」
その『瘴気』が身体中にまとわりつく
零刀の身体を黒い鱗が覆い、牙が伸び、手からも鋭い爪が伸びる。
色々な所から黒い触手が生え、そのうち数本は太い触腕に変わり、先端からは鍵爪の様なものが生える。
背中には蝙蝠のような、竜のような翼や鳥のような翼、更には虫のような羽までもが向きすら問わずに、乱雑に生える。
零刀の紅と紫の瞳は爛々と輝き──
「ガァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ア"ア"ア"ア"ア"!!!」
その咆哮は、自分を押さえつけていた『重力』さえもかき消す。
そこには理性などは無く──
「ガァ"ァ"ァ"ァ"」
──ただただ、目の前にある【理不尽】を【否定】するためだけに生まれた【理不尽】なるケモノの姿があった。
この主人公、何処へ向かってるんだ……




